670余年の伝統を継承。江戸の老舗が作る『栗羊羹桐箱入り』は、言わずと知れた極上の味

 

日本人なら誰もが知っている羊羹。おやつに食べる羊羹、あらたまった席で出される羊羹と、いろいろあるが、素材や製法によってその位置付けは随分違うものだ。最上級の羊羹とは一体どのような味だろう。老舗が誇る極上の味『栗羊羹桐箱入り』をいただいてみた! 

 

小豆餡と饅頭の創始者がつくる「江戸前羊羹」

塩瀬総本家(東京都)は、670年余りの間、饅頭を通じて和菓子と向き合い「饅頭といえば塩瀬」と言われるほど、誰もが知る和菓子の老舗だ。饅頭については、来日した禅僧によって中国からもたらされたなどと書かれているのをよく見るが、それが塩瀬の初代、林浄因という人。中国では饅頭といえば肉が入ったものが主流だったが、僧侶たちは肉を食べられない。そのため、甘い小豆餡をあみ出し、餡が入った饅頭を作り上げたのだ。

一方、羊羹は、その餡を寒天で固めたもの。江戸当時から続く、糸寒天を使用した「江戸前羊羹」は、今では希少な存在。羊羹は寒天によっても風味が大きく変わる。いわば、糸寒天は美味しい羊羹にするための陰の立役者といえる。今回ご紹介するのは、そんな「江戸前羊羹」に栗が惜しみなく入った『栗羊羹桐箱入り』(1本/580g・希望小売価格 税込5,724円・販売中)だ。それでは、実際に味わってみよう。

 

素材が生きた上品な甘さに、あふれんばかりの栗が入った贅沢羊羹

上品なラッピングは、気を遣う方への手土産など、どんなシーンにも使えそう。

桐箱に入った姿は高級感あふれる佇まい。桐箱の中には竹皮に包まれた羊羹。今や手間のかかる竹皮を使う機会は少なくっている。そんなところからも、大切な方に自信を持って贈れる逸品だ。

竹皮の中は、さらに箱入り。貴重な品は丁寧に包まれているものだ。包装を一つ一つ外しながらワクワクした気持ちになる。

いよいよ栗羊羹との対面。外観だけでもこんなに栗が顔をのぞかせている。大きな栗が贅沢に使われているんだろうと、益々期待が高まって、切るのが楽しみだ。

切ってみてびっくり。羊羹より栗のほうが多いんじゃないかと思ってしまうほど、立派な栗がゴロゴロ惜しみなく入っている。

圧巻の断面。

羊羹の肌は美しい透明感があり、光にかざすとキラキラ輝く。

最初に羊羹だけの部分を食べてみると、口いっぱいに優しい甘みが広がり、シンプルな小豆の美味しさを味わえる。

そして舌触りがなめらかで堅さも絶妙。極上の寒天は、素材それぞれの旨みを見事に引き出し、しっかり閉じ込める。伝統の技がなせる深い味わい。

そして、大粒の栗はすごい存在感だ。栗そのものが、そのまま食べたくなるほど美味しくて、羊羹と栗の食感の違いも面白く、バランスが秀逸。緑茶を飲んだら、さらに奥行きのある味わいが感じられる。

 

日本の伝統が生んだ美味しさを

今回は、最高級の羊羹に敬意を表して、高級緑茶と一緒に味わってみた。羊羹の濃密な甘さに茶葉の苦味と甘みが溶け合うと、緑茶の風味も増してより美味しくなる。緑茶を迎え入れたときの舌の喜びは、筆舌に尽くしがたい。緑茶の苦味に優しく重なる上品な甘さは、日本の伝統が生んだ美味しさだ。

 

余談になるが、甘いものもお酒も大好きという人なら、フルーティーな純米酒と一緒にいただけば、お酒の美味しさも引き出してくれそうだ。ご自宅で食べてみたいという人には、お手頃な中型サイズがお勧め。

 

「江戸前羊羹」の技が伝承された『栗羊羹桐箱入り』は、店舗・オンラインにて販売中。

 

公式サイトはこちら

https://www.shiose.co.jp/

 

商品詳細はこちら

https://www.shiose.co.jp/products/kuriyokan-kiri1

記者

アバター画像

白山ぷりん

食は人生そのもの。おいしく作る・おいしく見せる・おいしく食べる、を楽しむフードコーディネーター&ライター。

この記者の記事一覧

photo by 尹 哲郎

トラックバック