史上最高こってり! 『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』のリニューアル前後・食べ比べ!

こってり派、熱狂の一杯

 

昨年9月に発売された「天下一品」のカップ麺が、大幅リニューアル! こってり好きの声に応え、お店の味の再現度をさらに高めた新たな『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』となった。サンヨー食品カップ麺史上最高のこってりスープとなった自慢の味わいを、リニューアル前後で食べ比べして、たしかめてみよう。

 

「こってりさが物足りない」天一ファンの声に応えるために再誕生!

リニューアル後製品は、下部の金文字「史上最高のこってりへ」が目印

「天下一品」といえば、鶏がらベースのこってりスープが人気のラーメン店。11種類の野菜とともに作られたその独特な味わいは、他では食べられない唯一無二のラーメンだ。そのこってり度にハマる人も多く、数量限定の超こってりスープイベントが実施されるほどの人気を誇っている(今年2月と7月に実施。1日先着5人の幻スープ)。

新『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』。

つまりそれは、天一ファンにとってこってりスープは命だということ。昨年創業50周年を記念して発売された初のカップ麺は、累計1,000万食に迫る大ヒットを記録しているが、やはりお店の味を知るファンからするとこってり具合が物足りないという声もあったようだ。

旧「名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯」

そんな声に応えるべく、製造・開発を担当するサンヨー食品(東京都)は大幅リニューアルを実施。同社史上最高のこってりを実現した『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』(138gうち麺75g・希望小売価格 税込378円・2022年9月26日発売)を発売した。

新『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』は全体量が134g→138gへ増量した(麺量は同じ)

こってり感の向上のために、配合・構成・作り方を始めから見直し。ノンフライ麺ではタブーともいえる「スープの先入れ」を取り入れることで、高い粘度を誇るこってりスープを実現したという。だが、本当にこんなことをしていいのだろうか。

旧「名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯」

というのも、先にスープを入れてしまうとノンフライ麺の湯戻りが悪くなるのが常識だから。一般的にはお湯だけで湯戻しをするのが基本なのだが……。ぐだぐだ言っていても仕方ない。本当にこってり感が増しているのか、スープを先入れしておいしいのかをたしかめるべく、リニューアル前後を食べ比べして、その進化を味わってみよう。

 

【リニューアル前】『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』を食べてみた

まずは旧『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』(134gうち麺75g・希望小売価格 税込280円)から。中にはかやく、あと入れ粉末スープ、あと入れ液体スープの3つの小袋入り。

かやくのみを入れて湯戻し4分。麺をほぐした後、あと入れ粉末スープとあと入れ液体スープを入れて、よく混ぜれば完成。

 

鶏がらとしょうゆの香りが食欲をそそる。

かやくは乾燥メンマ、チャーシュー、ネギ

スープを飲んでみると、これが驚くほどおいしい。鶏ベースの旨みがガツンと来るし、野菜の旨味が複雑に含まれていて、とても奥行きのある味わいに仕上がっている。それでいて口当たりはとてもマイルドでやさしく濃厚。ひと口飲むと、しばらく余韻に浸り続けられるほどのいろいろなおいしさを堪能できる。

肝心のとろみも、乳化スープといっても差支えないほど上手に表現されている。麺ともよく絡むし、相性もばっちり。ノンフライ麺好きの記者個人としては、カップ麺としてかなりの高クオリティだと思う。

 

【リニューアル後】新『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』を食べてみた

続いて、リニューアルした『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』。パッケージは基本的に同じ。内ふたを開けると、中には先入れ粉末スープ、あと入れ粉末スープ、あと入れ液体スープ・かやくパックの4つの小袋入り。この順番をきちんと守らないと失敗するので、よく確認して投入しよう。

まずはかやくと先入れ粉末スープ。見た目はごく普通の粉末だ。

続いてお湯を約460ml。このとき、先入粉末スープを溶かしながら入れるとのこと。

これができたら4分の湯戻し。久々にわくわくする待ち時間だ。

時間になったら麺をほぐしたあと、あと入れ粉末スープ、あと入れ液体スープの順に投入。先ほどと比べると明らかに粉末が溶けにくいので、底からしっかりと混ぜる。と、これだけで伝わってくるこってり感のある仕上がり。手の感触も見た目も、まるであんかけのようなとろみがでている。こ、これはすごい進化だ!

スープは予想以上のとろとろ具合。口に入れてもスープというより、とろっとしたあんかけを食べているかのような感覚。そのおかげか濃厚具合も一段と増して、超濃厚味に感じる(スープの味自体は大きな変化はないはず)。

ただそのせいかしょうゆが強めに出ており、野菜の旨みや甘味が中盤以降感じにくくなった。そのため全体的にしょっぱめな印象だ。こってりはしているが、味だけで考えれば賛否両論が出そうな気もする。

ノンフライ麺との絡み具合は前回をはるかに上回り、たっぷりのスープを運んできてくれる。なお、こってりになった分、小麦の風味を感じにくくなったがこれは仕方ない。

麺のつるみがすごい!トゥルットゥルッ

また、ラインナップは同じだがかやくも進化していて、チャーシューが大きな1枚に変更。おそらく重量は変わらないが、食感や見栄えが良く、かやくの物足りなさが改善されていた。

 

価格に見合ったリニューアル! こってり派は熱狂するかも

メーカーの意地を感じるほどの進化を遂げた『名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯』。こってり好きの声に応えた見事な一杯だったと思う。ただし、超こってり派以外のライトなファン層には、とっつきにくくなった印象は否めない。

 

価格面も大きく値上がりし、少々手が出しにくくなってしまった(希望小売価格 税込280円→税込378円)。とはいえ、近年の物価上昇の影響も含めて考えれば、この値上がりに見合うリニューアルだといえるだろう。それほどまでに、史上最高のこってり具合が表現されていた。ぜひその口でたしかめてほしい。

 

全国のコンビニ・スーパーほかで発売中。

 

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記者

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森脇 学

20代男性。工学系出身ライター。食品・工学・アニメ・漫画と幅広い知識を活かして執筆中。関東住まい。

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photo by 尹 哲郎

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