新機種『IQOS 2.4 Plus』と新味ヒートスティック2種を検証。その正しい進化ぶりに大いに感動!

2020年に向かって嫌煙傾向の盛り上がる中、煙の出ない加熱式タバコとして大ヒットを記録しているのがIQOS(アイコス)。未だに市場に十分に供給できないほどの凄まじい需要だ。そんな中、ついに新機種『IQOS 2.4 Plus』が登場。3月下旬から全国のIQOSストアにてIQOSphereメンバー限定で販売されている専用タバコのヒートスティック新製品2種の味わいとともに、その変化を検証してみた。

「燃やさない」「煙がない」革新的技術で爆発的ヒットとなった加熱式タバコ・IQOS。まずは現状まとめ

世の中では”電子タバコ”と混同されることも多いIQOS。電子タバコとは主に海外で普及しているリキッドを蒸気化して吸い込む、日本ではVAPE(ベイプ)と呼ばれ、ニコチン無しで販売されているものを指すのだが、IQOSもそう呼ばれてしまうことが多い。※ちなみに昨年夏頃より表記はiQOSから全て大文字のIQOSに変更された。

 

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まあ広い意味では”電子機器でもあるタバコ”ということを指して電子タバコでもいいのかもしれないが、正確にはIQOSを始め、JTの「Ploom TECH(プルームテック)」、BATの「glo(グロー)」にしても、近年リリースされて大ヒットしているのは加熱式タバコと呼ばれることが多い。日本ではニコチンリキッドを使用することは薬機法で規制されているので、どれもタバコ葉を加熱することによって吸引するのが特徴だ。

 

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その結果、タバコ葉を燃やさないために有害性成分が約9割低減され、煙でなく蒸気を出すところから副流煙自体が存在しない(蒸気なので)というところから、国土が狭く他人に迷惑をかけることを良しとしない日本で大ヒットしている次世代タバコ機器である。

 

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そしてその中で一番早く大ヒットを記録したのがIQOS。今回はそんなIQOSのバージョンアップモデル、フィリップ モリス ジャパン合同会社の『IQOS 2.4 Plus』(希望小売価格 税込10,980 円・全国8店舗の IQOSストアにて2017年3月3日先行発売)を特別に同社から借りることができたので、検証する。

IQOSあるあるネタにもなった故障しやすかったポケットチャージャー開閉部分を改良、ホルダーの充電時間も1分短縮しバイブ機能も搭載!


IQOS新商品として登場した『IQOS 2.4 Plus』、まずはその変化を見てみよう。ちなみに価格は従来機種から1,000円アップ。

クリーニングブラシ、ACアダプター、USB充電ケーブル、クリーニングスティックなど、付属品は前モデルと同様。

 

変化その1●加熱ブレードのコーティング技術改良、世界で最も進化したヒートコン トロール™テクノロジー搭載


内部に仕込まれている加熱ブレードがより高機能に改良された。目視はなかなかしにくいけれど、スティックをさした時の感触でもよく分からない。ただし、使用後にスティックを抜く段になって初めて、葉離れの良さを感じた。


加熱後のヒートスティックを引き抜くと、加熱ブレードがこれまでだとしっかり汚れていて、専用クリーニングスティックを使うと結構真っ茶色になることも多かったが、『IQOS2.4 Plus』では葉のクズが残りにくく、付着も少ないようだ。クリーニングの手間がかなり減るので、これは正しい進化。

 

変化その2●ホルダー充電時間約20%短縮


『IQOS 2.4 Plus』のIQOSホルダーとポケットチャージャーの組み合わせで、旧機種では約5分かかっていた充電時間を2割削減。4分かからずに充電が可能になり、連続使用時のインターバルを縮めることに成功。たかが1分なのだけれど、確かに体感で、「え、もう!?」と感じる。すぐに慣れてしまうとは思うが。

 

変化その3●IQOS ホルダーにバイブレーター機能がついた


IQOSの加熱ボタンを長押しして起動するが、旧バージョンのIQOSではそれを確認するためにはLEDをじっと見つめて待機せざるを得なかった。またあと少しという加熱終了30秒前、LEDの点滅を気にしていないといつの間にか蒸気が出なくなり「あれ?」と間抜けな感じで時間終了を知ることになる。どちらも地味に面倒な仕様だっただけに、今回IQOS 2.4Plusのバイブレーター機能で、それらを知らせてくれるのは非常に快適だ。

 

変化その4●高輝度白色LED採用

LED自体も縦長になり、まばゆい白色に変更された。これは高級感を感じるし、明るい屋外でも目視可能なところが便利。

 

変化その5●壊れやすかったポケットチャージャー開閉部が構造改革


IQOSの故障は、保証期間なら無償で修理可能。営業時間内に全国8カ所あるIQOSストアへ持ち込むか、サポートに電話やチャットで連絡後、宅配便での集荷となるが、これはやはり面倒。返送スピードなども早いのだが、やはりタバコが壊れるという感覚に馴染みがないのでストレスが溜まる。


ありがちな故障は、勢いよくホルダーの中を掃除して、加熱ブレードを折ってしまったり、IQOSあるあるとして取り上げられることの多い、ポケットチャージャーの開閉部分の故障。ここが故障してロックされないと充電が始まらない。とりあえずゴムバンドなどで無理やり閉まるようにしてしのいでいる人も多い。

 

今回その部分の構造が変わって、壊れにくくなったという。ただ見た目では判別がつかない上、フックになる部分は相変わらずプラスティック製なので、連用してみないとその真価はわからない。

 

変化その6●高級感のあるデザインへ


これは好みの問題。左が従来機種、右が『IQOS 2.4 Plus』。よりゴージャスな重厚感にあふれたデザインに。特にホルダー部のボタンのゴールド化は結構インパクトが強い。

チャージャーの方はボタンカラーの変更とともに、加熱クリーニングボタンが削除され、「Q」マークボタンに変更、電源ボタンとともに長押しすることでリセットすることが可能に。不調な時にこれで再起動させることによって、復活の可能性がある。

 

 

新ヒートスティック2種『マールボロ・ヒートスティック・スムース・レギュラー/パープル・メンソール』の味わいを確認!

そしてそうしたハードウェアの進化とともに、同時発表されたのが専用タバコ、ヒートスティックの追加2銘柄。IQOS自体の機能は気に入っても、喫味の選択範囲が今まで4つしかなかったことに不満があった人も多いだろう。またしても「マールボロ」ブランドではあるが、レギュラー、メンソールともに以下の新味が追加となった。


■『マールボロ・ヒートスティック・スムース・レギュラー』
(写真右・税込価格 税込460円)

IQOS独特の臭気が苦手という人も多いと思う。ヒートスティックを開けた途端に香ってくるツンとした匂い。ところがこの『マールボロ・ヒートスティック・スムース・レギュラー』は、そこが大いに改善された。


特に箱を開けた時の香りは、元・紙巻赤マル愛用者だったらわかるマールボロの樹木のような清々しい香りで、うれしい驚き。ただ実際に使うとやはりIQOS臭も加わってくるので、違ってくるのだが、これは正しい方向への進化である。

 

■『マールボロ・ヒートスティック・パープル・メンソール』
(写真左・税込価格 税込460円)

一方『マールボロ・ヒートスティック・パープル・メンソール』は強力にクセのあるメンソール。花、もしくは香水のような”リッチアロマ”はまさしくエッセンシャルオイルに近い香り立ちで、フルーティーささえ感じるこの味わいは、賛否両論真っ二つに分かれそうな喫味。

これもIQOS臭は抑えめに変化しているが、アロマのインパクトが強すぎてその変化を感じにくい。ただ新味と考えれば、確かに今までのメンソール、ミントとは確実に違うので存在価値はありか。

 

まとめ:地味ながら正しい方向へと大きく進化した『IQOS 2.4 Plus』。また新ヒートスティックの喫味は一勝一敗!?


電子機器だから壊れやすいのは当たり前。タバコだから壊れないのは当たり前。これまでは壊れやすい方向に近かったが、今回のバージョンアップで本来のタバコ方向へと近づいた気がする。今後の進化も非常に楽しみになってきた。

 

また新ヒートスティック2種『マールボロ・ヒートスティック・スムース・レギュラー/パープル・メンソール』は、「スムース・レギュラー」の、本来のタバコへの接近ぶりに感動した。そして記者の個人的な実感では「パープル・メンソール」は苦手と感じた。もともと紙巻タバコ時代もアロマの強いタイプは好きじゃなかったので、当然といえば当然だが。

タバコ葉は本来は良い香り。IQOSに切り替えるとその思いは捨てざるを得ないと思っていたが、今回の「スムース・レギュラー」の進化で、時間さえあれば紙巻タバコに近い味わいへ近づく可能性があるんだと再認識。そのための第一歩なので、IQOSシフトを一度諦めた人でも再チャレンジしてみる価値はあると思う。

 

オススメ度:(買っても損はない)
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記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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