『キリン 生茶デカフェ』は生茶の旨さそのままカフェインレスというのは本当か、飲み比べて確認!

シャキッとするために朝、コーヒーなどでカフェインを補充する人は多い。その一方で夜に飲めば覚醒作用で眠れなくなったり。近年はそうしたカフェイン摂取のデメリットにも注目が集まり、眠る前はもちろん日頃からカフェイン摂取を控える人も多い。緑茶好きにとって痛い現状だが、『キリン 生茶デカフェ』なら、眠る前に飲んでも何も問題がない上、美味しい!?

睡眠を改善したいなら夕方以降のカフェイン禁止。でも日本人として緑茶でほっと一息つきたい。ならばカフェイン無しの緑茶があればいいじゃないか!?

欧米人は日本人に比べてアルコール耐性がある一方で、カフェインがダメという人が結構多い。実際に”カフェイン酔い”を起こす人も珍しくない。そんな背景からデカフェ(decaf)と呼ばれるカフェインレス・ドリンクの発展は早かった。


そもそもカフェインは、コーヒーだけでなく紅茶、緑茶、ココア、コーラなど、たくさんのものに入っている。カフェイン摂取を控えるとしたら、デカフェ(ノンカフェイン)表示のあるものか、麦茶(含む大麦ブレンド茶)、そば茶、ハーブティーなどを選ぶしかない。これは何とも不自由。最近はコーヒー系だとスターバックスに行けばデカフェで注文できるなど、広がりを見せているが、コンビニでペットボトルの緑茶を飲みたい時には本当に困る。


また妊産婦、授乳中の女性もまたカフェインは禁忌。コーヒーに関してはカフェインレス製品は珍しくないが、ここで困るのが緑茶好き。そこでキリンビバレッジ『キリン 生茶デカフェ』(430ml・希望小売価格 税抜140円・2017年5月23日発売)である。今までは同社による2014年に登場した「キリンやさしさ生茶 カフェインゼロ」及び、そのリニューアル商品「キリン カフェインゼロ生茶」を飲むしかなかったが、やはり風味の点でいくらか我慢せざるを得なかった部分があったのも確か。


今回登場した『キリン 生茶デカフェ』は、昨年3月のリニューアルで「まるごと微粉砕茶葉」&「まる搾り生茶葉抽出物」で美味しさをバージョンアップした「キリン 生茶」の製法をきっちり盛り込んで作られたというから期待度大。

 

しかもカフェインだけを選択的に吸着除去する特許「カフェインクリア製法」を駆使して、味の変化なしにカフェインだけを除いたという。確かにカフェイン自体は少々の苦味があるくらいで味の特徴はそんなにない。ということは「キリン 生茶」の美味しさそのままにカフェインゼロを実現することは理論上可能となる。

「キリン 生茶」と『キリン 生茶デカフェ』を飲み比べ。実は結構差があったのだが…!


「キリン 生茶」と言えばきりりとしたシャープな苦味と甘みとまろみの共存した、ペットボトル茶の中でも人気の高い本気の緑茶味を実現した製品。改めて飲んでみると、キャップをひねると鮮烈な緑茶の香りが飛び出して、口に含むと存在感たっぷりの生茶らしい茶葉の濃い味わいが楽しめる。


そして問題の『キリン 生茶デカフェ』。キャップをひねったところで、緑茶感がじゃっかんスッキリしている印象。実際に飲んでみると、「キリン 生茶」から苦味を幾分取り除いた味わいで、ふくよかな甘みは同じなものの、シャープさはマイルドさに切り替わり、穏やかな味わいに。ただこれはこれで美味しい。水色もやや薄い色になっている。


明らかに味の違いはあるのだが、さながら急須で一番最初に淹れたお茶と、2回目に淹れたお茶のような違い。美味しさの基本は同じなのだが、シャープさは尖った刺激を感じることと同義だし、すっきりさは飲みやすさにも優しさにもつながるので、どちらがいいというものでもない気がした。

 

緑茶は攻撃的な茶葉の主張を味わうものだという人なら「キリン 生茶」に軍配を上げると思うが、それより生活の中でゆったりと程よいお茶の風味を味わいたいという人なら、『キリン 生茶デカフェ』の方をむしろ好むかもしれない。

 

記者も濃い一煎目のお茶も美味しいと思うが、のんびりしたい時は出がらしに近いお茶を飲みたくなる。俺が俺がと主張するのではなく、横に添えたおせんべいの味わいを目立たずサポートする風のお茶が飲みたい時もあるのである。


だからこの程度の差異ならば大歓迎。気分によって飲み分けたいくらいだ。実際に同じ人間でも、朝から夕方前にかけてはバリバリ仕事をこなすために「キリン 生茶」を飲んで、家に帰ってくつろぎのひとときを送るタイミングでは『キリン 生茶デカフェ』をちびちび飲むという飲み分けスタイルはおすすめだ。良質な睡眠生活を実現するためにも活用したい。

 

さらに言うなら、カフェインは胃を荒らす可能性が高い(諸説あり)。記者は胃が弱いので、そうした点でも『キリン 生茶デカフェ』の胃への優しさも確実に感じたので、追記しておく。

 

 

オススメ度:(買っても損はない)
公式サイトはこちら

記者

清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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