【飲み比べ】梨の甘みはどのように再現されている!?「洋梨缶チューハイ」をそれぞれグビリ!

同じように洋梨を使ったチューハイでも、各々全く異なる味わいが!

 

秋の果物といえば、あなたは一体何を思い浮かべるだろうか。ブドウや柿など好みによって分かれるだろうが、梨を挙げる人も多いはず。和梨も洋梨もどちらも全く違う味わいが楽しめる秋の代表的な果物だ。今回は梨を使用したお酒、特に洋梨入りのチューハイに注目した『洋梨缶チューハイ飲み比べ特集』をお届けしよう。検証するのは、『-196℃ ストロングゼロ〈梨ダブル〉』『アサヒ贅沢搾り期間限定洋なし』『サッポロ 愛のスコールラ・フランスサワー』の3つ。秋らしさを感じられるのは一体どれか?

 

洋梨は追熟が必要な果物って知ってた?チューハイなら追熟いらずでめんどくさくない!

洋梨とは、秋ごろから旬を迎える西洋の梨。ひょうたんのような形をしており、とろけるような柔らかい食感のとみずみずしいジューシーな味わいが特徴の果物だ。同じ梨でも、和梨のような丸い見た目やシャキシャキとした食感とは大きく異なっている。その反面、これら独特の味わいが強すぎて苦手だという人も多いようだ。

 

実は洋梨は食べるタイミングが難しい果物。和梨と違い、追熟が必要な状態で売られていることが多く、そのまま食べると全く美味しくない。これが原因で嫌いになるというパターンもあるようだ。追熟するには、15~20度ほどの環境で袋に入れたまま1~2週間放置する必要がある。これを知らなければ全くおいしくないので苦手になってしまうのも無理はない。

 

原産はフランスやイタリアなどだが、国内シェアは国産がメインとなっており山形県や新潟県産も多く流通している。なんとなく名前を知っている方も多いであろう、「ラ・フランス」も同県で生産されている人気の高い品種の1つだ。

区別するために日本産の梨は和梨とも言われている。今回は洋梨を使用したチューハイたちを飲み比べ

今回は各社が発売する洋梨を使ったチューハイをピックアップして飲み比べをしよう。比較するのは次の3種類。では、早速いってみよう。

  • サントリースピリッツ『-196℃ ストロングゼロ〈梨ダブル〉』
  • アサヒビール『アサヒ贅沢搾り期間限定洋なし』
  • サッポロビール『サッポロ 愛のスコールラ・フランスサワー』

 

サントリースピリッツ『-196℃ ストロングゼロ〈梨ダブル〉』

サントリースピリッツが発売する『-196℃ ストロングゼロ〈梨ダブル〉』(アルコール度数9%・350ml缶/500ml缶・希望小売価格 税抜141円/191円・2019年9月24日発売)は、毎年期間限定で発売される大好評フレーバー。

プリン体ゼロ、糖類ゼロ

商品名にもなっている梨ダブルとは、和梨と洋梨のこと。飲み物なので食感は表現できないが、それぞれのもつ特徴が楽しめるようだ。

1本あたりのエネルギーは約182kcal、糖質は約45.5g

また、単に果汁をプラスしたわけではなく、洋梨の果汁と和梨をまるごと使った浸漬酒を使用しており、それぞれのポテンシャルを最大限に引き出している。

「-196℃ ストロングゼロ」は元々食事に合うように甘さ控えめで開発されたブランド。そのコンセプトを守りつつ、どれほど洋梨の甘みを楽しめるようにしているのだろうか。

パッケージにはみずみずしさを感じる和梨。残念ながら洋梨は描かれていないが果汁感はとても伝わってくる。

カシュっと開けてひと口。高アルコールだけあって刺激がきつい。キュッと口の中が引き締まるので、確かに食事との相性が良い仕上がりだ。とはいえ、今回の主役は梨。甘みを味わえなければフレーバーを出す意味がない。

そういう意味では甘さ控えめなのは少しマイナス評価。確かに梨の甘みはするし美味しいのだが、高アルコールであることが主軸となっているのでがっつりと梨を味わいたい人には向いていないだろう。いつもとは少し違う味変を楽しみたいという人向けだ。

 

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アサヒビール『アサヒ贅沢搾り期間限定洋なし』

続いては、アサヒビールより『アサヒ贅沢搾り期間限定洋なし』(アルコール度数4%・350ml缶/500ml缶・希望小売価格 税抜141円/191円・2019年10月8日発売、12月末までの期間限定)の検証だ。「アサヒ贅沢搾り」ブランドの新フレーバーとなるこの商品の最大の特徴は、果汁の多さ。

果汁31%と果実1/2個使用を強調するデザイン

なんと、洋梨果実1/2個分に相当する果汁31%を使用※しており、アルコール飲料ながらも芳醇な香りとみずみずしさを味わうことができる。洋梨に限らず、一般的なチューハイには果汁数%程度しか含まれていないのでこれは驚異的な数値だ。さすが贅沢搾りだけある。
※洋梨1個当たり250g(果皮等を含む)として、1/2個分の果汁を使用。

1本あたりのエネルギーは約269.5kcal、糖質は約44.5g

ちなみに、同ブランドの他のフレーバーでは「アサヒ贅沢搾りグレープフルーツ」が41%、「アサヒ贅沢搾り桃 」が31%、「アサヒ贅沢搾りレモン」が14%、「アサヒ贅沢搾りキウイ」が13%となっており、レギュラーラインナップの中でも2番手と同じの割合が使われている。

パッケージはゴールドの上品な背景と対をなすようにデザインされた緑色の洋梨。みずみずしさもさることながら、爽快な味わいを思わせる。

飲む前には逆さにするのがポイントらしい。発泡性なので振らないようにご注意。開けてみてびっくり。みずみずしく甘い爽やかな香りが立ち昇ってくる。流石は果汁31%と言ったところだ。

もちろん飲み心地も抜群。自然な甘みで舌に馴染みやすくしつこさが全くない。ほんのりとした酸味とのバランスが抜群でゴクゴクと飲み進められる。さらに、アルコール臭さが全くと言っていいほど感じないのでかなり飲みやすい。はっきり言ってジュースだ。

なにより嬉しいのは芳醇な香り。ひと口飲むごとに鼻が幸せになるような、洋梨のとろみのある甘さが感じられる。これは文句のない美味しさだ。

 

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サッポロビール『サッポロ 愛のスコールラ・フランスサワー』

最後はサッポロビール『サッポロ 愛のスコールラ・フランスサワー』(アルコール度数4%・340ml缶・希望小売価格 税抜160円・2019年10月16日発売・数量限定)。南日本酪農協同株式会社の「愛のスコール」ブランドとのコラボ商品だ。

山形県産の洋梨は全国のシェア約6割を占める

愛のスコールは、1972年に発売されたヨーグルト風味のソフトドリンクのこと。甘酸っぱい味わいとキレの良い後味が特徴で、乳性炭酸飲料という新ジャンルを開拓したことでも有名な商品だ。実は2017年にサッポロビールと南日本酪農協同がコラボし、「サッポロ愛のスコールホワイトサワー」を発売。瞬く間に大ヒットとなり、もともと西日本だけだったが全国で販売されるようになったという背景がある。

1本あたりのエネルギーは268.6kcal、糖質は約66.5g

『サッポロ 愛のスコールラ・フランスサワー』の立ち位置は、このコラボ商品のフレーバー違いというわけ。これをベースに、山形県産ラ・フランスの果汁を加えることで芳醇な甘さと香りをプラスしているのだ。

パッケージには、ラ・フランスの緑と乳性の白ラインが入っており、2つの味のマリアージュを表わしている。

フタを開けてまずは香りから。乳酸の香りの中にラ・フランスの芳醇な香りが程よくブレンドされて漂ってくる。これは他にはない心地よさだ。

それは味についても同じで、ごくりと口に含むと「サッポロ愛のスコールホワイトサワー」の甘酸っぱい味わいが口中に広がる。洋梨の甘さがプラスされたことで、より一層甘さが際立っており、飲んでいてとても楽しい。

キレの良さは若干鈍くなった印象。乳酸特有の舌に残る感覚と洋梨のねっとりとした甘さでキレに関してはさっぱり感が無くなってしまった。その反面、甘党の人にはむしろいつまでも美味しく飲めるので、アルコールが苦手な人におすすめだ。

 

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洋梨の味を楽しむなら『アサヒ贅沢搾り期間限定洋なし』がおすすめ

3種類の全く異なる洋梨チューハイの飲み比べを行った。今回の企画趣旨である洋梨をもっとも味わえたのは『アサヒ贅沢搾り期間限定洋なし』で間違いないだろう。アルコール感もなく誰でも飲むことができる万能型だ。その反面、がっつりとお酒も楽しみたい人には刺激が足りないのは事実。

 

そんな時は高アルコールの『-196℃ ストロングゼロ〈梨ダブル〉』がおすすめ。「-196℃ ストロングゼロ」のレギュラー商品と比べるとかなり甘めなので高アルコールに慣れた人なら十分に楽しめるはずだ。『サッポロ 愛のスコールラ・フランスサワー』は乳酸が強く、あくまで「サッポロ愛のスコールホワイトサワー」の味違いを試してみたい人に飲んでほしい1品。

 

洋梨は香りが強く食感も独特なため好き嫌いのわかれる果物。食べ頃を見極めるのも難しいので、がっかりすることも多い。洋梨味としてあらかじめブレンドされているチューハイなら、簡単に味わえるので敬遠していた人もぜひ試してみてほしい。今しか販売されていない期間限定のチューハイだ。

 

全国のスーパー、コンビニで発売中。全て限定商品のためお早めに。

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記者

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森脇 学

20代男性。工学系出身ライター。食品・工学・アニメ・漫画と幅広い知識を活かして執筆中。関東住まい。

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photo by 尹 哲郎

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