吸引力がウリのダイソンから、ふとん専用コードレスタイプ掃除機『V6 mattress』(V6マットレス)登場!

さて、吸引力に感動した記者が、一方で残念に感じたのはゴミ捨て時の操作である。クリアビンの中にゴミが溜まったら、ゴミを捨てる。
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クリアビンの横にある赤いボタンを押すことで、ビンの底が開いてゴミが捨てられる仕組み。ダイソンは「簡単で清潔なゴミ捨て/ワンタッチでゴミを捨てることが出来る」としているが、実感は違った。
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まずは清潔にゴミ捨てが出来ないこと。その理由は本体ごと、ゴミ捨てを行わなければいけない点にある。ゴミを捨てる際に、ホコリやアレルゲンとの接触を最低限に抑えるために、クリアビンをしっかりとビニール袋等で包んで空にするとあるが、どうしても捨てる時に周囲に飛び散り、本体外側に細かなホコリが付着するのだ。
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もちろん、クリアビンは本体から外すことが出来る。クリアビンの横にある赤いボタンを1度押すと底が開き、もう1度押すと本体からクリアビンを取り外せる。しかし、真ん中にある緑色の部分(サイクロン部?)は、本体と一体となっており取り外せない。
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そして、ここにかなりのホコリが溜まっているのである。
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それを付属品のコンビネーションノズルのブラシなどで掃うように書かれているのだが……これは清潔に感じない。布団や部屋に使う掃除機のノズルを使ってクリアビンの内側を、それもせっかく取り除いたゴミの粉末を処理するのには抵抗がある。
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記者は、本体のこの部分を掃除する際には別のブラシを使用。

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またクリアビンをはずした後、取り外せないサイクロン部分にたまったホコリがちょっとした振動でこぼれ落ちたりする。ゴミ捨ては外で行うのが鉄則だと思うが、ちょっと地面に置いただけでも、周りをゴミの粉末で汚してしまうのだ。
そして、舞ったホコリはどうしても本体に付着してしまう。
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水洗いにもどうやら対応していない模様。ふとん用クリーナーの大半が、ゴミのカップ部分と本体を完全に分離させることが出来、ゴミはゴミだけで捨てられる。そして、フィルターなどゴミカップ部分も丸ごと水洗い出来るものが多いのだが、ダイソン『V6 mattress』の場合は、クリアビンを湿った布で拭いて良いという記載はあったが、水洗い出来るという表記は見つからなかった。

 

ホコリの飛び散りは、やはり気になる。

せっかく空気清浄機並みの排気を誇り、綺麗な空気が売りのダイソン『V6 mattress』だが、ゴミ捨て時にホコリが飛び散ったり本体に付着しては本末転倒。日本人ユーザーにはこういう細かな点が気になる人が多いと思うが、いかがだろうか。今まで、ほかの掃除機を使っていてあまり意識していなかったのだが、ゴミのカップやフィルターを丸ごと水洗い出来るというのは、やはり清潔感が断然違う。吸引したゴミが本体に付着することもなかった。

本体一体型でゴミを外で捨てなければいけないこのスタイルは、日々の使用においてなかなかのストレスを感じる。丸洗いも出来ず、大袈裟なようだが、集めたホコリをまた部屋の中に持ちこむような感覚があったのは事実だ。細かな点では、ゴミを捨てる時にトリガーに手が触れてしまいがち。ロック機能など欲しいところ。

 

フィルターは1ヶ月に1度の水洗いを

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本体には、2種類のフィルターがついており、これは1ヶ月に1度ほど洗浄する。
上部についているフィルターは真上に引き上げることで取り外せる。しかしこの部分、ただはまっているだけなので、本体を逆さにしたりすると飛び出してしまう。ゴミ捨ての途中などに、よく落下してしまうので注意。本体後方についているフィルターは印に合わせて取り外し、洗うことが出来る。

 

総評

ダイソン『V6 mattress』は、素晴らしい吸引力でゴミを吸ってくれる。ダイソンの考え方は、ダニを直接退治するのではなく、アレルギーの原因となるダニのフンを吸い取ると同時に、ヒトの皮膚などのダニのえさを取り除くことでダニを生息し続けられなくするというものだ。そういう意味では、たしかにゴミがよく取れるダイソン『V6 mattress』は、布団のハウスダストを確実に減らしてくれるだろう。

ただ、記者の実感としては他社のクリーナーでもそれなりに白い粉末状のゴミは取れる。特に近年発売されているふとんクリーナーはどれも優秀で、綿埃や白い粉末状のゴミが以前より取れるようになっていると感じる。ダイソンはUVライトや振動を与えてもダニには効果がないと明言しているが、その真偽はともかくとして、他社の掃除機でもハウスダストを吸ってくれるわけで、ダイソンだけがダニを減らせるというわけではない。

 

ダイソン『V6 mattress』は、とにかくその吸引力に感心させられる一方で、先に指摘した通り、ゴミの捨て方には難あり。せっかく取り除いたゴミが本体に付着すること、またフィルター周りのパーツを丸ごと水洗いできないことが気になった。その点はむしろ、他社のクリーナーにおける配慮に気付かされる結果となった。

 

ダイソン『V6 mattress』の価格は¥47,304 (税込)。
ダイソンオンラインストアをはじめ、全国の家電量販店などで購入できる。

 

 

余談:布団クリーナーを選ぶ時のポイント

ふとんクリーナーは、メーカー各社ダニやハウスダストに関するアプローチが全く違う。購入検討する際には、自分のライフスタイルの中で、ふとんクリーナーに求めるポイントはどこなのかを考えた上で、選んでいくといいだろう。また、店頭にて実機を確認することもオススメする。

・しっかりと吸うことだけが目的なのか
・布団のふっくら感やすっきり感が欲しいのか
・全体的なお手入れのしやすさはどうか
・布団クリーナーを使う頻度はどのくらいにしたいのか
・本体の重さや扱いやすさはどうか
・収納スペースはどのくらい確保できるのか
・(集合住宅の場合)音の大きさはどうか
・誰が何人分の布団を掃除するのか など

ぜひ参考にして頂きたい。

オススメ度:(良い商品です)
公式サイトはこちら

記者

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蘭 よう子

デザイン/マーケティング専攻。商品開発やレシピ開発に携わる。雑誌やWebメディアでの執筆・連載多数。調理、アートワーク制作から撮影まで、すべてをこなすマルチクリエイター。文具やアートの分野にて講師経験あり。

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