【ついに初公開】JTの「プルーム・テック/プルーム・テック・プラス」専用たばこ製造工場に潜入してきた!

マシーンがガシガシ作る未来のタバコの形!

 

加熱式タバコの中でもニオイのなさではダントツの域に達しているのがJTの『プルーム・テック』と『プルーム・テック・プラス』だ。他に類を見ないこの低温加熱式タバコ、今回はそのたばこカプセルなどのレフィルを製造する工場の内部が、初めて公開された。正しくおためしするにはどう作られているかというのは、非常に重要なこと。そこで静岡県磐田市にあるJT東海工場に、見学に行ってきた。

 

ニオイの無さではダントツNo.1の低温加熱式タバコ『プルーム・テック』『プルーム・テック・プラス』の専用レフィル/たばこカプセルの製造現場とは?

工場見学の前には事前に軽いプレゼンも行われた。RRP(リスク低減製品)の開発にずっと携わり、『プルーム・テック』誕生の過程も全て見てきたというJT たばこ事業本部 R&Dグループ 開発責任者 山田学氏による『プルーム・テック』解説である。

山田氏は愛煙家だが、家庭ではタバコを吸えないことにモヤモヤしていたという

加熱式タバコとひと口に言っても実は2種類に分かれる。メジャー3種類でいうと、フィリップ モリスの「アイコス」(加熱温度:約300〜350℃)やBATの「グロー」(約240℃)、JTが最近追加した「プルーム・エス」(約200℃)が高温加熱式と呼ばれるもので、JTの『プルーム・テック(約30℃)』『プルーム・テック・プラス(約40℃)』は独自の低温加熱式という路線を行くタバコ製品だ。

何が違うかというと、ずばりニオイが違う。高温加熱式タバコは正直、紙巻きタバコよりはかなり軽減されているが、それでも特有のニオイがあり、周囲に迷惑をかけやすいのだ。

 

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ところが喫煙者と非喫煙者の共存を願う”ひとのときを、想う”JTが長年の研究で生み出した『プルーム・テック』『プルーム・テック・プラス』は、隣で吸っていても気づかないほどのレベルの無臭化を実現した。高温加熱式タバコに比べると軽い吸い心地にはなるが、近年のタバコ嗜好の変化で、これもまたありではないかということになったのだそう。

その変化とは、タール8mm以上が主流だった時代から6mm以下の中低タール製品が主流になり、同時にメンソール製品が好まれるようになったこと、煙を発生させる紙巻きタバコの吸える場所が減ったことなどである。

そして海外では電子タバコ(E-シガレット/VAPE)がブームとなったが、日本では薬機法の問題でニコチンリキッドを使用できないので、そのためにタバコ葉を粉砕・加工して低温でもニコチンを抽出できるように加工したのが『プルーム・テック』である。

 

とてもきれいでニオイのほとんどない、まるで『プルーム・テック』体験を地で行くような工場!

事前に東海工場長 渡部克彦氏から工場の概略を伝えられた。プルーム・テック/同プラス専用リフィルだけでなく紙巻きタバコの「ピース」「ホープ」や「メビウス・ライト」、キセル用刻みタバコの「小粋」も作っているのだそう

(左上)工場内に入る時は専用ジャンパーと衝撃吸収帽子、専用靴、裾留め、案内を聞くためのヘッドセットを装着する必要があった。(左下)東京駅から新幹線で浜松乗り換え、最寄えきのJR磐田駅。そこから送迎バスに乗った。(右)キレイすぎる工場、広い!

厳重な衛生管理のもと、いざ、工場内へ。確かにチリひとつないとはこのことかという清潔さに驚く。記者が以前、スイス・ヌーシャテルにあるフィリップ モリスのアイコス用ヒートスティック工場に入った時はすかさず生のタバコ葉の強い香りが充満しており、海外メディアの通訳の人が一人耐えきれずに逃げ出した一幕もあったくらいだが、こちらのJT東海工場はほぼ無臭。

さすがニオイを日本一気にするタバコ会社・JTだけあると、妙に納得してしまった。奥の方に複数台で運用されていたのが、プルーム・テック用のオートメーション機械。ほぼ全てがガラスの内部で動いているので、危険はほとんどない。

ちなみに機械に近づいたときにふわっと「ブラウンアロマ」の香りがしてきたので、見てみると、やっぱり!


楽しい動き。こういうのが見られるカフェがあればいいのに

それでいてメカニカルな動きは存分に堪能できるから、工場だったり緻密なメカが大好きな記者としてはかなり気分が上がる。ロボットアームがちまちまとした細かい動きで精密に並べたり組み立てたり…。こうした光景を長時間眺めながら一服したくなった(もちろん工場内は禁煙。会議室などでは『プルーム・テック』『プルーム・テック・プラス』はマナーさえ守れば吸っても良いのだそう)。

ただ目に見えるのは組み立て行程がほとんど。たばこカプセルを緻密に組み立てる工程は面白かったが、それより問題なのは、タバコ葉の部分。というのも低温でニコチンを揮発させるためには、ただ細かく刻んだだけではすぐ味が抜けてしまうので、そのために細かく粉砕したタバコ葉をさらに加工して、近年流行りの珪藻土のようなミクロの穴を多数持つ、多孔質状態に仕立てているのだそうだ。

細く開いているという穴はさすがに肉眼では見えない…

たばこカプセルのもと

 

パーツの数々も瞬時に組み立てられてしまうので、よくよく観察することができないので、別に用意された部品を拝見。なるほど、これらをあそこで爆速で組み立てているのか。カートリッジに関しては別の場所で製造されたものを、ここで1つの箱に収めているという。

『プルーム・テック』のカートリッジは別場所で作られている

当日は他に、紙巻きたばこの製造過程も見せてもらった。

作っていたのは永遠のベストセラー「セブンスター」。こちらもやっぱりニオイはほとんどない。

1本と1本の間にまとめてフィルターを付けてカットする仕組みは、以前フィリップモリスの工場で見た作り方と一緒

 

次世代タバコデバイスの本命、ニオイのない『プルーム・テック』『プルーム・テック・プラス』のために今日も機械は稼働する!

当初はタール1mm程度を目指して『プルーム・テック』は作られていたのだそう。なので喫味が軽いと言われるのは想定済みで、低タールたばこユーザーに向けて作られたものだったのだという。

確かにタバコというものは嗜好品。キツければキツいほど良いものという訳ではない。ところが技術の進化によって、たばこカプセル内の葉量と蒸気を出すためのリキッドを増量することによって誕生したのがタール5〜6mg感覚を実現した『プルーム・テック・プラス』である。

機械がエラー音を発すると、ササッと人が駆けつける。やはり最後は人に頼ることになる

記者も初めて『プルーム・テック・プラス』を吸った時には感動したもの。なぜならニオイの無さはそのままに、喫味だけがしっかりと深くなっていたからである。これぞ未来のタバコと感じたのである。

「ものづくり大国日本」の底力を感じさせられた

ただ『プルーム・テック・プラス』登場とほぼ時を同じくして、高温加熱式タバコ「プルーム・エス」も出してきたのはちょっと面白かった。でも、高温加熱式タバコの中では最低温度でなるべくニオイを抑えているのはJTらしい。

 

 

喫煙者と非喫煙者が仲良く共存できるための、未来のタバコスタイルを感じさせる『プルーム・テック』『プルーム・テック・プラス』用の専用リフィル/たばこカプセルの製造現場を生で見ることができたのは非常に貴重な機会だったと思う。

 

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記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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