【和コーラ】独自路線を突っ走るペプシのコーラ哲学が垣間見える『ペプシ ジャパンコーラ/同ゼロ』はどうリニューアルしたのか!【カロリーゼロほか】

和のコーラ、アリかナシか

 

日本のコーラ好きの選択肢はそれほど多くなく、「コカ・コーラ」があり、「ペプシ」があり、「キリンメッツ コーラ」あたりが手に入りやすい三大銘柄だ。その中でレモンやシトラス感に強いアクセントを用いた独自路線を展開しているのが「ペプシ」である。そのブランドを代表する和要素を取り入れた『ペプシ ジャパンコーラ/同ゼロ』がリニューアルした。果たしてどのような進化を遂げたのか、ためしてみたい。

 

塩と和柑橘フレーバーで、本当に日本人の好きなコーラの味を追求した『ペプシ ジャパンコーラ/同ゼロ』が中味バランスを変えて挑戦したもの

トランプ大統領や出川哲朗など熱心なファンも多いコーラという清涼飲料。記者も生粋のコーラ好きで、毎日欠かさず飲んでいる(最近は体重の問題でゼロ系が中心だが)。基本的にアメリカ的な飲み物の代表で、何の味かわからない黒くて甘いソーダというのが共通認識な飲み物だ。

 

しかし「ペプシ」は2000年代なかば、「NEX」を登場させた頃から、レモン味に大きく舵を切る。つまり謎のおいしいフレーバーではなく、昭和の喫茶店が氷を入れたグラスにレモンの輪切りをのせていたように、レモンがベースの味仕立てになったのだ。

もともとコーラにレモンスライスが欠かせないと感じる人には願ってもない進化だが、異国情緒あふれる謎めいたややこしい味わいが好きだった記者にとっては少々違和感があった。そんな歴史が再び大転換を果たしたのは、昨年4月。「ペプシ」は日本人のための味追求に大きく舵を切ったのだ。

 

コーラといえばアメリカ感という常識をかなぐり捨て、挑んだのは日本人のための日本人好きのするコーラ。しかし正直その登場時の印象はわかりにくかった。隠し味に塩を入れ、和柑橘のフレーバーを取り入れたということだが、酸味が際立って、今ひとつ鮮やかさには欠けていた感があったのだ。


そんな中、ついにリニューアル登場したのが、サントリー食品インターナショナル『ペプシ ジャパンコーラ/同ゼロ』(490mlPET・希望小売価格 税抜140円・2020年5月12日リニューアル発売)である。基本コンセプトは同じだが、米国ペプシコ社の力も借りて、中味のバランスを調整したという。これは楽しみだ。

本田圭佑のCMキャンペーンも話題となった

 

 

コーラに日本人発の感覚・UMAMIを感じさせる独自の進化『ペプシ ジャパンコーラ』

まずは有糖タイプの通常版から味わっていきたい。キャップをひねると、和風な柑橘類の香りを秘めた爽やかな香り。酸っぱいのかなと思って飲んでみたが、気になりにくいタイプの酸味に落ち着いている。炭酸も強めで、シャープな和柑橘の酸味が舌の上を突っ走り、飲み込んだ後に隠し味の塩と旨味が立ち上がる。


なるほど、こういうことだったのか。つまり強めの酸味はシトラス系の果実の旨味を表現するためにあり、塩もまたそれを補足するように旨味を高めるために追加されたものだったのだ。なるほど、旨味(UMAMIで世界中で通じる)は日本の文化である。果実にも旨味を求めるように、コーラにも旨味を加えたのである。

確かに進化としてはこういうものもありだと思う。日本的なコーラという新たなるジャンルがここにあるのかもしれない。

 

 

印象は薄いが、すっきりと爽快に味わえる『ペプシ ジャパンコーラ ゼロ』

一方、カロリーゼロ系のコーラをおいしくするのは難しい。

『ペプシ ジャパンコーラ』に比べると、『ペプシ ジャパンコーラ ゼロ』は味が薄く感じてしまうし、飲みやすくはあるのだが、ちょっと後味も含め、旨味もまた少なめになっている印象だ。

甘さもゼロ系にしては強くなく、酸味の強さは良いのだが、甘味料のせいか多少苦味を感じてしまうところが惜しい。ただこうした特徴は、氷を入れたグラスに注ぐことで解消できるものなので、飲み方によっては十分おいしく感じると思う。

 

入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。

 

 

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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