【ウィスキーの基礎知識・スコッチ編】スモーキーさが身上のウイスキー最大派閥の魅力を定番『ホワイトホース』とともに紹介!

バランスのとれたフレンドリーな美味しさのスコッチ!

 

ウイスキー界の最大派閥といえば”スコッチ・ウイスキー”。とはいえ、それが何かと聞かれると、フワッとしか答えられない人も多いのではないだろうか。そこで改めてスコッチの魅力・基礎知識を解説したい。ブレンデッド・スコッチの定番『ホワイトホース』のグラスを傾けながら…。

 

英国スコットランド生まれだから、スコッチ。カッコつけたいなら、スコッチ。スモーキーな香りを意識して飲めば、さらに美味しい!

アイルランドから12〜13世紀頃にキリスト教とともに伝来されたと言われるスコットランドのウイスキー文化。気の遠くなる程昔の話。そしてスコッチ・ウイスキーの人気が出たのは19世紀後半。それまでフランス産のワインやブランデーを飲んでいた英国ロンドンの上流階級、フランスが虫害でブドウを全滅させてしまい、やむなくウイスキーを飲み始めたのがきっかけで広まっていった。

その中でスコッチの名称を名乗れるのは、スコットランドの蒸留所で作られ、3年以上国内で熟成させたものだけ、など様々なルールがある。

原材料は大麦麦芽単独ならモルトウイスキー。トウモロコシなどを混ぜて作られたものがグレーンウイスキー。それをビートと呼ばれる泥炭で燻して作られる。だからスモーキーな香りがするのだ。

各地に蒸留所が続々誕生し、1742年には「ホワイトホースセラー」が開業、1890年に初代「ホワイトホース」が誕生する。

しっかり生まれ年を明記

 

現行のスリムボトルになる前は、こんな形をしていました

 

世界で評価の高いジャパニーズ・ウイスキーも、製法はスコッチ!

近年、日本のウイスキーの評価が高まり、「山崎」「余市」など、世界に名を轟かせている銘柄も多い。しかしその源流をたどると、目指していたのは”スコッチ”である。ただビート香=スモーキーさは控えめなのが特徴だ。

 

 

シングルモルトばかりをありがたがる必要はないスコッチ。ブレンデッドのうまさを味わう『ホワイトホース ファインオールド』

 

「ウイスキーはやっぱりシングルモルトだね」という通な人がいるが、それは単一のモルトウイスキーだけで作られたウイスキーのこと。単一の大麦麦芽由来なので、その品種の育ち具合で味が変わりやすい上、豊作・凶作で生産量に影響が出る。希少な分、価格が高くなりやすいので、高級ウイスキーの代名詞のように語られがちだが、そもそもモルト単独のウイスキーは”クセが強い”もの。一方グレーンウイスキーは”クセが弱い”のが特徴。

 

 

これを混ぜて作るのがブレンデッド・ウイスキー。モルトやグレーンの種類も数多くあるので、その調合具合のセンスで味に差が出る。しかも豊作・凶作でも単一種由来ではないので、味の調整がききやすく、品質を安定させやすいのが特徴だ。

 

 

なのでウイスキー初心者なら、安定の美味しさを感じられるブレンデッドを選ぶべき。その代表的な銘柄が、今回紹介するキリンビール株式会社『ホワイトホース ファインオールド』(700ml・実勢価格 税込約1,000円・発売中)だ。

 

スコットランド軍の定宿だった「白馬亭」の看板がモチーフとなった。世界で初めて品質保持のしやすい金属製スクリューキャップを採用したことでも有名

 

 

「バランタイン17年」(サントリー)“ザ・スコッチ”として称えられた高級ブレンデッド。

 

他にもブレンデッド・スコッチ・ウイスキーの有名なものは「バランタイン」、「ジョニー・ウォーカー」「ベル」「シーバス・リーガル」「カティサーク」「オールド・パー」など多数あり、日本でも入手しやすいものが多い。

(写真左)「ジョニーウォーカー レッドラベル」(キリン)※通称ジョニ赤(写真右)「ジョニーウォーカー ブラックラベル」(キリン)※通称ジョニ黒。複雑な大人の味わい。黒の方が高価

 

クセがありつつなめらかな飲みやすさを備える『ホワイトホース ファインオールド』でブレンデッド・スコッチの美味しさを堪能!

それでは『ホワイトホース ファインオールド』でスコッチの基本的な美味しさを堪能していきたい。

最初はストレートでペロリと舐めてみる。ふわりとしたスモーキーさは香ばしさに近いフレンドリーなもの。

ビート香があまり強いと、初心者には厳しい。その点この『ホワイトホース ファインオールド』は、スモーキーさに慣れていない日本人でも美味しく感じられるぎりぎりのスモーキーがうれしい。

特徴的なのはフローラルなはちみつのような香りだち。肩の力を入れずに済む価格帯で、きちんとスコッチらしい美味しさに溢れているのが素晴らしい。

もちろんアルコール度数は40%あるので、そのままストレートでくいくいいったら、すぐに泥酔してしまう。ゆっくり味わうにしても、程よく溶けた氷で薄まるロックがいい。きりりとした冷たさが加わって、さらに飲みやすく。上に抜けるアルコール感も強目だが、ぎりぎり美味しい範囲。

 

ブーム定着のハイボール、スコッチを使えばワンランク上の美味しさが!『ホワイトホース ハイボール』

人気俳優・オダギリジョー、泣き笑い系一人芝居芸人・マツモトクラブらが出演するCMで決め台詞となっているのが「ハイボール、スコッチで」。もともと日本でブームを呼んだハイボールはサントリー「角瓶」を使用した”角ハイボール”だが、ジャパニーズウイスキーなので、スコッチの系統を汲む味わい。

なのでスコッチである『ホワイトホース ファインオールド』が合わないはずはない。ちなみにこのホワイトホースは華やかな香りが特徴なので、習慣でレモンスライスなどを入れてしまわないように注意。

公式サイトでは以下のように、『ホワイトホース ファインオールド』を使用したハイボールの作り方を解説してある。

この作り方に必ずしも固執する必要はないが、実は重要なポイントがいくつかある。

  1. ジョッキ(グラス)を冷やしておく。先に氷を入れておくのは、ジョッキを冷やすため。もともとグラスを冷やしておけば氷が溶けにくいので、もっといい。
  2. 30回くらい回すというのは、ウイスキー自体を冷やすため。実はマドラーをうまく使って氷の端を引っ掛けるように勢いよく回すと勢いで数回転するので、自力で30回まわす必要はない。
  3. 冷やしたソーダ(炭酸。トニックウォーターは甘みが付いているので使わない)を氷に当たらないように注ぐというのは、基本。氷に当たると炭酸が抜けやすいからだ。

 

 

割合は個人の好みとアルコール耐性で加減する。ホワイトホース1:ソーダ4はあくまで目安。しっかり酒感を出したい場合は、1:3がおすすめだ。

実際に飲んでみると、爽やかな炭酸と華やかな香り立ち、程よいスモーキーさがたまらなくバランス上等。ハイボール好きで、これをまずいという人はいないのではないか。誰にでも飲みやすく、笑顔になる味。気のおけない仲間との気軽な酒席に似合うフレンドリー・アルコールだと感じた。

 

 

自分で作るのが面倒、もしくはメーカー公式の理想のバランスを知りたいなら【新発売】『ホワイトホース ハイボール』が便利!

気軽にすぐに楽しみたい人のための缶入りRTDとして登場したキリンビール『ホワイトホース ハイボール』(350ml缶・アルコール6%・実勢価格 税込約200円・2018年7月10日発売)。

その美味しさをよりわかりやすく、多少の糖類と香料を加えているので、キャラクターが強く感じる。純粋に『ホワイトホース ファインオールド』を使用したハイボールよりもスモーキーさも強まっている。

もちろん芯にある美味しさは変わらないので、まずはこちらから試してみるというのもありだろう。ただし酒に甘さはいらないという辛口な人は、素直に『ホワイトホース ファインオールド』を使用して自力でハイボールを作ったほうがいいはずだ。

入手は全国の酒販店、コンビニエンスストアなどで可能だ。

 

 

公式サイトはこちら

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎/Official images

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