『過炭酸ソーダ物語500g』塩素タイプの洗剤を使いたくないエコな人向け・ナチュラル洗剤のパワーを検証!

年ブームとなっているのが”ナチュラル掃除”。重曹とクエン酸に続いて注目の「過炭酸ソーダ」を用いた、紀陽除虫菊株式会社(和歌山県海南市)から登場『過炭酸ソーダ物語500g』(500g・希望小売価格 税抜730円・2015年7月1日発売)をご紹介しよう。「洗濯槽のワカメ汚れが落ちる」と話題の洗浄成分を検証してみた!

 

重曹、クエン酸、そして……過炭酸ソーダ!

“ナチュラル掃除”の火付け役となったのが、食品としても使われて安全性の高い重曹とクエン酸。混ぜ合わせるとぶくぶく泡立つ化学実験的お楽しみとエコな感覚から、あらゆる汚れをその2つで落とすことに生命を賭ける主婦続出でたくさんの本も刊行された。そして次なる新星として注目を浴びているのが「過炭酸ソーダ」なのである。

 

 

重曹はベーキングパウダーと呼ばれるアルカリ性物質で普通に調理に使われる成分。さらにクエン酸は弱酸性でサプリメントとしても摂取するくらいの健康成分。それで掃除ができるということで大いに盛り上がった。

その流れを受けて、実は次なるナチュラル掃除ムーブメントに乗るはずだったのがアルカリ性のセスキ炭酸ソーダだったのだが、これは今ひとつ盛り上がりに欠けた。記者は油汚れを強力に分解するので使用しているが、最近ではめっきり入手しにくくなってしまったので、恐らく受け入れられなかったのだろう。実際拭き跡が白く残り、それをもう一度拭き取らなければならないのは結構面倒だし。

IMG_4794

そんな中、セスキは無かったことにして、とばかりに登場したのが過炭酸ソーダなのである。とは言うものの、これ簡単に言うと酸素系漂白剤である。過炭酸ソーダは別名・過炭酸ナトリウムとも呼ばれる弱アルカリ性成分で、もともと色柄モノも大丈夫と謳う衣類用漂白剤の主成分はこれ。

重曹やクエン酸に比べると、人体には危険。触ってもいいわけではないし、飲んでもダメ。ナチュラル掃除とは言っても危険性はあるので用心が必要だ。それでもナチュラルを謳うのは、環境に与える影響が少ないから。人体には危険だが環境には優しい物質と認識してもらいたい。

漂白剤と言えば「キッチンハイター」に代表される塩素系漂白剤が安く手軽だけれども環境は汚染する。さらに色柄モノは真っ白になってしまう。従ってこの過炭酸ソーダに意味が出てくるというわけ。

 

過炭酸ソーダ、肝心の漂白力はどうなのか?

IMG_4929

それでは試してみよう。
用途のお勧めは洗濯槽洗浄ということだが、使用の目安が50Lに対してこれ一袋。1回730円(税別)、かなりお高い洗濯槽クリーナーとなってしまうことは覚悟したい。ちなみにドラム式洗濯機は使用不可だ。

IMG_4942

一袋丸ごと水に溶かして20分ほど「洗い」運転。しばらくすると確かにボロボロとしたいわゆるワカメ汚れが浮かび上がって洗濯機付属のキャッチャーに入ってきた。なるほど、素晴らしい。塩素系漂白剤では取れなかった汚れが取れる。高いけど。実際問題として過炭酸ソーダ(過炭酸ナトリウム)成分の漂白剤は最近トレンドになっているが、普段からそうした色柄モノに使える衣類漂白剤を使用している場合は効果が薄いかもしれないので、念のため。

IMG_4953

もちろん汚れだけでなく、洗濯槽の中に顔を突っ込んでみると清潔な香りがする。除菌効果も大きいようだ。さらに通常の洗剤と合わせて使用して衣類を洗濯してみると、当然のことながら色柄はクッキリとして、白い部分は白くなる。

使用タイミングとしては、ちょこちょここれを使って洗濯していれば洗濯槽にも汚れは付かないことになる。なので匂いやすい厚手のバスタオルなどを洗濯する時に日常的に使用していくのが一番効果的で効率のよい使い方だと感じた。

 

排水口や食器にも使えるが……やっぱり塩素にはパワーで劣る

IMG_4796

他にも排水口に100g流し込み、コップ一杯のぬるま湯を注ぎ込んで放置すれば排水口クリーナーとしても使える。が、汚れ落ちは明らかに塩素系には劣る。環境にやさしいのだけが心の慰めだ。