【文具豆知識】『セロテープ』と『メンディングテープ』、何が違う?
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用途に合わせて使い分け!
貼る文具代表『セロテープ』。そして文具店の棚でその近くに存在するのが、もう一つの貼る文具『メンディングテープ』。同じ貼る文具だが、どこがどう違うのだろう?
つるつる表面でしっかり貼りたいなら『セロテープ』、さらさら表面に文字を書いたり、目立ちたくないなら『メンディングテープ』
文房具店などで見かける、よく似たかたつむりタイプのテープ2種。『セロテープ』と『メンディングテープ』は似ているようで、用途がちょっと違う。自分の目的に合わせた使い方で、それらを賢く活用しよう。
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左から『セロテープ』、『メンディングテープ』
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上から見たところ
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裏側
目立ってもいいからしっかり貼りたいときの『セロテープ』
『セロテープ』(CT-15DCY/15mm×9m/厚さ0.05mm・実勢価格 税込126円・発売中)は戦後日本の”貼る”を支えてきた100年企業・ニチバン(東京都)の製品である。絆創膏技術を応用した粘着技術から生まれた「セロテープ」は戦後GHQから大量生産を受注し、1948年に販売された現時点で74歳の長寿製品だ。
「セロテープ」はニチバンの登録商標であり、一般名詞としては「セロハンテープ」となる。その特徴は、いろいろなものによく貼り付く、石油系テープに比べて静電気が起きにくく、手でも切れる(きれいには切れないが)というもの。
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まっすぐ切れて手は切れない微細な刃
さまざまな局面で、強力な粘着力を気軽に使えるところから、”貼る文具”のデファクトスタンダードとなっているが、その粘着力ゆえに、あとで剥がすのはけっこう大変だ。
そして現代だからこそ注目すべきなのが、使用しているセロハンフィルムが木材チップや天然ゴムなどの天然素材を原料に使用し、燃焼時の有毒ガスが少ないSDGsな製品となっているということ。セロテープは石油系ではないのである。
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上が透明つるつるな『セロテープ』、下がマットな表面の『メンディングテープ』
文字が書けて目立たないのが『メンディングテープ』
『メンディングテープ』は、このスリーエム ジャパン(東京都)『Scotch(スコッチ) メンディングテープ』(810-1-12D/12mm×30m/厚さ0.058mm・実勢価格 税込332円・発売中)を指す。スリーエム(3M)はエレクトロニクス〜ヘルスケアなどを手がける世界的な巨大ブランドで、他にも「ポスト・イット」「スコッチ・ブライト」(キッチン)が有名だ。スコッチはその文具ブランドで、強靱な接着力の両面テープなどもおなじみ。
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上が『セロテープ』、下が『メンディングテープ』。同じ赤鉛筆を使用。セロテープには一切赤さが出なかった
アセテートフィルムをマットフィニッシュしたさらさら仕上げの表面には、ボールペンや鉛筆で書き込めるので、ふせん的な使用も可能だ。「セロテープ」は油性ペンでないと書くことはできない。
そしてテープは貼って指でなでつけると、目立たなくなる。本来は本や書類の修繕(メンディング/mending)するために使用されていたゆえの特徴だ。さらに時間が経っても変色しにくいので長期保存する場合などに便利だ。
これらの特徴を踏まえて、適切に使い分ける2本持ちがおすすめだ。
入手は全国の文具店、雑貨店、コンビニエンスストアなどで可能だ。
公式サイトはこちら
photo by 清水葉子