遊びながら科学の知識と問題解決能力が育める! 『科学の力で無人島脱出ゲーム』のここがスゴイ

 

大人になっても役立つほど長く身についている知識は楽しみながら覚えたことの方が多いもの。さらに一生懸命に自分の力で考えて得た知識は人生の宝といえるほどの価値があるものだ。その両方を同時に育めるボードゲームがあると知り、さっそく親子でおためし。4月から理科の授業がスタートしたばかりの小学3年生の娘と、子どもの頃から理科が苦手な超文系の記者が『科学の力で無人島脱出ゲーム』にチャレンジ。力を合わせてゴールを目指す様子をレポートしよう。

 

楽しみながら、STEAM教育に触れよう

「KUMON」といえば日本のみならず、世界中に教室を展開している企業。くもん出版(東京都)は、そのKUMONメソッドをいろいろなアイテムにのせて、子どもたちにさまざまな学びを提供する知育玩具や書籍を多く開発している。 今回紹介する「KUMON TOY STEAM」シリーズは、今話題のSTEAM教育(科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、アート(Arts)、数学(Mathematics))をより実践的に楽しく知ることができるよう、ゲームなどの玩具として開発されたものである。

「未来を自分の力で切りひらいていく力を育てること」をコンセプトとし、子どもたちの興味、驚き、好奇心をエンジンとして、遊びながら知識やスキルを身につけ、自分なりに考え、問いを見つけ、答えを創り出すことをゴールとしている。 シリーズ第二弾として発売された『科学の力で無人島脱出ゲーム』(パッケージサイズ:W32×H25×D5cm・希望小売価格税込3,630円・2022年3月22日発売)は、科学者たちの乗った船が遭難して無人島に流れ着いたという設定で、船にある道具、島にある材料などを駆使し、全員で協力して生き抜く方法を考え、無人島脱出を目指すボードゲーム。参加者が協力して知恵を出し合い、危機を乗り越えるストーリー仕立ての展開が楽しめる。

 

カラフル&バラエティあふれるアイテムで楽しく学ぼう

箱から出してみると、とにかくたくさんのアイテムが入っていることにまず驚いた。アイテムを準備する段階から娘はワクワクが止まらない様子だ。

アイテムを準備

星座盤を組み立て

星座盤も切り取りや折りの指示に従って作っていく。

コマを組み立て

科学者(探検員)を示すそれぞれのコマも製作。タイプの違う6人のキャラクターで、自分の好きなキャラクターを選ぶことができる。

『科学の力で無人島脱出ゲーム』はアイテムを組み合わせ、サバイバル課題の解決方法を考えながらコマを進め、制限時間内に、救助船が助けに来てくれる港跡(ゴール)に、全員がたどり着くことを目指す協力ゲーム。

すごろくのようにサイコロでコマを進めていくから、ボードゲームに慣れていなくてもわかりやすそうだ。

付属品の準備が終わったら、詳しい解説書がついているので、まずはじっくり読んでみる。『科学の力で無人島脱出ゲーム』は、制限時間のないやさしい①チュートリアル編(個人戦ルール)と5日という制限時間があり、スキルポイントを10個集める②本編(協力型ルール)の2パターンを楽しめる。

まずはチュートリアル編をやってみよう。アイテムカードを色ごとに山にして並べる。ミッションカードは表面を上にしてカードケースに入れておく。赤の道具アイテムカードをそれぞれ5枚ずつ配ったら、コマを置いてスタート!

サイコロを振ってスタート

サイコロを振って

コマを動かしていく。mission(ミッション)マスに止まったので、ミッションカードを一枚引くと

「がけの向こうに渡るには?」のミッション。幅が2.5メートルあるってことはとても飛ぶのは無理だよね、と記者。それなら橋を作ったらいいんじゃない、と娘。右端にアイテムのヒントが書いてあるので、いろいろ方策を考えてみる。今回はアイテムが足りないので無理そうだ。

カードを確認

サイコロを振ってコマを進めていくと、グレーの火山・雪山のマスに止まったので「島アイテムカード」を引く。石が出た。山、川などの島マスは通過でも引くことができる。

ボードを順調に進めていく。アイテムカードがいろいろ集まってきて、「島アイテムカード」の「竹」と「つる」を使えば、「キャンプに獣が近づいた時気づくように、しかけを作るには?」のしかけが作れそう! ついに「解決!」と宣言して、記者はひとつミッションクリア! 裏面の答えを見て、大人だけど「なるほどねー」と頷いてしまった。

「星の遺跡」でストップ。チュートリアル編のルールでは時間に関係なく一枚引けるので、

引いてみると「オリオン座」が出た。星座盤を使って、オリオン座探しをする。その日の夜空にオリオン座が見られれば、ポイントをゲットできる。 3年生の娘はまだ星座がわからないので、詳しく教えてあげたところ、星座にとても興味を持ったようだ。

アイテムがなくても正解したら1ポイントもらえる「クイズチャンスカード」が出た。 「夜道に迷った時に方角を知るには、北極星と雲のどちらを目印にする?」 大人にはもちろんわかるが、まだ娘はわからない様子。ヒントをいろいろ教えてあげる。 「北極星かな?」

当たり! 裏面に答えの詳しい解説が書いてあるので、よくわかったようだ。

 

あらゆる角度から知識や思考力を養おう

この『科学の力で無人島脱出ゲーム』は、遊びながら理科の学習知識だけでなく、身の回りの科学現象を知ることができるのも大きな魅力。さらに深掘りして、その知識を活用しながら解決方法を探ることで問題解決の思考をトレーニングできるだけでなく、それを人に伝えたり、人の意見を聞いたりというコミュニケーション能力や表現力を鍛えることもできる。

協力型のゲームだから、お互いの意見を尊重する力も身につくという、一石二鳥どころか一石四鳥! くらいの伸びる力を持つことができるのだ。

時間を設定する本編は、一番下のタイムラインにコマを置き、時間をすすめながらやっていく。理科初心者の3年生と超文系の記者には難しいミッションがいろいろ出てきて、表面のアイテム図だけでの推測だけでは無理になってきたため、裏の答えを見ながらアイテムを考えていくことに。しかし、詳しく書いてあるので納得しながら進めることができ、慣れるまではこの手段もありなのかもしれないと思った。

星座盤を確認

「星の遺跡」に止まった。本編では時間コマが0時と18時の夜のマスにある時しか「星座カード」引くことができない。ぴったり合ったので、時間軸を合わせて「おおぐま座」を探す。

「確かにくまのような形だね」と、娘は星座に興味津々。

あ、同じ場所!!

アイテムを交換

これも本編だけのルール。同じマスに止まったら、ミッションカード、アイテムカードを交換できる。これはありがたい! 力を合わせてゴールを目指していき、なんとかタイムラインの制限時間内に二人とも無人島を脱出できた!

解説書の後半にはゲームに出てきたミッションに関係する、火、光、水、電気、金属、太陽、月、星など、理科の知識が分かりやすく図解してあり、更なる理解を深めることができる。

大人が見ても、目からウロコのものもあり、子どもと一緒に勉強できるのはありがたいところ。詳しく知りたいときに動画に誘導できる二次元コードもついていてサポートも充実している。

『科学の力で無人島脱出ゲーム』で星に興味を持った娘は、星座盤と解説書で星について学んだ。親だとここまで明快に教えることはできないので、この解説書を見るだけでも良い勉強になりそう! これから本格的に始まる理科の授業に向けて、娘は理科への興味がより高まったようだ。

理科学習の導入としてはじめたり、理科の知識を深めるために利用したり、年齢に応じて様々な視点から長い期間、楽しむことができる。もちろん、大人だけで楽しんでもきっと盛り上がる、新たな視点の全世代ボードゲーム『科学の力で無人島脱出ゲーム』の楽しさを、ぜひ体感してみてほしい。

 

『科学の力で無人島脱出ゲーム』はくもん出版の公式通販サイト「Kumon Shop」または全国の玩具店などで購入できる。(対象年齢は6歳以上から大人まで)

公式サイトはこちら

記者

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森脇 陽子

子どもの頃からずっと新しいものが大好き。いろいろ趣味を楽しみながら、仕事、子育て、家事に奔走するワーキングマザー。埼玉県在住。

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photo by 尹 哲郎/ 森脇陽子

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