『ティーヌン監修 元祖トム ヤムラーメン』は日本人向けに調整した程よいタイ風味でスッパ辛さがクセになる!
いわゆる世界三大スープの一つとされ、その激辛ぶりでも名を馳せるトムヤムクンをベースにしたエースコックの『ティーヌン監修 元祖トム ヤムラーメン』(89gうち麺70g・希望小売価格 税抜205円・2015年3月30日発売)。監修の「ティーヌン」はもちろん日本で有名な1990年代からあるタイ料理チェーン。
トムヤムクンの特徴はといえば辛みはもちろんだけれど酸味もあるところで、魚醤であるナンプラーとパクチーことコリアンダー風味の好き嫌いでけっこう好みがわかれるところ。
ただすっぱ辛いスープというのは癖になるもので、中国料理の酸辣湯麺とともにたまに食べたくなる味なのではないだろうか。
油揚げめんに湯を注ぐ段階では、「ティーヌン」の店の前を通りかかったくらいのほのかなタイ料理臭。しかし調理後の後入れ液体スープを入れることで、一気に店内に入ったかのように香り立つ。スープの正体はナムプラー主体。酸っぱさを実現しているレモングラスとともに、ここで一気にトムヤムな香りになる。
激辛を予測しておっかなびっくりスープをすすってみたが、爽快な辛みはあるし、それなりに汗を出させる程度ではあるが、激辛ではない。それより圧倒的なのがその酸っぱさ。辛くて酸っぱくて、そこにチキンとエビをベースにナムプラーで仕上げた、異国情緒あふれる旨さが広がる。パクチーの香りも抑えめで、かなり万人受け可能な美味しさと感じた。隠し味のココナッツも必要最低限だ。
かやくはエビとチンゲンサイとネギと赤ピーマン(一瞬赤唐辛子かと思ってビビるが)の4種。それらと一緒に味わうのが角刃で仕上げた弾力性たっぷりの油揚げめん。
麺自体にもチキンやポーク、しょう油などで味をつけている小技が光るその麺は、このトムヤムスープにとても合う。油揚げめん特有の油味が辛味と酸味のスープと調和して、とても美味しく感じられるのだ。
記者はタイ料理は好まない。だけれど、こうした香辛料の加減で酸っぱ辛い旨味を体験させられてみると、今一度タイ料理に挑戦したくなってきた。何というか、その独特の美味しさの味わい方の手がかりを得た気がしたのだ。
そういう意味で、今までタイ料理はちょっと…と思っていた人でもチャレンジ可能なレベルに抜群のさじ加減で合わせてある『ティーヌン監修 元祖トム ヤムラーメン』なので、食生活の幅を豊かに広げるためにも一度チャレンジしてみてはどうだろうか。