これはダジャレ?『カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て』『すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ』は味も“超”だ!

高級感の"超"。激辛とか激すっぱではない。

 

湖池屋のロングセラーブランド、辛さの『カラムーチョ』酸っぱさの『すっぱムーチョ』から、スピンオフのような新商品『カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て』『すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ』が爆誕! ダジャレやないかい! というツッコミをしつつ、実はうま味がいっぱいの本格派スナックらしいということで、ジャンクフード好きの記者はさっそく食べてみることにした。

悪ふざけのようなネーミングに似つかわぬ重厚な味わいのポテチ

辛いもの好き・すっぱいもの好きから圧倒的な支持を集めているポテトチップス『カラムーチョ』『すっぱムーチョ』は、すでに定番化している。しかし、株式会社湖池屋(東京都板橋区)は攻めるメーカー。プレミアムな新商品『カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て』『すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ』(各58g・参考価格 税抜158円前後・2017年9月25日発売)は、メーカー曰く「スナック菓子を超えてイケ! 」という思いを込めて、ムーチョを“超”に変更した。

 

ダジャレかよっ!

 

というツッコミはさておき、「超カラムーチョ」「超すっぱムーチョ」なのか、厳しくチェックしてみたい。

XO醤とは1980年代後半に香港で考案された中華のあわせ調味料で、干しエビや干し貝柱、金華ハムなど豪華食材をミックスしているのが特徴。

「黒いダイヤ」とも呼ばれるフランス料理などで使われる高級食材のキノコ、トリュフ。最近はラーメンにも使われたり…。

 

パッケージには「ナゼ ムー超?」と題し、その理由が細かく記載されている。要するに、辛さやすっぱさが“超”なのではなく、素材を生かしてうま味を引き出し、まるで「料理のような」スナックだということらしい。

カロリーは「カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て」が327kcal、「すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ」が328kcal。言うまでもないが、ポテトチップスである以上カロリーは高め。ダイエット中のかたは気をつけたい。

この「ムー超」シリーズ発売当初、プロモーションとして元経産省官僚で経済ジャーナリストの岸博幸氏が推薦文を出し、話題となった。岸氏は昔からの湖池屋ポテトチップスファンだそうで、この「ムー超」シリーズは「味覚のキャリズムを超える」と、意識高めのコメントで応援している。

 

また、すでにキャンペーンは終了したが、学研プラスの人気サイエンス雑誌『月刊ムー』とのコラボも展開。Twitter上でコイケヤキャンペーン公式アカウント(@koikeya_cp)が、月刊ムー(@mu_gakken)への直接コンタクトを試み、数回の交信を試みた結果、ついにそれぞれの「ムー」を送り合うという形での交流に成功したという。ちょっと何を言ってるのかよくわからないが……。

 

『カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て』

それでは「カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て」から食べてみる。見た目はノーマルの「カラムーチョ」と区別がつかない。

食べてみると、辛さは控えめとなっていて、ビーフっぽい濃厚なコクとXO醤の風味が口に広がる。これは美味い。少し塩分が強めな印象を受けたので、ビールなどのつまみにはもってこいだろう。

 

『すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ』

続いて「すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ」を試食。こちらはトリュフと帆立という、贅沢な味わいが楽しめる酸味が強いポテトチップスのようだ。

口の中に放り込んでみると、こちらもノーマルの「すっぱムーチョ」よりも酸味が抑えられてマイルド。酢の物が苦手な記者には、程よいすっぱさで好ましい上に、トリュフ独特の風味とオリーブオイルがほのかに薫って、まさに「まるで料理のような」ポテチに仕上がっている。

 

“攻めの商品開発”はユーザーの心をガッチリつかんでいる

ここ最近の湖池屋は、手揚げ風味の「PRIDE POTATO」シリーズなど、本物志向に刺さる“攻めの商品開発”を行っているイメージ。この「ムー超」シリーズも、ネーミングこそ悪ふざけかなと感じるが、うま味の追求はさすがのひと言。新たなる定番として、継続的にリピーターを増やしていくことが予想される。

 

オススメ度:(良い商品です)
公式サイトはこちら

記者

タック二階堂

40代男性。東京都出身。本業である取材ライターの傍ら“ボカロP”としても活動。著書に『「ボカロP」になる本』(工学社)がある。

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photo by 尹哲郎

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