まるで旅行気分! 北海道の羊蹄山の湧水を使ったグルメのための『羊蹄山麓ビール 選べる 6本セット』を飲み比べしてみた

 

世界のお茶専門店ルピシアから、初のグルメ向けクラフトビール「ルピシア 羊蹄山麓ビール」が新発売! 様々な料理やお菓子とのペアリングを楽しむことができる。今回は『羊蹄山麓ビール 選べる 6本セット』で選べる5種類を飲み比べしてみよう!

 

発売開始1か月で生産が追い付かないほどの大好評! どのビールを飲もうか迷っちゃう!

株式会社ルピシア(北海道・ニセコ町)は、紅茶や日本茶など、年間400種類以上のお茶を紹介する世界のお茶専門店。2020年に東京から北海道・ニセコ町に本社を移し、お茶だけでなくグルメも楽しむための事業の拡大を進めている。202012月より、北海道でも屈指の名水として知られる羊蹄山麓エリア・ニセコの清流を使用して、ビール醸造専門家とともに作り上げたオリジナルのクラフトビールを発売した。販売開始1か月で約17千本を出荷し、一時は生産が追い付かないほど注目が集まったそう。

そして今年2月、新たに『羊蹄山麓ビール 選べる 6本セット』(330ml 希望小売価格 税込3,500円・販売中)の通信発売を開始。5種類ある「羊蹄山麓ビール」を自由に組み合わせて購入できるようになった。旅行に行けない状況が続く中で、どれも自宅で北海道旅行をしている気分になれる個性的な味わいで、ワインのように様々な料理やお菓子とのペアリング(食べ合わせ)が楽しめることが特徴だ。

今回は全5種類を飲み比べして、その特徴をお伝えしようと思う。

 

ENGLISH PALE ALE イングリッシュペールエール

1つ目は『ENGLISH PALE ALE イングリッシュペールエール』(アルコール度数5.0%)。ふくよかなアロマホップの香りとモルトのコクが特徴の英国式ペールエールだ。

ちなみにペールエールはイギリス(英国)生まれとアメリカ生まれの大きく2つが存在し、イギリス生まれのビールが「イングリッシュペールエール」と呼ばれている。

グラスに注いだ色は少し濃いめだが、風味は伝統的なペールエールそのもの。そこに重なる、現代的なホップの華やかでクリアな香りが印象的だ。

ひと口飲んだだけで口の中に広がるふくよかな風味。しっかりとしたコクの深さと味わいで出迎えてくれる。モルトの風味が後に広がるから、飲み込んだ後の余韻も楽しい1本だ。

ほどよい苦みで飲みやすいのも印象的。しつこく残らず、舌を軽くなでるアクセントのような苦みだから、ビールそのものが苦手な人にも飲みやすいはずだ。

万能型ではあるが、肉のようなメインディッシュと合わせたい1本。トマトの酸味やじゃがいも料理と好相性。おすすめの料理は挽肉たっぷりのボロネーゼやフライドポテトなどだろうか。

 

NISECOISE ニセコワーズ

※アレルギー特定原材料 小麦を使用

続いては『NISECOISE ニセコワーズ』(アルコール度数5.0%)。「ニセコワーズ」とはニセコの女性の事で、グレープフルーツや白ワインを思わせるホップの芳香とオーツ麦を使用した優しい風味が調和したビールだ。メインの麦芽のほか、オーツ麦と小麦がブレンドされた白ビール寄りの特徴が多く見られる。

 

例えば、香りは柑橘系を思わせる酸味とスーッと鼻に抜ける華やかさ。味わいは非常に上品な印象で、ほんのりと優しい甘みを感じられる。麦の風味も強く、繊細ながらも芯の強い味わいだ。ただし、後味にキュッとした酸味とともに酵母などに由来するヘイジー(にごり)なビール特有の余韻が感じられる点は、好みが分かれるかもしれない。

ペアリングに関しては和食や洋食、肉にも魚にもチーズにもぴったりの万能タイプと言えるだろう。北海道・ニセコ町のルピシア直営のビアレストランでは、カニや生牡蠣など、魚介の料理との組み合わせを推奨しているそうだ。

 

IPA アイピーエー

3つ目は『IPA アイピーエー』(アルコール度数6.0%)。柑橘のように爽やかな品種など、個性的なホップを贅沢に組み合わせたインディアペールエールだ。もともと防腐剤代わりにホップを大量に使用してできたのがインディアペールエールの特徴で、こちらのビールも英国伝統の重厚なボディと、現代的なホップの深い香りの調和を楽しめる。

 

グラスに注ぐとホップの花が見えるような鮮烈な香りが広がっていく…。ゴクリとひと口含むと、口の中すべてをリセットするかのような重厚なコク。風味の中に麦の姿もしっかりと隠れており、鼻へと抜ける香りを楽しむと色んな表情が見え隠れする。ひと口飲むごとに見えてくる味わいこそが『IPA アイピーエー』の魅力だろう。

その濃厚な苦みは、揚げ物やスパイス料理などと相性がいい。意外かもしれないが、チョコレートなどの甘いお菓子との組み合わせも美味しいのでぜひ試してみてほしい…!

 

RASPBERRY BLACK ラズベリーブラック

麦芽量の5%以上の果物を使用しているため発泡酒となる

続いては『RASPBERRY BLACK ラズベリーブラック』(アルコール度数5.5%)。焙煎大麦による黒褐色のスタウトに甘酸っぱいラズベリーを漬け込んだ、果実の酸味と余韻を堪能できるフルーツビールだ。なお、果実を使用しているため、5種類の中では唯一の発泡酒となっている。

 

光をほとんど通さない黒褐色が印象的だ。口に含むと、ビールとは思えないほどの芳醇な味わい。苦みはほぼなく、ラスベリーの少しの甘みとほどよい酸味が広がる。『NISECOISE ニセコワーズ』が白ワインだとすれば、こちらは赤ワインを思わせる味わい。後味には麦のふわりとした風味もあり、2つの表情を持った味わいが楽しめる。普通のビールとは全く違う非常に飲みやすい1本だ。

 

赤ワインに似ているため、肉料理やチーズがおすすめ。ルピシアによるとバニラアイスとの相性もおすすめとのことなので、もう少し暖かくなったらこの組み合わせも試してみたい。

 

coucher de SOLEIL クッシェ ド ソレイユ

原材料には、オレンジジュース、コリアンダー、レモングラス、ナツメグなど様々な材料が使われている※アレルギー特定原材料 小麦を使用

最後は、日没を意味するフランス語が名付けられた『coucher de SOLEIL クッシェ ド ソレイユ』(アルコール度数5.0%)。同社のあるニセコの夕陽をイメージしたオレンジを風味のアクセントに、ハーブとスパイスでフルーティーな味わいに仕上げた爽やかさが特徴のビールだ。

 

グラスを近づけると、ホップとオレンジの香りが鼻孔をくすぐる。ビールの苦みや雑味が完璧に消えたとても飲みやすい味わいだ。オレンジの爽やかな味わいが見事に生きている! かといってオレンジジュースのような酸味や甘さはなく、ビールののど越しや麦の風味があり、ニセコの清流を思わせるクリアな後味。5の中では最も幅広い層に受け入れられやすい1本だ。

分類的には、バイツェン酵母を使いながら、全く新しいモルトの組み合わせで色味の美しさをテーマに仕上げた、ルピシア独自の実験的なビールだという。

 

しっかりとしているが、料理の邪魔をしない透き通った味なので、パスタのような味は濃いけどしつこさのない軽食との組み合わせもばっちりだろう。

 

まとめ

5種類を飲み比べて気が付いたことがある。それはそれぞれの個性が際立っていながらも、そのすべてが後味スッキリで非常にクリアな飲み心地だったということだ。それは醸造の工程へのこだわりはもちろん、きめ細やかな泡が立ちやすい性質を持った、ビール工場に併設するニセコの清流を使っているからこそ作りえた味わいなのだろう。

 

The クラフトビール」的な味や羊蹄山麓ビールの技術を楽しみたいなら『ENGLISH PALE ALE イングリッシュペールエール』がおすすめだ。その他、酸味は『NISECOISE ニセコワーズ』、苦味なら『IPA アイピーエー』、程よい甘味なら『RASPBERRY BLACK ラズベリーブラック』、苦味がなくすっきり味わいたい人は『coucher de SOLEIL クッシェ ド ソレイユ』もぜひ味わってみてほしい。

オンラインストア「ルピシア グルマン」のほか、北海道・ニセコを中心としたエリアと、北海道内の一部ルピシアの店舗限定で販売中。

 

またこれらと相性のよいおつまみについても「ルピシアグルマン」のウェブサイトにて紹介されている。ぜひチェックしてみて。

 

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記者

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森脇 学

20代男性。工学系出身ライター。食品・工学・アニメ・漫画と幅広い知識を活かして執筆中。関東住まい。

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photo by 尹 哲郎

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