『バーチャルマスターズ スピリッツ』釣りの楽しさを擬似体感できると噂のVRゲームをおためし!

タカラトミーアーツが誇る人気タイトル「バーチャルマスターズリアル」シリーズは、これまで累計100万個以上を販売している。今回、5年ぶりの新商品として『バーチャルマスターズ スピリッツ』が登場。釣りの本当の楽しさを味わえるゲームということで、どこまで再現されているのかワクワクしながらレポートしてみる。

確かにヒットの瞬間は振動が来るけれども…

この『バーチャルマスターズ スピリッツ』(幅100×厚さ60×高さ250mm・希望小売価格 税抜9,800円・2016年11月11日発売)は、釣り竿型の本体に2.4インチカラー液晶モニターを搭載し、スピーカーも内蔵されたリアル体感ゲーム。魚とのバトルシーンを充実させたり、赤外線通信による「バトルモード」を搭載したり、縦・横・斜めと360度に反応する3D加速度センサーを採用するなど、リアルを追求するために意欲的な造りになっている。

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パッケージングされているのは『バーチャルマスターズ スピリッツ』本体とストラップ、そして取扱説明書のみ。アルカリ単3型乾電池4本で動作するというシンプルなもの。子ども向けとして、これは親切だろう。複雑な組み立てが必要ないのは大きなプラスポイントだと思う。

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パッケージの説明を見ると、このゲームには「ストーリーモード」「フリーモード」「バトルモード」の3つがあるようだ。ぼっちの記者には赤外線通信で友達と釣りバトルなどできないため、ストーリーモードとフリーモードにチャレンジする!

 

んだば、レッツ・キャスティングだなや!(釣りキチ三平風に)

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スイッチを入れると、カラー画面には「ゲームをはじめるまえに」という文言とともに、本体のストラップを左手に通し、ストッパーで留めるよう注意書きが表示された。これも、ひらがなとカタカナのみで分かりやすく書かれていて、お子様には優しい設計だ。注意書きはきちんと守ろう。

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そして、左手首にストラップを通すようにしよう。なぜかって? リールを巻くのは右手だから。残念ながら、このゲームは左利き用には作られていない。

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ドヤァ!

 

なんかカッコいい。持った感じは、少し竿が細いかなと思ったが、これはあくまで子ども用なので、子どもの手にはちょうどいいのかもしれない。

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「ストーリーモード」を始めると、ナビゲーターのナカタ少年が現れる。ゲームの進め方を丁寧に教えてくれるので、進行に迷うことはないだろう。それでは、実際に投げてみる。ちなみに、仕掛け(エサや釣り糸、ウキ)を投げ入れることを、釣り用語では「キャスティング」と呼ぶので覚えておこう! 初めてなので恐る恐る投げてみたので、三平から「てんでなってないキャスティングだなや」と言われそうである。

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まあ、こういうことになるわけで、いちおうは魚を待つ状態にはなった。まあ、当たり前なのだが仕掛けも糸もないので、あんまり投げた感覚がない。このあたりはWiiのコントローラーと同じで、VRで再現するのが一番難しいところだろう。

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おっ? ヒットしたぞ!

 

「HIT!」という画面とともに、ビビッと手に振動が来た。ただ、これは実際の釣りを経験した人なら分かると思うが、魚が仕掛けを食った感覚とはかなり異なる。それに、魚の口に釣り針を掛けるという作業が必要となるのだが、そのあたりも再現はされていない。ヒットしたらリールが重くなるとか、タイミングよくリールを巻かないと糸が切れて魚を逃してしまうといった臨場感は、それなりにリアル釣りを再現しているので、そのあたりを楽しむのもいいかもしれない。

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なんとか釣り上げることができた。釣れたのは金魚。釣り堀かな? なお、ヒットしたときにゲームのお助けアイテム「つり魂」を使えば、雷撃攻撃で弱らせて釣り上げやすくなる。大物相手には使ってみるといいだろう。

 

まとめ:手も汚さず準備もいらないバーチャルな釣りゲーム。これで釣り好き少年少女を育成だ!

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正直、この「バーチャルマスターズ スピリッツ」は釣りが趣味だという大人が遊ぶようなものではないかもしれない。釣りに行けなくて、代わりになるゲームかというと、それはNOだ。VRとはいえ、実売で1万円以下の子ども向けゲームということを理解しておくべきだろう。ただ、釣りをしたことがない子どもには、ぜひともオススメしたいゲームだ。狙った獲物を釣り上げる楽しみは、じゅうぶんに再現されている。ここを入り口として、本当の釣りに興味を持つ子どもが出てくることこそ、メーカーの目的でもあるように思う。

 

 

本当の釣りは、生餌(ミミズやイソメなど)が気持ち悪いとか、仕掛け(釣り針と釣り糸、ウキなどのセット)をあらかじめ作るのが面倒くさいとか、釣り場まで行くのが遠い(この季節だと寒い)とか、キャスティングしてもすぐに釣り糸が絡む(根がかり、おまつり等=検索してみよう)とか、魚が釣れてもヌメヌメしてクサいとか、ホントいろいろと面倒なのが釣りなのだ。生きている魚を相手に行なう自然のゲームとはそういうものだ。そんな、いろいろ面倒な釣りが好きになることこそ、本当の趣味だと思うし、このゲームによって釣りを始めようと思う少年少女が出てくることを期待したい。

 

 

オススメ度:(面白い)
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記者

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タック二階堂

40代男性。東京都出身。本業である取材ライターの傍ら“ボカロP”としても活動。著書に『「ボカロP」になる本』(工学社)がある。

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