江戸時代に親しまれた万能調味料『煎り酒』を現代の食卓に

 

日本の伝統的な調味料のひとつ『煎り酒』をご紹介しよう。醤油が普及する江戸時代くらいまで親しまれてきた万能調味料で、梅干とかつお節を日本酒で煮詰めて作られている。まろやかでさっぱりとしたヘルシーなおいしさは、現代の食卓にもぴったりな味わい。

 

日本古来より親しまれてきた万能調味料『煎り酒』をご存知ですか

フンドーダイ(熊本県)は、醤油味噌、調味料等の開発・製造を手がける老舗醤油メーカー。

「いりざけ」と読む。

室町時代に考案されたという「煎り酒」をご存知だろうか。醤油が普及する前の江戸時代ごろまでに庶民の味として親しまれていた万能調味料。醤油の普及により、だんだんと影を潜めていったのだが、近年そのおいしさに再び注目が集まっている。梅干とかつお節を日本酒で煮詰めたもので、旨みとおだやかな酸味が特徴。

 

現代の食生活にも合うヘルシーなおいしさ

『煎り酒』(360ml・希望小売価格 税込745円・発売中)

2022年の日本ソムリエ協会が主催する「調味料選手権2022」にて日本伝統の調味料部門で最優秀賞を獲得した商品。

煎り酒という名前ではあるが、アルコール感はなし。日本酒の旨み、かつお節の風味、梅干の酸味は、さっぱりと食べたいシーンにぴったり。

 

かつおの旨みとほのかな梅酢の酸味

フンドーダイの『煎り酒』には国内製造の梅酢が使われている。日本酒は熊本県産を使用。かつお節エキスの他に、砂糖や昆布エキスも使われており、深みのある旨みも楽しめそうだ。

爽やかな梅酢の香り。さっぱりとした風味の中に、かつお節や昆布のだしの味わいがまろやかに溶けこんでいる。煎り酒は、卵かけご飯やお刺身、豆腐や焼き魚などによく合う。今までポン酢や醤油を使っていたシーンにシンプルに使ってみよう。

 

鍋や湯豆腐に煎り酒のさっぱりとした旨みを

秋冬の鍋シーズンにぴったり。今回は湯豆腐と一緒に頂いてみよう。

器に水菜と一緒に盛り付けて、シンプルにそのまま『煎り酒』をかける。

梅酢の酸味が爽やかで、かつお節の旨みが味わい深く上品な味。さっぱり感が心地よく、豆腐のおいしさを引き立てる。醤油よりも塩分控えめで、かつお節の風味がしっかりと感じられるのでホッとする味わい。熱々の湯豆腐がカラダを芯から温めてくれる。

 

醤油よりも塩分控えめでヘルシーなおいしさ

万能調味料として使えるので、おひたしの味付けもこれ1本。だしをきかせたさっぱりとした風味が後を引く。

お刺身、卵かけごはんなどにシンプルにかけて味わうのもいい。オリーブオイルと混ぜ合わせれば、さっぱりとしたドレッシングにも。白身魚やホタテのカルパッチョなどをおいしく仕上げてくれる。

 

すし酢の代わりに「煎り酒」を使って酢飯を作るのもおすすめ。さっぱりとした酢飯は、サーモンを使った海鮮丼などにいかがだろうか。『煎り酒』を水で希釈すれば、めんつゆ代わりにも。さっぱりとしたつゆの味わいでそうめんやそばを楽しむことができる。チヂミや餃子のタレ、パスタ、豚しゃぶサラダなど、現代でも万能調味料として幅広い料理に使っていける。

 

日本古来の万能調味料を現代の食卓に

現代では馴染みがない人が増えてしまったかもしれないが、『煎り酒』は日本で古くから親しまれている万能調味料。梅・日本酒・鰹節が使われていると聞けば、白だしやポン酢のような存在であるのが分かるはず。さっぱり感だけでなく、まろやかな味わいがあるので、いつもの料理に使いやすい。

今回ご紹介した『煎り酒』は360mlサイズの他に、100ml(税込540円)サイズでも発売中。フンドーダイ公式オンラインショップ他、スーパーなどの量販店、東京浅草のアンテナショップ・出町久屋にて購入できる。

 

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記者

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蘭 よう子

デザイン/マーケティング専攻。商品開発やレシピ開発に携わる。雑誌やWebメディアでの執筆・連載多数。調理、アートワーク制作から撮影まで、すべてをこなすマルチクリエイター。文具やアートの分野にて講師経験あり。

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