スマホ操作可能にまで進化した『ロボット掃除機 ルンバ890』は人類のお掃除をどれだけ楽にしてくれるのか?
すっかりお掃除家電としての地位を確立したルンバ。このたび最新モデルである『ロボット掃除機 ルンバ890』を、実際に自宅のお掃除要員として投入してみることに。スマートフォンによって家の外からでも操作ができるこのルンバは、日ごろ忙しく掃除に手が回らない記者の頼れる相棒となってくれるだろうか?
スマートフォンで簡単操作が可能! 出先でも掃除を指令することができるのがいい!
アイロボットジャパンの『ロボット掃除機 ルンバ890』(直径35.3cm×高さ9.2cm/約3.8kg・販売価格 税込75,470円・2017年8月24日発売)は、すっかりお馴染みとなったルンバの最新モデルの1つ。
最大の特徴は、スマホアプリ「iRobot HOME 」を使用することで、外に居ながらでもルンバを起動できること。仕事がら外での取材も多く、帰宅時刻も遅くなりがちな記者にとって、日中に掃除ができないことが悩みの種であったが、一気に解消されそうだ。
さっそく箱から内容物を出してみる。ルンバ本体と充電用のホームベース、交換用フィルターなどが入っている。説明書も絵で描かれたシンプルなもの。そのとおりにセッティングしていく。
ルンバ本体の裏側にて説明書どおりに初期設定を行う。ダスト容器の取り外し方に少々とまどったものの、基本的なセッティングに関しては問題なく進められた。
専用ブラシである「AeroForceエクストラクター」も着脱可能。付属品類はバラ売りもされているので、使っていくうちに古くなったら取り換えることができる。
ホームベースに電源コードをつなぎ、部屋の隅に設置する。本体への充電完了は約3時間、稼働時間は最大60分となっている。まずはしっかりと本体を充電することに。
続いてルンバを動かすためのアプリをスマホにダウンロードする。各プラットフォームから「iRobot HOME 」と検索してインストールする。
操作したいルンバをアプリから選択。その際ルンバをWi-Fiに接続する必要がある。
この辺りの設定は、機械が苦手な人にとって壁となってしまうかもしれないので、ご高齢者の方にプレゼントする際などは、設定まで行ってあげたいところだ。
いよいよルンバ起動! 掃除のお手並みとうまく使いこなすためのコツ
ルンバ本体の充電が完了し、アプリの準備も整った。いよいよルンバを起動する。アプリから行う場合もワンタッチで出来、家にいる場合は本体のボタンを押すことでも動かせる。
はじめて動き出したときは、「これがルンバか!」という感動を覚える。しかし起動してすぐ、意外と駆動音がすることに気づく。
当然普通の掃除機も音はでるのだが、テレビの音が聞こえづらくなるので、掃除をさせながらくつろぐということは難しい。
動き始めたルンバは周りの障害物を探知して掃除をしていく。机の足場周りの埃がたまっていた部分も綺麗にしてくれた。
ちょっとした段差もしっかりと乗り越えることができる。フローリングから畳の部屋まで問題なく動き回って掃除してくれた。
また玄関マットなどの上も掃除できるが、マットの端っこにルンバが接触してしまった時ににめくれてしまうことも。
どうしたものかと思っていたら、異常を察知して軌道修正して戻ってきた。なかなかに賢い。
ルンバを侵入させたくない部屋がある場合は、付属のデュアルバーチャルウォールを設置することで、ルンバのみ反応する壁を作り、侵入を防ぐことができる。
実際に使ってみてわかったこととして、机やイスなどの障害物は問題なくよけられる、もしくは本体が触れたとしても探知して軌道修正してくれるが、細かいコード類などは乗り上げてしまったり絡ませてしまうことも。
はじめにルンバを起動した際、スマホを床においてしまったため、慌てて回収した。ルンバを使用する部屋にものを散らばさせないようにするのが肝心である。
ルンバを設置して起動させれば完璧にお掃除ができる。というわけではなく、ルンバに日々の掃除を手伝ってもらうためにものを片付けたり、十分な駆動スペースを確保することが必要になってくる。
記者も例外ではなく、普段掃除の習慣がない人間にとってはその前段階がハードルになることも。しかし、一度綺麗にしてしまえばそれを維持する手間が軽減されるので、「えいや」でやってしまうことをオススメする。
ルンバが掃除してくれたゴミをゴミ箱へ捨てるというだけで、面倒な日々の掃除が完了する。
初めに使用してダスト容器を取り外したときは、意外なほどたくさんの埃をとってくれたことに驚いた。
前述したとおり、駆動音がするので夜の使用は控えたいが、そこはアプリを使って週間の掃除スケジュールを組むことで解決する。
日中の時間を設定しておくだけで、家のルンバが勝手に掃除を初めてホームベースへと戻って行ってくれるのだ。
記者ははじめ机近くにホームベースを置いてしまったため、なかなか家に戻れず右往左往するルンバを眺めることになってしまった。
家のサイズや家具の配置にもよるが、十分なスペースが確保できる場所に設置することをオススメする。
ルンバを購入したからといって、すぐさま家が綺麗になるわけではない。しかし、どうしてもサボってしまいがちな毎日を床掃除をこなしてくれる頼れる相棒になってくれるのだ。ルンバに掃除のすべてを任せるというよりは、一緒に綺麗な家を維持するという気持ちが大切なのだと実感した。
使っていくと、ルンバがちゃんと通れるようにと床にものを置かなくなったり、スペースを広げてみたりしたくなった。誰かが心地よいと思える空間を作るという、掃除本来の意義をはからずも教えてくれたルンバに感謝したい。
photo by 尹 哲郎