毎年スペックが変動する『純米吟醸ひやおろし』2022年の新酒は辛口! 氷温熟成で旨みが増した秋限定の味をたしかめてみた

 

秋といえば「ひやおろし」! 夏の間、氷温熟成されたことで旨みが増し、まろやかな味わいが楽しめる新酒だ。ほまれ酒造の『純米吟醸ひやおろし』は、毎年スペックが変動するちょっと珍しい日本酒。今年は50%精米と福島のオリジナル酵母を使用した純米吟醸酒だ。2022年の出来をたしかめてみよう!

 

果実のような香りとまろやかな甘みがたまらない!

酒米「五百万石」50%精米。福島のオリジナル酵母「うつくしま夢酵母」を使用。

秋に蔵出しされる旬のお酒「ひやおろし」とは、冬から春にかけて製造された新酒を夏の間熟成したお酒のこと。日本酒好きの中でもとくに人気がある。熟成させることで旨みが増し、バランスのとれたまろやかな味わいが特徴だ。

ラベルはあえて斜めにデザインされた金箔デザイン

今回紹介するのは、大正7年創業のほまれ酒造(福島県)が造る『純米吟醸ひやおろし』(720ml瓶・希望小売価格 税込1,236円・2022年9月6日発売※数量限定・※期間限定)。その年のベストなお酒に仕上げるために原材料が変えられており、毎年異なる味わいが楽しめる。

「ボジョレ・ヌーボー」のように毎年の楽しみにしている人も

2022年の『純米吟醸ひやおろし』は、酒米「五百万石」(稲の品種)を50%まで精米し、福島のオリジナル酵母「うつくしま夢酵母」で醸したもの。辛口タイプで、酸味が控えめな味わいとなっている。詳細なスペックは下記の通り。なお、日本酒度が+3.5以上〜6.0未満が辛口な味わいとされている(辛口=水に対する糖分が少ない)。

 

  • 銘柄名     純米吟醸ひやおろし(五百万石)
  • タイプ     辛口
  • 飲み頃温度     10℃から15℃前後
  • 日本酒度     +4.0
  • アルコール度数     15%
  • 酸度     1.6
  • アミノ酸度     1.2
  • 使用酵母     うつくしま夢酵母
  • 原料米     麹米     五百万石
  • 掛米     五百万石
  • 精米歩合     50%

 

昨年は、福島県産「夢の香」を使った中口だった。

 

こだわりの「瓶火入れ」製法

さらに、ほまれ酒造は製造過程にもこだわりがある。一般的に「ひやおろし」は、新酒を火入れ(加熱殺菌)したあと熟成を行い、出荷前に瓶詰めされる。一方同社では、新酒を瓶詰めしたあと火入れして氷温貯蔵(熟成)する「瓶火入れ」という手法を2015年から採用。先に瓶に入れることで、よりフレッシュな味わいを閉じ込めたまま安定した品質が楽しめるのだそう。

※搾ったお酒を生で瓶詰め→パストライザーで加熱殺菌(火入れ)→氷温貯蔵(熟成)という流れ。火入れされているため、生酒ではない。

それではさっそく今年のほまれ「ひやおろし」冷蔵庫でキンと冷やして味わってみよう!

 

2022年の「ひやおろし」の味わいは?

グラスに注ぎ、まずは香りから。果実を思わせる芳香という言葉は日本酒でよく使われるが、『純米吟醸ひやおろし』はこの言葉が良く似合う。やさしい甘さと少しの清涼感、例えるなら青りんごのような香り。

辛口ではあるが、淡麗な口当たりでとても飲みやすく、それでいてかなり甘めの味わい。口に入れた後の風味が若干抑え気味だが、その分ストレートに味が伝わってくる。酸味はややあるが、雑味や苦味などを一切感じないクリアなおいしさだ。余韻も強く残るわけではなく、穏やかでやさしい風味が感じられた。

 

ちなみに、冷だと甘さが抑えられた辛口に、常温だと甘さが際立つまろやかな味わいになった

さて、日本酒と言えば料理との相性も考えたいところ。果実を思わせるような香りと甘さ、そして辛口のキレと淡麗さを併せ持っており、日本酒単品でも楽しめる味。それゆえに、冷ややっこのようなさっぱり系の料理や甘い煮付けなどの料理より、脂ののった魚や揚げ物、天ぷらなどと相性が良さそうだ(しょっぱい系)。秋が旬の秋刀魚や鯖の塩焼きは間違いない。

同社ECサイト他で販売中。

 

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記者

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森脇 学

20代男性。工学系出身ライター。食品・工学・アニメ・漫画と幅広い知識を活かして執筆中。関東住まい。

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photo by 尹 哲郎

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