刻みタマネギのトッピングとぎっとりラードが特徴の『日清麺ニッポン 八王子ラーメン』の味わいとは?

地元の人も知らなかったB級グルメの決定版!

 

八王子ラーメンと言われても、地方の人にはわかりにくいかもしれない。東京は東京だが、23区ではなく東京都下に位置するのが八王子市。そこに昭和30年代からうっすら存在していたが、地元の人でもあまり知らない超B級麺がこれ。今は町おこしのために人気を加速させている八ラーを題材にしたのが『日清麺ニッポン 八王子ラーメン』だ。

どこか懐かしい昭和の風味が広がり、タマネギの甘みとラードの脂感でまとめあげた人気急上昇中麺!

 

八王子ラーメンが名をはせるようになったのは、2003年に八王子市役所職員や地元大学生らが設立した町おこし団体が八麺会を設立して盛り上げているから。そこで決められた定義は刻みタマネギのトッピングと醤油ベース、表面を覆うラードが三大要素。今では市内に30件以上存在する一大ムーブメントだ。

ただこの日清食品『日清麺ニッポン 八王子ラーメン』(1111gうち麺65g・希望小売価格 税抜220円・発売中)は、2013年にも地域限定でリリースされていたが、「麺ニッポン」シリーズの一員として2015年8月に全国発売されると人気にじわじわと火がつき、最近ではAmazonのカップ麺箱買いチャートでも1位を取るほどの人気商品に。

タレントのヒロミに代表される八王子出身芸能人のために、とかくやんちゃなイメージのある八王子だが、JR八王子駅前はかなり大きな商店街を備えた賑やかな場所。さて、そこのアイデンティティーとなる味を確認してみたい。

スープを入れる前に、麺をほぐすこと!

 

使用されているのはノンフライ麺で、麺自体に醤油を練りこんだ味付け麺スタイル。そこに刻み玉ねぎ、チャーシュー、味付メンマ、海苔という昭和感溢れるラインナップのかやくが加わる。ベースは豚とチキンの合わせだしの醤油ベース。

湯入れ4分、しっかり蒸らした後は、添付の袋にもある通り、液体スープを加える前にしっかりかき混ぜること。脂が加わってしまうと、ノンフライ麺はほぐれずに固まってしまう特徴があるからだ。最後に加える刻み玉ねぎが実に特徴的。ほんのり甘いネギ感と粉末感が面白い。

スープを飲むと、確かにラードの脂がしっかり表面を覆った濃厚脂タイプ。しかし味自体はそんなに濃いわけではなく、醤油の色も茶色程度。しっかりした中太麺が美味しい。ほんのりとしたタマネギの香りと甘みが何とも昭和ムード。脂は濃いけど味は濃くなく優しい味わい。目立つわけではないけれど、何となく美味しいというのがぴったりくる。

つまりこれは八王子市民が飽きずに毎日食べられるように調整された絶妙の味わいなのではと。クセや味が濃いと最初はいいが、飽きもきやすいし、毎日は食べられない。この尖ってない味わいのバランスはまさに平和で、やんちゃからは程遠い穏やかな味わい。3年前に味わい損ねた人は、今度こそしっかり体験してもらいたい。

 

 

オススメ度:(買っても損はない)
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記者

清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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