【社長インタビュー】5回のがん闘病から生まれた、敏感肌用ボディウォッシュ『素あわ』誕生の秘密を聞いた!

丈夫な肌の持ち主なら物足りなくさえ感じてしまうほど、マイルドな使用感が特徴のボディ洗浄料『素あわ』。その誕生の背景には、5回ものガンとの闘いを見事に克服した女性社長の、”悩める人にこそ届けたい!”という、ひときわ強い想いがあった。

 

老舗石けんメーカーが、超低刺激ボディウォッシュを開発したきっかけはステージ4のがん!?

創業から111年を誇る石けんメーカーの株式会社マックス(本社:大阪府)は、昭和の学校の水回りに必ず備わっていた黄色い石けん「レモン石鹸」で知られる老舗中の老舗。先代の体調不良により、2009年4月に代表取締役社長に36歳で就任したのが大野範子氏。しかしわずか5か月後に社内で出血、病院へと運ばれてしまう。

「医師に子宮がんと告知されて、目の前が真っ暗に…。即手術、3ヶ月で復帰したのはいいのですが、すぐに再発して再入院を繰り返しました」

 

肺や首の骨など、合計4回の転移を繰り返し、その深刻さはステージⅣ(4)。もっとも進行した状態だ。そもそも大野氏は毎年がん検診を受けていた。しかし突然の社長就任に伴い、経営・経理・人事など、あらゆる実力を身に付けようと夜間ビジネススクールに通い、また夫の転勤によって通勤が片道2時間の新幹線になるなど、多忙が重なった。そして一度だけ怠ったがん検診、それが悲劇を招いた。

 

「闘病中にわかったのは、自分の遺伝子が手術による治療に向いていないということ。なので途中で放射線、抗がん剤治療に切り替えました。そして自分でも何かできることはないかと、食事療法を行うようになったのです」

 

肉食厳禁、塩分カット、魚と野菜中心の食生活で自己免疫力を高めることに集中した。その食生活は、最後の治療から5年経った今でも続いているという。

 

「その闘病生活で何が一番辛かったか。それは気分転換である大好きなお風呂タイムが苦痛になってしまったことです。2010〜12年にかけて行った抗がん剤治療の副作用で、髪は抜け、肌はぼろぼろに。お湯に触れるだけでひりひりして痛いんです。でも不潔になって体が匂うのが何よりもいやで。悲鳴を噛み殺しながら体を洗っていました」

 

それまでも、株式会社マックスでは肌に優しい無添加石けんを作っていた。しかし、それでも極限まで荒れてしまった肌には刺激が強かった。厳しい闘病生活の合間のリラックスタイムであるはずの入浴さえ、痛みと痒みで楽しめなくなってしまった。

「私がもし病気を克服して職場復帰できたら、様々な理由で敏感肌になった方や、生まれつき肌トラブルをお持ちの方でも、安心して使える製品を作ろう!」

 

闘病の中に芽生えた、どうしても生きたい理由。社員は今でこそ、彼女を”常人では考えられないタフさを持った人。執念深さはひときわ強い”と笑いながら口を揃えるが、闘病の最中にあっても、その執念は希望を生み出したのだ。

 

「食事療法をはじめ様々な治療が功を奏して、2012年の治療を最後に、ガンを克服しました。だから私は、病院のベッドで誓った想いを実行したんです」

 

深刻な肌トラブルを抱えた人にとって救世主となる、独自の”石鹸あわ”


そうして生まれたのが、丸みを帯びた白いボトルが印象的な液体石けん『素あわ』(500ml・希望小売価格 税込2,160円・発売中)である。目指したのは、抗がん剤治療の副作用でぼろぼろになった敏感肌でも”しみない”ボディ洗浄料。特徴となるのは、その泡だ。


「肌に良くないものを添加しない無添加石けんでも限界があるんですね。肌への刺激を抑えるためには、それだけじゃ足りない。通常、身体を洗うことで肌の表面の角質は剥がれます。普通の人はその下に強い角質が出てくるのですが、敏感肌の人はそれが間に合わず、肌のバリア機能が低い状態が続き、肌荒れが回復しないんです」

 

自分が経験したからこそわかる痛み、その苦痛。開発メンバーへの要求は、当初は”無茶ぶり”とも思われるレベルの高いものだったよう。

 

 

「病気で自分が不在の時も、社員一丸となってしっかり会社を守ってくれた。そんな志が高い仲間がいるからこそ、きっと実現できる!そう考えて、会社としてできる限りバックアップをしながら、妥協せずに開発へ取り組みました」

 

 

そんな社内的な苦労も経て完成したのが『素あわ』。社長の無理難題を、歴史ある石けん作りのノウハウで乗り越え誕生した究極にマイルドな泡を生み出すボディウオッシュ。実際に使用してみるとわかるが、プッシュで泡を発生させるボトルから出てくる泡は、「食品!?」と見紛うくらいにきめの細かいクリーミーさ。指紋の隙間にまで小さな泡が入り込み、しかも全くヘタらない。安定感のあるボトル裏面に書いてある推奨の洗い方の通り、”肌に乗せるように”使用するとその刺激の無さにびっくりするはずだ。


「それでいてしっかり汚れ落ちもできている。これは特許出願中の独自技術です。そしてもう一つこだわったのが泡切れ。というのも極端な敏感肌だった自分が一番求めていたのが、少しでもお湯を肌に当てるすすぎ時間を短くしたいということだったんですね」

 

困っている人の、悩みに応える製品を作りたい。必要とされる企業を目指して…

「今のご時世、誰でもガンにかかるリスクはあります。私は今回、ガンを追い出すことができましたが、この先、全然違うところから新しく発症する可能性だってあります。でも、今の自分は解決策がわかっています。だから怖くない。来たらまた叩けばいい。病気を経て、またさらに強くなれた気がします」


そんな大野社長が苦痛の経験をもとに作り上げた、乾燥性敏感肌ボディウォッシュ『素あわ』。どんな石けんやボディソープも自分には合わないと半ば希望を失ってしまいそうになっているひどい敏感肌の人にこそ意味のある製品。最近ではその肌への優しさが評判となり、「@cosme」クチコミランキングでも見事第2位に輝いた。悩んでいるなら、試してみてほしい。

また『素あわ』はシリーズ化されており、他に「洗顔フォーム」(税込1,500円)、「洗顔石鹸」(税込1,000円)もある。

洗顔フォームは「化粧のノリが良くなる」とクチコミが広がり、こちらは@cosmeの難関カテゴリーである洗顔フォーム部門で3位に入賞している。これだけ肌に良いのだから、デリケートな洗顔に適しているのもうなずける。

 

入手は公式ショッピングサイト「マックス石鹸WEB SHOP」及び、楽天市場店AmazonYahoo!店ポンパレ店などで可能だ。

 

記者

清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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