鑑定士になれる! 金の偽物を見極める方法を伝授「ゴールドプラザ」の『金の真贋・豆知識セミナー』に参加した

株式会社ドリームファクトリー(大阪府大阪市)が運営する貴金属買取店「ゴールドプラザ」主催による『~あなたの知らない「金」の世界~ 金の真贋・豆知識セミナー』が開催された。ここ数年は連続で価格が上がっている、金。テレビ取材も入った、セミナー当日の様子をレポートする。

 

実は意外と身近にある金製品

「ゴールドプラザのトップバイヤーが、1人で1ヶ月に買い取る金の総額は?」

 

そんな質問で幕を開けた本セミナー。司会進行を担当するのは、ゴールドプラザのブランド事業部マーケティング担当の川崎拓氏だ。

質問の答えは、なんと1億円にも及ぶというから驚く。世の中にはそんなに金の延べ棒や宝飾品が流通しているものなのか? という疑問が頭に浮かぶが、実は金は意外と身近にあるらしい。

「たとえば、金歯。なんとこれ一つでも3000~4000円くらいになるんです。眼鏡のフレームにも金が使われていることが多いですし、万年筆のペン先は大体14金で出来ています」

「それからピアスのキャッチも金なんです。片方だけになると捨ててしまう方が多いようですが、1つで大体300円くらいになります。何十個かまとめてお持ち込みいただいて、1万円になった方もいらっしゃいますよ」

 

原子記号79、元素記号Auと表記される金は延性に優れ、1グラムで畳半畳分、距離にして2.8キロメートルまで延ばすことができるという。さらに、熱伝導率が高く、錆びにくくて腐りにくいという特性を持つ。

 

「腐食に強い金ですが、例外的にいくつかの液体には溶けます。気を付けてほしいのは、傷の消毒の際に使うヨードチンキ。金が変色したりすることがあるので、くれぐれもヨードチンキを塗ったまま、金の指輪をはめたりしないようにしてくださいね(笑)」

 

 

気になる金の買取価格、金相場の話

セミナーは金相場・金の価値についての話へと移る。金の価格はいったいどのように決まるのか?

「世界中に、金を売り買いしている市場があります。そこで毎日のように金の価格は変動していて、国によっても若干価格は変わるんです」

 

金の国際価格の指標となるのは、2大市場と言われるロンドン金現物市場とニューヨーク金先物市場。まずは朝一番、シドニー市場で幕を開け、東京→香港→シンガポール→チューリッヒ→ロンドン→ニューヨークの順番で、24時間常にどこかの市場で金が取引されているのだそう。

ちなみに、現在の金の産出国ランキング1位は中国で、金製品の輸出国1位はスイス。有史以来、世界中で金が産出された金額は700兆円に及ぶという。

 

「700兆円と聞けば大きく感じますが、質量で換算すると、金はオリンピックで使用されるプールの3倍強しか採掘されていないんです。およそ2500トン/年が採掘されており、このままのペースで行くと、あと10年ちょっとで枯渇するともいわれています」

 

だからこそ、金のリサイクルやリユースが必要になるというわけだ。

 

「黄金色に輝く美しさはもちろん、その希少性や不変性によって、金は紀元前3000年前から世界中で富の象徴とされてきました。金がほかの貴金属と大きく異なるのは、お金としての役割も果たしていた点です。世界各国で「金本位制」が敷かれていた時は、紙幣は金の交換券でした。よく『有事の金』と言われますが、世界情勢の悪化や景気の悪化に反応して、金の価格が高騰することを指しているんです」

なるほど、金価格推移の年表を見てみるとよくわかるのだが、アメリカでは1971年まで金本位制が敷かれており、1990年~2000年は『ドル最強』と言われ、金の価値はほとんど上がらなかった。しかし、2001年の同時多発テロの発生によりドルが不安定となり、金が徐々に上がり始め、2003年のイラク戦争や2008年のリーマンショック、2010年のユーロの危機、2011年の東日本大震災など、まさに災害や景気の悪化による影響がはっきりと読み取れる。

 

「今後、ドルが金と同じくらい強くなるか、ドルに変わる通貨が出てこない限り、金の価値は下がらないといわれています。もし戦争が起きるような事態になれば、金の価値はさらに上がることが予想されますね」

 

もしこの15年くらいで手に入れた金が手元にあれば、意外な高値で売れるかもしれない。

 

 

金の真贋を見極める

さて、今回のセミナーのメインイベント。真贋の見極めだ。いわゆる金の延べ棒といわれるのはIngot(インゴット)。なんと一本(1キログラム)で450万円になるという。ちなみに、左右どちらかが本物だが、見分けがつくだろうか。

正解は左。手に取ってみると、偽物(右)の鉄製のものと比べてみても、想像していたよりずっしりと重い。

 

「金の最大の特徴ともいえるのが重さです。1立方センチメートルの水を1としたときの他の物質の密度の比を比重というのですが、金は身近にあるものの中では2番目に重いんです。鉄が7.3で金は19.3なので、鉄の2倍以上の重さがあります。ちなみに一番重いのは21.45あるプラチナです」

よく見ると、本物は色味や質感も、偽物とは少し異なるようだ。

「身近にある金は、正確には金を一部使った合金なんです。というのも、金は非常に柔らかいので、ジュエリーなどで使う場合は銀や銅を混ぜて固くする必要があるんです。ほぼ100%金でできたものを24金といいますが、ジュエリーなどで一番よく耳にするのが、金以外の物質が25%含まれている18金です。さらに、金の含有量によって22金や14金、10金などにわけられます」

「そのほかにも、18金をベースに銀などを混ぜたイエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールドなどがありますが、ここまではすべて金種(きんしゅ)の違いはあれど、本物の金と呼ばれるものです。」

 

では偽物とはどんなものか?

「金の偽物には、2種類あります。まずは金種の低い金を、高く見せかけたもの。もうひとつは、金メッキ(GP)や金張り(GF)のように、表面だけ金のレプリカ品を、金であると偽ったものです。ただ、国内の有名ショップで買うものであれば、偽物はほぼ無いと考えて大丈夫でしょう。気を付けるべきは海外購入するときと、個人売買です」

 

特に中国製のものは、たとえ24金と書かれていても、日本で鑑定すると22金扱いでの買い取りになることがほとんどだという。

 

記者も、真贋の見極めに挑戦

鑑定に用いるのは、1,500円ほどで購入できる10倍ルーペ。

「刻印を確認してみてください。金製品には金種を刻印するのが世界標準なのです。GPもしくはGFと書いてあれば、それはレプリカです。もし金として購入したものならば、だまされた、ということですね」

「日本では18金を表すのにK18と、Kが頭に来ることが一般的なので、18Kや14Kと後ろにきているものは、偽物の恐れが出てきます。Kが後ろに来ているからといって、すべてが偽物というわけではありませんが、一つの目安となります。また最近はレーザー刻印がほとんどですから、手作りの作家ものを除いて、手彫りの刻印は偽物である可能性が高いです」

 

刻印だけでなく、ネックレスやブレスレットの場合は、継ぎ目もチェック項目のひとつ。丸カンがきちんと閉じていないものは、作りの荒いニセモノの恐れがあるそう。ほかにも簡単な鑑定法として、磁石も使える。本物の金は磁石には反応しないが、鉄など別の物質が含まれていると磁石に反応する。少なくとも磁石でくっつくものは金ではないと判断できるという。

「正確にチェックしたい場合は、やはり専門的な道具が必要です。金の買取店に大抵置いてある比重計という特殊なスケールを使えば、金種の特定まで可能です。2017年現在、もっとも厄介な偽物は、金と比重がほぼ同じタングステンのGF(金張り)ですね。これは比重計でも鑑定が難しく、製品をカットして断面を確認するしかありません。ただし、そこまで手の込んだ偽物は我々のような買取店を騙す目的で作られるものですから、皆さんが心配することはありません」

 

ちなみに、昔話の『花咲か爺さん』では「ここ掘れワンワン!」と犬が吠えて、掘った場所から金貨がザクザク出てきたというエピソードがあるが、金は無臭なので、金属の匂いがするものは金ではないのだそう。慣れた鑑定士は、匂いや色つやだけで、真贋の見極めができるようになるとか。

 

セミナー開催の目的は?

知的好奇心を大いに刺激された1.5時間。お土産にルーペとお茶菓子までついてきた。それにしてもなぜ、今回このようなセミナーを開催したのか? 取材の最後に聞いてみた。

「近年の、フリマアプリやネットオークションの普及により、金の偽物を購入してしまうリスクが増えています。ゴールドプラザは、金買取のスペシャリストとして、金の知識を広く普及させることで偽物購入の潜在的リスクを少しでも減らしたいと考えています。また、限りある資源である金の存在を知ってもらい、身の回りにある身近な金素材を少しでもリサイクルにまわして頂けるよう、普及していきたいと考えています」

では、メディア露出多数で、業界でもリーダー的立ち位置のゴールドプラザが今後目指すところは?

 

「金だけでなく、ブランド品や宝石などリユースにかかわるお客様の疑問や不安を取り除けるように、中古業界のブラックボックスを取り除いていきたいと考えています。真贋知識のみならず、適切な中古価格の割り出し方、それぞれにあったリユースの提案など様々なご相談に乗れるようになり、お客様とリユースの架け橋を目指してまいります」

 

まとめ:金と金買取を身近に感じた充実のセミナー

確かに、ブランド品にそれほど馴染みがなく、「金の買取」も自分にはあまり縁のないものだと思い込んでいた記者も、意外と身近なものにも金が使われていることがわかり、一気に親近感が持てた。近々、断捨離ついでに万年筆のペン先やピアスのキャッチなど、売れるモノがないか自宅で探してみたい。

今回のセミナーは、カルチャースクール的な側面から見ても非常に面白く、飲み会などで思わず披露したくなるような、金にまつわるトリビアが満載で楽しめた。次回は「ダイヤモンドの真贋セミナー」が予定されているそう。開催予告・概要等の詳細はゴールドプラザ公式サイトをチェックされたし。

 

公式サイトはこちら

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