耳を塞がす音楽が楽しめる! 骨伝導とは違う『wireless earcuffs(ワイヤレス イヤカフ)』は、環境に完全に溶け込む音楽という新鮮体験に感動する!

日常の風景にサウンドトラックを!

ちょっと前に流行した耳穴を塞がずに頬骨などに振動を与えて音楽を楽しむ骨伝導ヘッドフォン。それはそれですごく便利。だが音量をあげると特有の低周波治療器的な刺激になるのが不快だったり、音質的に不自然に感じる人も多かったはず。そんな中、同じく耳穴を塞がないリスニング機器『wireless earcuffs(ワイヤレス イヤカフ)』が登場。今度は一体どんな仕組みなのか。

シンプルなパッケージ。

ガッチリと耳の外縁部にくくりつけるイヤリング的な装着方法。ソニーの技術を活かしたドライバーユニットが耳穴に狙いを定め、良い音で音楽を届ける!

以前「おためし新商品ナビ」でも紹介した骨伝導ヘッドフォンは、耳穴を塞がずに環境音を聴きながら会話もでき、自転車やバイクでのツーリング時にも危険が回避できるということでかなり話題となった。

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その仕組みは頬骨などの骨部分に振動を与えることによって、鼓膜を経由せずに脳に音楽を届けるという仕組みが画期的だった。人混みで周囲が騒がしくても聞こえる不思議体験。そもそも戦火の爆音で鼓膜がいかれた状態でも通信できることから軍事的に使用されていたものでもあったので、その機能性は保証付。ただ実際に使ってみるとわかるのだが、音質的には音楽を聴くというより、やはり電話などのヘッドセット向きの製品である。

というのも人間は長いこと鼓膜振動で音楽を聴くのになれているから。低音なども出にくく、音量を上げすぎると不快な刺激に感じてしまうということで、音楽を聴くという点では骨伝導はいささか不利な部分があった。

これが、骨伝導スピーカー!

そこで新発想のながら聴き特価型リスニング機器が、この製品を世に送り出すために生まれたベンチャー企業・ambie株式会社(東京都港区)の『wireless earcuffs(ワイヤレス イヤカフ)』(全6色・5.2g・希望小売価格 税抜12,000円・2018年4月5日発売)である。

すでに有線タイプでリリースしていた「sound earcuffs」を、ユーザーの要望によりワイヤレス化(Bluetoothに接続)に対応した製品である。

スマホ、アイコスなどでおなじみのMicro USBでフル充電することで、連続約6時間の再生が可能。軽量なので重さも気にならず、何より鼓膜に音を届けてくれるというから、音楽を聴くのに適した製品なのではないか。そんな期待を胸に抱きながら試用してみた。

 

 

自然に音楽が環境に溶け込むが環境音も同時に聞こえる新体験。もうレジで話しかけられて、慌ててイヤホンを外す必要はない!?

この状態で、十分な音量が出ていてもほぼ音漏れがないというのに驚いた

 

装着は片手で耳を抑え、耳の外縁部に挟んで装着する。そしてその先端部分が耳穴の方向を向くように装着。やってみるとわかるのだが、最初は結構苦労する。鏡を見て装着するのがおすすめ。音の出る細い方の先端が耳穴に来るようにする。

白い穴の開いた部分から音が出る。

つくづく人間の耳って複雑な形状をしているいるなあと考えながら、無事装着。人間の耳というものは、外からの音を複雑な形状で受け止めて耳穴に流し込むようにできているのだが、その内側の耳穴に最終的に流れ込むくぼみのところに装着できれば成功だ。

一度つけてしまえば、それこそヘッドバンギングをしても取れないほどしっかりとはまる。そしてスマホなどとBluetooth接続して音楽を聴いてみる。これは思ったよりもはるかに良い音。しかも環境音も同等に聞こえるから、何とも不思議。店内BGMよりも鮮明に、しかもパーソナルな選曲で、音漏れも少なく(大音量にするとそこそこは漏れるが)というのがすごい。

電車内でアナウンスを聞くためにイヤホンを外したり、コンビニのレジで突然何かを確認されて慌ててイヤホンを外したりという、一連の面倒さを回避できる上、環境音が聞こえるというのは何よりも安全性が高い。さらにスマホとの使用時はそのままSiriやOK Google、着信応答まで使える。

 

いつでもどこでも着けっぱなしにしたくなる新鮮快適BGM体験。装着中の着信もそのまま通話可能だが弱点も…

着けたらもうそのまま1日過ごしたくなる『wireless earcuffs(ワイヤレス イヤカフ)』なのだけれど、一つだけ落とし穴が。そう、連続6時間で充電が切れてしまうのだ。なので起きている間ずっと電池が持つというわけではない。なのでバッテリー交換が可能だともっといい。

(写真上段左から)Asphalt Black/My Heart White/Stamp Orange (写真下段左から)Cactus Green/Pop Sky/Toypu Brown

さらに薄手の耳の持ち主ならいいが、厚手の耳の持ち主だと、ずっと着けているとイヤリング的な不快さを感じる人もいるかもしれない。また今回試したのはStamp Orangeという蛍光オレンジの派手なタイプだが、目立たずステルス使用したい人にはAsphalt BlackかToypu Brownあたりが目立たなくて良いかもしれない。記者的には肌色が一番需要があると思う。

また音楽ジャンルにも向き、不向きはある。低音重視のヘヴィメタルなどのラウド系、ベース音が中心となるファンクミュージックなどは多少物足りなく感じるだろう。ただこれは本気のリスニングというよりも、日常生活にサウンドトラック(劇伴)を加えるのがコンセプトなので用途が違うと考えた方がいい。

 

 

働き方改革のご時世、オフィスでもパーソナルな好みの音楽とともに働けると楽しいはず!

そもそも『wireless earcuffs(ワイヤレス イヤカフ)』なら、耳を塞がないので、上司や同僚の声も電話の着信音も聞こえるので、オフィス使用にも向いていると思う。快適なBGMは作業効率を大幅に高めるというのはよく知られる事実。働き方改革の昨今だから、イヤホンは禁止でも『wireless earcuffs(ワイヤレス イヤカフ)』は解禁した方が良いのではないだろうか。

 

 

 

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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