ひと切れ“5g”は、予想以上に便利で健康的で美味しい!切って保存が簡単に!『カットできちゃうバターケース』
買ってきたバターを、切って保存しておくだけのことなのに、それが驚くほど便利で、しかもいつも食べているトーストやパンケーキを美味しくしてくれて、しかも食べ過ぎに効果的だなんて・・・!使う前は、こんなにいいものだとは、全く予想もしていなかった。
曙産業(新潟・燕市)の『カットできちゃうバターケース』は、使えば、その良さが一発で体感できる商品である。
商品構成は、とてもシンプル。通常のバターケースに、バターをカットする細いワイヤー付きの中ブタが1つ加わっただけである。
これを製造する曙産業は、新潟県燕市にある、もともとは金属研磨や金型製作をする工場で、土地柄もあってか、職人気質が感じられる小さな会社である。現在はプラスティック総合メーカーだが、金型の設計・製造から一貫して自社グループ内で完結できるのが強みだろう。
こんなケース1つにも、なかなか質感の良さを感じさせる商品である。
スーパーなどで普通に売っている200gの四角いバターを、ワイヤーカッターの付いた黄色い中ブタに乗せ、そこにフタを被せて、上からギュッと押し付ける。そうやって、200gのバターが、40枚にカットされる。つまり1枚が約5g。
今回の試用でわかったが、この「5g」という大きさが、この商品の価値を非常に高めている。
バターは、冷えてカチカチのままだと、この細いワイヤーを切ってしまうおそれがあるので、しばらく常温に出してからカットするように、という注意書きがあるが、これはあまり気にしなくていい。というのは、スーパーで買って帰宅すれば、バターはちょうどカットする頃合いの柔らかさになっているからだ。
このカットする作業には、もっと力が必要なのかと思ったが、意外なほど楽で、しかもいったんワイヤーがバターに食い込み始めると、途中からは、アレッっと思う間にカットが終了している。
このあたりの作業は、メーカーが作った動画があるので、こちらも見ていただくとイメージがわきやすい。こうして、簡単にバターをカットして、そのまま冷蔵庫に入れて保存できる、とても使えるバターケースである。
カットされたバターは、ご覧のとおり。1枚1枚きれいに大きさの揃った、小さなプレート状になってケースに整然と収まっている。
1枚が約5gだとわかっているので、バターを料理に使用するときとか、ホームベーカリーなどの使用で計量が必要なときに、とても便利。というよりも、そもそも計量の必要がなくなってしまうのである。
ケースから取り出すときは、フォークで1枚を刺して使うのがやりやすい。くっついているときも、その部分にフォークを差すと、簡単に離れてくれる。
切れた状態で市販されているバターもあるが、あれは1枚が約10gと、この『カットできちゃうバターケース』の2倍の大きさで、ちょっと大きすぎる。使ってみると、この大きさの違いによる使用感の差は、意外と大きい。しかも市販のものは、切れていることで随分と割高になっている。
5gの薄いバターは、パンケーキやトーストに乗せると、薄さのため非常に溶けやすい。すぐにパンケーキにバターが馴染んでいく。こんなちょっとした使用感が、毎日のことなので、大きな違いとなって実感されるのだ。
そして何より、薄く、きれいに切れているバターを乗せたパンケーキやトーストは、見た目にもとても美味しく見えるし、食べても美味しく感じられる。その違いに、記者は今回、本当に驚かされている。
また、「5g」という単位でバターを使えると、思わず食べ過ぎて、カロリーオーバーになることを防いでくれる。バターは美味しい反面、気になる脂肪分たっぷりの食品でもあるので、小さな単位で使えるのはありがたい。
このワイヤーカッターが付いているパーツ。手に取ってみるとよくわかるのだが、本当に繊細な作りをしている。ワイヤーも細く、それが収まっている部分の作りも、仕上がりが美しい。金型から自社グループで作る強みは、こうした部分に現れるのかもしれない。ちなみにワイヤーの材質は、サビの出にくい18-8ステンレススチールだ。
商品のネーミングは、商品の機能そのまま。曙産業の商品は、そんなネーミングが多い。近く、当サイトで紹介予定のうす焼きたまごを作る調理器は『レンジでうすやきたまご』だし、以前、当サイトで紹介したお米を研ぐ道具は『米トギーナ』だったし・・・。なかなか愚直なのである。
さてこの『カットできちゃうバターケース』、税別1500円。
バターカッターはいろいろあるが、カットしてケースにそのまま保存できること、そして何より「1枚5g」という“うす切り”が実現できるものとなると、ちょっと他には見当たらない。1枚10gというバターカッターはよく見かけるのだが、この5gの差が、実は大きいのである。【渡邉 穣】