“和”香るMusic Videoにシビれる! 香りを五感で楽しむWEBサイト『Feel J-Scent』オープン

 

新元号に万葉集に由来する「令和」が採用され、日本らしさやその美しさを見つめ直すのは今なのかもしれない。和をテーマにつくられた新しい香水ブランド『J-Scent』(ジェイセント)。四季豊かな日本に目を向け、あらゆる香りの香水を生み出してきた同ブランドが、このたび“香りを五感で楽しむ”WEBサイト『Feel J-Scent』をオープンした。チャレンジングでありながら、我々日本人の魂を揺り起こすかぐわしいプロジェクトである。その魅力をたっぷりと紹介していきたい。

 

香りを「視て」「聴いて」楽しむ新感覚のWEBサイト

有限会社ルズ(東京都品川区)が手掛ける『J-Scent』は”和の香り”をテーマにした香水ブランド。スイーツの分野でも人気上昇中の『ほうじ茶』を表現した香りや、川端康成「眠れる美女」をモチーフにした『和肌』(やわはだ)、さらには『恋雨』(こいあめ)といった響きの美しい香水などを生み出し、有名人はもちろん感度の高い人々によってSNSでも話題だ。

そんな『J-Scent』を楽しんでもらうためのプロジェクトとして始まり、オープンしたWEBサイト『Feel J-Scent』は、これまで嗅覚のものとばかり思われてきた香りを、“五感”すべてで感じるためのものと再定義する、実験的かつアーティスティックな試みである。

 

香りを通して日本の文化や魅力を伝えるという試みは、気鋭のアーティストによって実現されていく。そんな企画第一弾は「香り×音楽・映像」。…そう、ついに“香り”に音と色が乗ってしまったのである!

 

海外のコスメアワード受賞――『黒革』の香り

企画第一弾にてフィーチャーされた『J-Scent』の香水は、『黒革』(50ml・希望小売価格 税抜3,500円・発売中)である。ロンドンで美容健康業界の情報を発信するHPCi Media主催の「Pure Beauty Global Awards 2019」。世界30か国以上、500ブランドを超えるエントリーのなか、Best New Niche フレグランス賞を受賞した、そんなお墨付きの香水である。

トップノートはレザー・ベルガモット。ミドルノートは、タバコ・ジャスミン。ラストノートは、オークモス・アンバー・ムスク・バニラが香る。公式サイトで確認すると「黒革に滲む哀愁を感じさせるスモーキーな香り」とある。

実際に記者が試したところ、甘くほろ苦いレザーの香りの後に、深みと大人の色気のある紫煙の残り香、そして人を振り向かせるであろうジャスミンの香り。最後にオークモスやムスクの官能的な香りに心地よく酔った。大人の男性でも違和感なく纏うことができそうな香りだ。

『黒革』には香水にありがちな“チャラついた感じ”が一切なく、哀愁滲む黒革の香りは、きっと我々が“和”の心を取り戻すのにうってつけの香りであるように思われた。海外のアワードで評価されたのも、そういった日本らしさをこの香りのうちにしっかりと感じられたからではないだろうか。

 

『黒革』の香り立つMVに酔って……

さて、そんな『黒革』の香りが音楽ないし映像と混じり合うとき、そこにはいったいどんな作品が生まれるのか。

omoimegurasu(左:祐、右:ナンリ)

「香り×音楽・映像」――すなわち『黒革』に音と色をつけたのは、J-ScentのWEBデザインも手掛け、J-Scentをよく知るアーティスト「omoimegurasu」(オモイメグラス)。デジタル音楽と日本舞踊を織り交ぜた実験的な男女音楽ユニットで、映像制作からアートディレクションなど幅広く活動する祐と、サウンド担当でありデザイナーとしての一面も持つナンリから成る。

 

J-Scent『黒革』をモチーフに書き下ろした楽曲、および制作されたMVはYouTubeにてフル尺で堪能できるほか、Spotifyなどで配信中。そんな、香りをもとに作られた楽曲、映像はSNSでも話題となっており、YouTubeの再生回数は30万回を超えている。

※2019年12月現在

記者もMVを視聴し、その映像美と音楽を体感したが、とにかく“食らった”。『黒革』の持つスモーキーな魅力を「声」や「エフェクト」で表現し、映像もどこか妖しげで官能的であり、観て、聴いているだけで“香る”ようなMVなのだ。ぜひとも一度視聴し体験してみてほしい。

ちなみにMVに登場する扇子はJ-Scent『黒革』の香りが付いた両面デザインの扇子で、老舗京扇子店「大西常商店」協力により作られたという。

こちらは現在米国限定販売のため日本では購入することができないのだが、映像の中にうまく取り入れられた小道具までもがJ-Scentのものであるとは、こちらも驚きだった。映像内でたびたび出てくる日本舞踊の動きとマッチしており、とても素敵に感じた。

香りを可視化したようなジャケットデザイン

WEBサイト『Feel J-Scent』では、楽曲書き下ろしに際してのアーティストからのコメントも読める。また、メイキングインタビューも掲載されており、普段はなかなか知ることができない制作の裏話も楽しめた。クリエイター側の思いをじっくりと読んでから改めて視聴するMVも、新しい発見があり、良いものだ。

今後も『J-Scent』をテーマに、アーティストが心の赴くままに表現した作品が登場予定とのことで、次なる企画がすでに楽しみだ。

『Feel J-Scent』はきっとこれからも日本人の魂まで届く、香り高いプロジェクトで我々を楽しませてくれるのだろう。

J-Scentの『黒革』含む全19種は、全国の蔦屋書店や公式オンラインストア『LUZ‐Store』で販売中。

『Feel J-Scent』公式サイトはこちら

 

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記者

タカセ

文系出身ライター。女性ばりに美容に関心がある。読みやすい記事を書くことがモットー。

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photo by 尹 哲郎/official images

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