カップ麺全盛の時代に、一石を投じる袋麺の覚悟が見える!  マルちゃん『正麺(せいめん) うどん&カレーうどん』

つて、即席麺といえば袋麺が主流だった。しかし流れは、より手軽で、かやくまで入っているカップ麺に変化し、コンビニの普及と歩調を合わせて、いまやカップ麺が即席麺の主役になった。しかし、そんな時流に逆らうように、売れまくっている袋麺がある。マルちゃんの「正麺」だ。そして10月7日、この「正麺」に新しく『正麺 うどん』『正麺 カレーうどん』の2種が仲間入りした。

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「正麺」の強みは、何より生麺に近い食感を、乾燥麺で実現したこと。独自の「生麺うまいまま製法」により、生の麺を油で揚げることも、蒸すこともせず、そのまま一気に乾燥させることで、生麺の味や食感を麺に封じ込めることに成功したのだ。

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しかし、カップ麺に比べて、麺を茹でたり、調理したりする手間がかかる袋麺を、あえて出してきたところに、記者は凄みを感じてしまう。あくまでも麺とスープだけで勝負し、「上に乗せる具材などは自分で作ってください」と放り出す、腹の据わった潔さ。そんな覚悟を感じるのである。

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カップ麺は、手軽になることで、どんどん間食やスナック菓子に近い存在になっていったが、それに対し、あくまでも「正麺」は、主食であり、ご飯であることを主張しているかのようにも見える。

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実際に、今回新発売の『正麺 うどん』の2種類を食べてみると、まず麺は乾燥麺とは思えない食感。ツルッとしていてコシもある。下手な生のうどんよりも美味しいといっても褒めすぎではない。つゆも、醤油味もカレー味も、ダシが効いていて、しっかりと美味しい。もちろん、袋の中は、麺と粉末スープだけなので、具はあり合わせのもので軽く調理が必要だ。しかし、そうすることで、これはスナックではなく、あくまでも主食であることを主張しているかのように感じるのである。

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マルちゃん『正麺 うどん』『正麺 カレーうどん』は、どちらも5食入りのパックで税別500円。一食あたり100円という安さ。カップ麺全盛の今、こうした「食事」にこだわる袋麺の巻き返しは、即席麺の新たな潮流となるのか要注目だ。同時に、カップ麺に食傷気味のあなたは、これを機会に、袋麺の本格的な味と姿勢に触れてみてはいかがだろうか。

注)記事中の写真は、すべて調理例であり、具材などは、本商品には含まれておりません。

記者

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渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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