【食べ比べ】ヒビに醤油しみしみ……知る人ぞ知る名作せんべいが小さくなってコンビニに! 『小さなうまい煎餅』

染みてるところとそうでないところの対比が!

 

スナック菓子といえばポテトチップスなど洋風主流の世の中だが、和風スナックNo.1といえばやっぱりせんべい。米に醤油というジャパン丸出しなこの組み合わせがなぜうまいのか。ついに小さくなってコンビニに登場することとなった知る人ぞ知る名作せんべい『小さなうまい煎餅』を元バージョンとともに改めてバリバリと味わってみたい。

 

究極和スナックの醍醐味は、慣れ親しんできた米と醤油とヒビのハーモニー!

普段主食として食べているうるち米を原料に、普段食卓に乗っている醤油で味付けして焼き上げて食べる和スナックがせんべい(もち米が原料だとおかき)だ。正直和食のご飯を食べ終わった後に食べると、ほぼカブっている代物なのだけれど、熱々の緑茶とのハーモニーはやはりおやつ。しょっぱい系の美味しさで日本人のDNAに訴えかける味わいを持っている。

 

 

そんなせんべいは大きく分けるとサクサク食感の新潟系とバリバリ食感の草加系に分かれ、イラストでよく描かれる丸くて平べったいのは草加系であり、おせんべいのスタンダードである。

そして栃木県日光市で全国指折りの「日光の名水」と国内産米を使用して、オートメーションではなく、単品機械で職人が焼き上げるこだわりの制作方法を採用して、知る人ぞ知る名作せんべい「うまい煎餅」を生み出しているのが、丸彦製菓株式会社(栃木県日光市)である。

名前縦書きが個包装タイプ

ベタな名前に見た目もせんべいとして連想する形そのままで透明パックに入っており、主にスーパーなどで目立たない感じで並んでいるが、これが一度食べると驚くほどベタな名前にぴったり来る美味しさ。焼いている最中にところどころ膨らんでヒビが入り、そこに多めに醤油が染み込んで、アクセントになっていて、みりんや昆布、香辛料などで仕上げられたその味わいは、バリバリした後に旨味がバシッとやってくる、まさにせんべいの教科書のような味なのである。

 

 

そして日光は草加に近いので、確かに表面はバリバリな草加タイプなのだが、内部は砕けやすい新潟タイプの良いとこどりという絶妙な食感を作り出しているのが「うまい煎餅」なのである。まさに名作。

 

 

とはいえ今までは入手がじゃっかん難易度が高かった。スーパーマーケットでも全部の店舗で見つかるわけではなく、近所にあればラッキーだが、ないと結構見つからないことも多い。

それがこの度ついに、コンビニへ上陸するというからありがたい。まずはローソンからだが、そのうちこの美味しささえ伝われば、全国コンビニ制覇も可能性が出てきた。そして手に取りやすいミニサイズにアレンジされて気軽感をまとって登場したのが、『小さなうまい煎餅』(46g・希望小売価格 税込130円・2019年9月ローソン先行販売)である。

 

 

今回はせっかくなので、「うまい煎餅」バリエーション3種類を食べてみたいと思う。

 

しけりにくく、手が止まりにくい「うまい煎餅(チャック式)【8枚】」

かつてはチャックが存在せず、開けたらしけってしまいやすく、全部食べきる選択肢しかないという意識に陥らされがちだった(?)元祖タイプのアレンジ版。記者が近所のスーパーに行くと、醤油がしみた顔でいつも誘ってくるのはこのバラ詰めタイプだ。

 

 

開封と同時に香りたつのは甘じょっぱい焼かれた醤油の香ばしさ。お米のふんわりとした平和な香り。そして噛むと、バリッボリッと大きな音が出るザ・おせんべい。映画館で食べたら袋叩きにされそうなサウンドもまた、美味しさの重要な要素である。ただ一度開けてしまうと一気に行ってしまいたくなる要素は残している。

 

 

個別包装で一枚一枚自制タイミングが一応ある「うまい煎餅(個包装)【9枚】」

堅焼せんべいはパリパリが命! 湿気防止のためにうれしい個別包装タイプ。チャック式より一枚多く入っていたのは今回初めて知った。こちらの方が面倒くさそうなのに、なぜ? と首を傾げつつ、個別包装を開けていく。

ただガードとしては、中身の美味しそうな顔が透明パックな分丸出しなので、なかなかに誘惑度が強い。糖質高めスナックなので、一枚でやめておくという選択肢が理想なのだが、さながら順番待ちをしているような顔が愛おしくなって次の個別包装を引き裂いてしまうのが問題か。

中身はもちろん安定の美味しさ。個包装のフィルムが増えていく。

 

 

ついに出た、コンビニで手軽に手に入るミニサイズ個包装『小さなうまい煎餅』

こんなに小さいのに!

ファンとしては中身が見えない包装は残念ではあるが、「アルミ蒸着仕様」にすることで賞味期限が通常150日間に対し、180日間と、30日も延長されたというから納得せざるを得ない。この場合は直接顔が見えない分、その魅力が伝わりにくいかもという心配な親心もあったりする。

うるち米(国内産100%使用)というプロフィールはそのままに、小型化。小さな円形はフィギュア感にあふれているが、一人前の醤油の良い香りが立ち上り、しっかり部分的に凸凹した表面のヒビに醤油がしみている技も備えているからすごい。

 

 

口に入れると、醤油のいいかおりと共に甘みも感じるのがきちんと「うまい煎餅」。小さな体だが、噛むとバリッボリッとスケールの大きな音がするのが、小さな巨人。通常のうまい煎餅より厚みが少し薄くなってはいるようだ。

1袋当り、エネルギー:166kcal・炭水化物:37.3gとけっこうな悪魔系だけど…

 

しかし醤油がしみてる部分と白い部分のムラがきちんとあって旨いという重要な要素はきちんと引き継いでいる。さすがの職人技。パッケージには「無選別」と書いてあるが、均一に成形してないところはむしろ飽きにくさという利点となる。

 

 

甘じょっぱさが後を引き、3枚目以降は一口一枚のペースへ。これは止まらない。今回コンビニなどで初めてこの「うまい煎餅」の存在を知り、気に入ったら、通常のサイズにもトライしてみて欲しいと思った。

 

 

入手はローソンで可能だ。(今後、販路を拡大予定)

公式サイトはこちら

記者

清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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