平成の世とともに日常に定着したワイン文化、いつもの一杯に最適な『フロンテラ ピノ・ノワール』で新しい時代を迎えよう!

日々の贅沢として食卓に取り入れたい

 

日本にワインが登場したのは明治時代、昭和の時代にも幾度かのブームはあったが、本格的に家庭の食卓に定着したのは平成の時代だという。平成元年(1989年)はバブル景気の最中で、高級ワインが大ブームを起こしていたが、その当時と比べても消費量は約3倍になっているという。そこで昨年登場し、食卓ワインの定番としてヒットした『フロンテラ ピノ・ノワール』を飲みながら、振り返ってみたい。

 

バブル崩壊によりフルボトルでワンコイン(500円)の「ボン・マルシェ」が大ヒット。家庭にワインが浸透し始めた1994年

バブルの時代は高級ワインがもてはやされたが、家庭にワインを常飲する文化が定着するきっかけとなったのが、1994年のフルボトルでワンコイン(500円)という安価な「ボン・マルシェ」の登場。

 

 

その勢いが加速することとなったのが、赤ワインに含まれる抗酸化物質ポリフェノールが健康に良いと注目された1997年、2000年代に突入するとコンビニエンスストアでも気軽にワインが購入できる時代が訪れ、ヘルシーな飲酒習慣として定着し始める。2003年には「おいしい酸化防止剤無添加ワイン」が登場し、ヘルシーなお酒=ワインという公式が通用するようになった。

2012年にさらに脚光を浴びたのが、環境的に無農薬でブドウを育てることができる南米チリ産のワイン。折しも健康志向が高まる世の中で、その安心感で大ヒット。当初はクセのある味わいに賛否が分かれたが、年々洗練されていき、2015年には国別輸入量で第1位になるほど支持されることに。

2012年以降のこの低価格、チリワインの人気は一般的に第7次ワインブームと呼ばれ、その市場を牽引したチリワインの一つが「フロンテラ」である。チリNo.1ワイナリーのコンチャ・イ・トロ社による製品。今回紹介するのは、そのブランドから2017年に登場した、「カベルネ・ソーヴィニヨン」「メルロー」に続く人気ブドウ品種「ピノ・ノワール」を素材にしたメルシャン『フロンテラ ピノ・ノワール』(750ml瓶・希望小売価格 税抜780円・2019年3月5日発売)である。

昨年の段階ではコンビニエンスストアのみという販売チャネルだったが、過去最高の60万ケースを達成するという異例のヒットを受け、3月6日からはそれ以外のチャネルに拡大しての販売となった。では実際に飲んで、その味わいを堪能してみたい。

 

お手頃価格で酒感あり、ワイン好きのための飽きないデイリーワイン候補

鮮やかな水色は高級感のある濃い目のブドウ色。インスタ映えよりも質実剛健な印象の見た目。ボトルのデザインも嫌味のない高級感があるけれど、しっかり安いのがうれしいところだ。ワイン好きならやはりあまり派手派手しいボトルデザインよりも、雰囲気ごと楽しめるようにこうした落ち着いた見た目は助かるはず。

香りはフレッシュ。ワインらしい香りだちで、そのまま口に含むと、しっかりしたボディを感じることができる。ミディアムボディではあるけれど、きちんとした重さを舌に感じることができて、舌のサイドに爽やかな酸味が広がり、顔をしかめるほどではないが渋味も感じられるという絶妙なバランス。けっこう辛口なことも相まって、しっかりした酒感も感じることができるのが特徴だ。

シンプルではあるけれど上品で、ワインに求められる味わいをきちんと持っているのが好印象。廉価版ワインは入門者用の印象があり、甘口で飲みやすいことがメインに来がちだが、『フロンテラ ピノ・ノワール』は本来のワイン好きがランニングコストを削減しつつ、ワインらしい味わいに妥協したくない時に欲しい味だと感じた。この完成度はお見事だ。

きちんと酔えるアルコール度数12.5%、フルーティーさと渋味とボディのハーモニーは、ワイン好きの人こそ気に入るのだろう。

 

 

入手は全国の酒販店、コンビニエンスストアなどで可能だ。

 

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記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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