【ジンジャーエールの違いとは?】『ウィルキンソン ジンジャエール』と『ドライジンジャエール』の真実【基礎知識】
近年ときどき出会ってびっくりする辛口のジンジャーエール(ジンジャエール)。その辛みはショウガ(ジンジャー)なので当たり前といえば当たり前なのだけれど、爽やかスイート炭酸飲料のイメージもまた強い。一体どういうことなのか、『ウィルキンソン ジンジャエール/ドライジンジャエール』を飲み比べながら解説したい。
刺激的辛さが特徴のジンジャエール(ジンジャーエール)、ショウガ炭酸ドリンクとしてのアイデンティティー、ここにあり!
ジンジャエール(ジンジャーエール)自体の歴史は古く、カナダの発明品とされ、1900年初頭のアメリカの禁酒法時代に、お酒の割り材として普及したのが始まりだ。もともと誕生時点はショウガの辛さがメインの飲み物だったが、甘さを加えたことで大ヒットしたと言われている。
一方日本上陸は大正時代。国内で普及しているジンジャエール(ジンジャーエール)ブランドといえば、カナダドライ(コカ・コーラ社)とウィルキンソン(アサヒ飲料)の2種類だが、国内ではウィルキンソンが先行していた。
ただ一般的に店頭で目にするようになったのは1970年代以降のカナダドライ。それが辛味を抑えた甘い炭酸飲料味だったため、世間的には当時流行していた「三ツ矢サイダー」「スプライト」「キリンレモン」などのすっきり炭酸飲料の仲間という認識が広まって定着したのである。
ちなみに商標的には、ウィルキンソンが”ジンジャエール”で、カナダドライが”ジンジャーエール”である。
激辛の刺激がビリビリくる大人味!
『ウィルキンソン ジンジャエール』
そんなジンジャエールを以前から辛口・甘口の2種類展開を続けているのがウィルキンソンである。そこで今回は辛いのと甘いのを飲み比べてみる。まずは近年注目を集めているアサヒ飲料『ウィルキンソン ジンジャエール』(190mlリターナブル瓶・希望小売価格 税抜68円・発売中※PET 500mlも有)から。
バーで出てくる本格的なショウガの辛みが特徴なのだが、ぱっと見はロゴが濃い茶色という違いしかない。何と危険な。甘い方だと思って飲むと強烈刺激で度肝を抜かれるので気をつけよう。やさしいタイプのロゴは薄めの茶色だ(王冠には商品名が小さく書いてあるが)。
飲むと辛い。口の中に溜めると鼻から抜けて、くしゃみが出そうになる。甘く見ないこと。ただこのすり下ろしショウガ的なハードな刺激は、おとなしいサイダー系とは違い、大人の味がする。顔をしかめつつ飲むような、度数の高いお酒的なニュアンスがあるのだ。
この刺激を一度味わってしまうとクセになる。通常の甘口ジンジャエールが物足りなくなってしまう。
しかも近年は健康ブーム。ショウガといえば体を温めデドックス(解毒)するイメージがあるので、健康的なメリットを期待してしまう部分もあるだろう。
ほどにクセになる、力強い味わい。「ウィルキンソン」を代表する大人向け辛口ジンジャエール。
ドライなのに甘い方!? 日本人の慣れ親しんだ味
『ウィルキンソン ドライジンジャエール』
一方、世間的にジンジャエールの味と認められているのが、『ウィルキンソン ドライジンジャエール』(190mlリターナブル瓶・希望小売価格 税抜68円・発売中※PET 500mlも有)である。ビールなどのお酒の世界ではドライは辛口というのが通説だが、ジンジャエールは甘い方がドライなのである、ややこしい。
改めて飲んでみると、お子様にも安心な甘さと酸っぱさのバランスが整った平和な味わい。『ウィルキンソン ジンジャエール』が大人味なのに対して、子ども味とでも言いたくなるが、一般ジンジャーエールと比べるとやはりショウガの辛みはピリッとくるので子どもというよりは思春期味な気もする。
そのまま飲んで素直に誰もがおいしいと言えるのはこちらだろう。
入手は、スーパーマーケットやリカーショップなどで可能だ。
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photo by 尹 哲郎