『ペヤング ヌードル』昭和世代号泣確実の往年のベビースター〜チキンラーメンを彷彿とさせる駄菓子味!

1973年の発売以降変わらない味付けの…という触れ込みで突如発売となった『ペヤング ヌードル』。そもそも近年発売さえされていなかったのでは…? という状況での投入。昭和世代と言われる人でも現物を覚えている人はそうはいないはずだと思うが…。とにかく食べてみよう!

笑ってしまうほどチープで懐かしい味わい。かまぼこがいっぱい、エビと肉は控えめに in!

東日本中心に絶大な人気を誇るカップ焼きそば「ペヤング ソースやきそば」。現代を生きるカップ麺ファンにとってはまるか食品=ペヤング=やきそばという公式が成立していると思う。ところがかつてはペヤングブランドでラーメン商品も存在した。

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その元祖的存在が『ペヤング ヌードル』で、金大中事件が起こり山口百恵がデビューした1973年(昭和48年)に誕生した。いつの間にか消えた幻のヌードルのはずなのだが、稀に地方で限定販売を目撃されているようなので断続的に発売はあったのかもしれないが、確かなことはわからない。

 

そんな「ペヤング ソースやきそば」より先の誕生で、まるか食品(群馬県伊勢崎市)の源流商品となる『ペヤング ヌードル』(85gうち麺76g・希望小売価格 税抜160円・2016年10月10日発売)。発売されるや否やAmazonでは瞬殺、現時点で売り切れ・再入荷予定なし状態となっている。

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それではやっとの事で手に入れた『ペヤング ヌードル』を味わってみることにしよう。かつて販売されていたものは、かつての「ペヤング ソースやきそば」がそうだったようにプラスティックの立体的なフタだったと思うが、同様に密閉シール式に変化している。

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ただフタをめくった途端に懐かしさは炸裂。極限まで細い味付きのオレンジ色の油揚げ麺がぎゅっと固まって入っている。チキンラーメンをさらに細くしたような仕上がり。昔のカップ麺といえばこうしたミクロな見た目の麺ばかりだった。それだけ時を経て湯戻し技術が発達したのだと思う。

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かやくはかまぼこ、えび、たまご、鳥ひき肉。かまぼこの多さが、たまらなく頑張っている感。

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中からかやく入りスープの袋と「ペヤングソースやきそば」のスパイス小袋とほとんど同デザインの小袋を取り出し、かやく入りスープの袋だけ中にあけて熱湯を注ぎ込む。

駄菓子感覚のカップ麺としては最高峰の味わい。昭和の味わいが好きな人は大人買い・箱買い確実か!?

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3分経過で出来上がったその見た目は、まるでおもちゃのように楽しい。かまぼこが散乱し、目に鮮やかな黄色いタマゴがあり、カップヌードル・ライクなエビの姿も垣間見える。鳥ひき肉はほとんどよく見えない。

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香りたつのは香ばしい、良い意味で”ちゃっちい”ラーメンの香り。本格派の対極に位置する地点の最高峰。チキンラーメンがいつのまにかクオリティアップしてしまう前、ベビースターラーメンがカルシウムなどを入れて一般菓子になる前の駄菓子時代の味が好きなら、これぞその味。

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かつてカップ麺が普及して麺も次第に本格派を目指し太くなった頃。駄菓子屋では小さくて安い偽物感たっぷりのミニカップ麺が出始めた。その安価さが故にかやくはかまぼこメインという品々があったが、それらを彷彿とさせる素敵な味わいなのだ。

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もちろん本格派を否定するものではないけれど、この手のカップ麺はひとまずここで完成の極みに達していたんだよなという、そういう味。ただ駄菓子よりは幾分タマゴの数も多いし、揚げ玉と区別のつかない鳥ひき肉も入っているのでちょっとだけ豪華版。そして駄菓子屋にも時代の波が訪れて、普通の太さの麺に変化していったので、ある意味二度と食べられない味なのだ。

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昭和に子供時代を過ごした人なら涙無くして味わえないのが『ペヤング ヌードル』。大人買い・箱買いの最高有力候補である。ちなみに郷愁とは関係のない若い世代にとっては、キョトンとしてしまうくらいシンプルな味わいなので注意したい。

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ちなみにファミリーマート以外の大手コンビニやマックスバリュや西友などのスーパー、ドン・キホーテあたりで入手が可能な模様だが保証の限りではない。

 

オススメ度:(絶対におすすめ)
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記者

清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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