『ウィルキンソン・ハード無糖ドライ』甘いが主流の缶入りストロング系シーンに”ちょ待てよ”する無糖強炭酸

ベースが焼酎であってもウォツカであっても”缶チューハイ”と総称されることが多いフタを開けてすぐ飲める缶RTD。普通は甘いとサワーと呼ばれ、甘くないとチューハイと呼ばれていたが、昨今は甘いチューハイが多い。そんな現況を打破するべく登場したのが無糖を掲げた全く甘くない『ウィルキンソン・ハード無糖ドライ』だ。

定番無糖割り材「ウィルキンソン タンサン」をベースにした甘くない9%ストロングはビリビリの強炭酸も魅力!

 

近年主流となっているいわゆる”缶チューハイ”は無味無臭に近いウォッカ・ベースが主流。そこに果実味を大胆にフィーチャリングすることによって味わいを拡大する作戦がほとんどだ。確かにもぎたての果実の味と香りが魅力的であることは確かだが、ちょ待てよ、そもそもチューハイは甘くないものではなかったのか!? と疑問を投げかけるように登場したのが、アサヒビール『ウィルキンソン・ハード無糖ドライ』(350ml・希望小売価格 税抜141円・2017年6月20日発売)だ。

そもそも焼酎独特のクセのある香りを飲みやすくするためにレモンなどの柑橘系を入れて飲むようになったのがチューハイの始まり。グレープフルーツ、オレンジ、グレープ…、そうやっていろいろと割る方の果実に気をとられるあまりに、最近はすっかり皆果実の甘みを感じるものばかりが棚を占拠する状況になってしまった。

果実感に邪魔になるからとクセのある焼酎からクセのないウォツカにベースを変更し、果実を冷凍したり粉砕したり漬け込んだりで味を本物果実に近づけるうちに、すっかり本来のチューハイの特徴はかき消されてしまったのだ。

その味わいはどちらかというと甘いカクテルに近いことが多くなり、辛口の酒を気軽に飲みたいというユーザーにとっては選択の余地が少ない現状。そこへ原点回帰の一発として『ウィルキンソン・ハード無糖ドライ』が登場した。待ってました。

ベースは焼酎ではないものの、クセのある、人によっては消毒くさいと評されることもあるアルコール感のクセが強いジンを採用。そこにレモン、ライム、グレープフルーツの甘い果実ではなく苦い果皮の方を浸漬処理して生み出した。甘味料は不使用。なので糖質もゼロならもちろんプリン体もゼロ。そこに本格派炭酸割り材「ウィルキンソン タンサン」を加えて完成。

 

全く甘くないからどんな料理にも合うし、酒を飲んでる感が満ち溢れる!

プルトップを落として、グビグビと飲んでみる。確かに甘くない。柑橘系の酸味で彩られたジンが、強炭酸とともに口の中いっぱいに刺激を与えてくれる。まさにこれは酒感。酒感を感じるのを避けたがるRTDの現状に一石を投じる酒感丸出しの仕上がりだ。

全く甘くないので、料理に合う。揚げ物でも何でも、強炭酸が洗い流すし、臭みのある食材も、そのクセを整理してくれる、本来のチューハイ的な味わいには感動せざるを得ない。

甘くないチューハイはないのか、と探し続けてきた辛口の貴兄は、これで旅は終わり。しっかり酔える9%のストロング系で、一本でしっかり酔ってしまおう。

 

 

オススメ度:(絶対におすすめ)
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記者

清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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