幻の調味料“煎り酒”がヒント! 『マイクポップコーン オリジナル 極みだし味』を食べてみた

隠し味に梅!

 

今年で65周年を迎えた日本初のポップコーンブランド「マイクポップコーン」から、『マイクポップコーン オリジナル 極みだし味』が新登場。「同 バターしょうゆ味」に続く新たな定番フレーバーとして、史上最多人数の開発者が3年がかりで日本人好みの黄金比を完成させた。これを可能にしたのは、すっぱ~いあの食べ物だという。果たして新たな看板商品となりうるのか、その味をたしかめてみた。

 

塩味・旨み・キレを駆使した味の三段活用。おいしさの黄金比!

1957年に日本初のポップコーンブランドとして誕生した「マイクポップコーン」。1983年には「同 バターしょうゆ味」が登場し、日本のポップコーンの味として広く親しまれるようになった。だが、逆にいえば約40年間この味を超える定番フレーバーが登場していない、ともいえる。

ジャパンフリトレー(茨城県)は65周年の集大成として、「同 バターしょうゆ味」を超える新たな定番フレーバーの開発を決意。構想3年、史上最多の開発者を動員してこの課題に立ち向かった。そうして生まれたのが『マイクポップコーン オリジナル 極みだし味』(50g・希望小売価格 税込135円・2022年8月29日発売)である。

開発責任者の伊藤氏によって発見されたポップコーンにおける黄金比

開発にあたり大切にしたのが、塩味と旨味。これを日本人好みの馴染み深い味わいになるように、絶妙な黄金比で掛け合わされている。裏面を見てみると、“おいしさの秘密「味の三段活用」”というタイトルのグラフを発見。

日本酒と鰹節、梅干を煮詰めた室町時代の幻の調味料“煎り酒”をヒントに作られた

これによると、同社塩味のポップコーンよりも初めに感じる塩味が強くなり、中盤の旨みがグッと高くなっているのが分かる。これは岩塩ならではのシャープな塩味とかつお節と酒によるうまみと香ばしさで実現されている。

さらに、酸味によるキレを増したことで、従来同様、食べ始めたら止まらない味わいになっているようだ。これこそが、新定番フレーバーの隠し味となる梅。後味すっきりな食べ飽きない味に仕上げられている。

パッケージは黄金比になぞらえた黄金カラー。新定番フレーバーとしてなんとしても根付かせてやるという気合を感じる。

袋を開けて香りチェック。スッと匂っただけではそれほど凄さは分からないが、じっくり感じていると鰹節でも酒でもない深みのある香ばしさがある。

いよいよ実食。口に入れて2,3回噛むと、グラフ通り岩塩の塩味が現れてきた。辛くはないけど塩のおいしさを感じる絶妙な塩加減。鋭い塩味とあるが、荒々しさはまったくなく、とてもなめらかな味わいだ。

この塩味の直後に現れるのが旨味。塩味の余韻もあって旨味とともに甘味を強く感じる。ただし、鰹節や酒の味がはっきりとわかる濃さではなく、それぞれの旨味だけを抽出したような味わい。事前に鰹節と酒が使われていると言われないと分からない(風味はほとんどない)。

そして隠し味の梅の酸味がいよいよ登場。正直に言うと、ほぼ旨味と同じタイミングで現れているのだが、最後まで残ったのはこっち。これはかなり分かりやすく梅らしい酸味があり、たしかにキレがよくすっきりとした食べやすさだった。味のバランスも良く、塩やだしの邪魔もしていない。味の3段活用を締めくくるのにぴったり。

AI味覚センサー「レオ」開発者 鈴木氏は、ポップコーン界の味噌汁と表現

じゃあ『マイクポップコーン オリジナル 極みだし味』が「同 バターしょうゆ味」を超えるかというと、おそらくそれは別の話。ポップコーンはコーラと一緒に飲むような荒々しさも魅力だと思うからだ。なので別のジャンル、例えば日本酒のつまみで人気になりそうなおいしさだと感じた。

 

全国のスーパーマーケット、一部コンビニエンスストアにて発売中。

 

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記者

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森脇 学

20代男性。工学系出身ライター。食品・工学・アニメ・漫画と幅広い知識を活かして執筆中。関東住まい。

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photo by 尹 哲郎

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