積極的に食べたいメニューとは言えないのに商品化の謎。『ペヤング ピリ辛野菜炒め風やきそば』の裏切りのニンニク味に驚愕!

看板に偽りあり! 美味しいけど…

いろいろな変わり種焼きそばを次々リリースして楽しませてくれるペヤング。今度のターゲットは、何と”野菜炒め”だという。確かに野菜をとれてヘルシーで、たまに食べれば美味しいメニュー。でもそんなに人気のあるものではない気がするのだが…。そんな『ペヤング ピリ辛野菜炒め風やきそば』を食べてみたい。

してやられた! 野菜はいつもよりたっぷりめだが、それより何よりニンニクの香りが強力でオフィス食べは難しい油断禁物タイプ

わかめやパクチーを入れすぎてみたりのMAXシリーズなどで常に楽しませ続けている冒険メーカーのまるか食品(群馬県伊勢崎市)。これはそうした極限追求ではないタイプの代わり味シリーズ。今回は”野菜炒め”をテーマに『ペヤング ピリ辛野菜炒め風やきそば』(118gうち麺90g・希望小売価格 税抜175円・2018年3月19日発売)を作り上げた。

「お昼、何にする?」
「今日のランチは野菜炒めが食べたいな」
という会話の機会はそんなに多くないと思う。せめて肉野菜炒めまでいかないと、なかなか主役としては物足りないし、人にプロフィールを聞かれて、「好きな食べ物は、野菜炒め!」と答える人も稀だと思う。

それくらい地味なメニューだと思う、野菜炒めは。ピリ辛ということだが、それでもやはり積極的に食べたくなることはなかなか無い。こうした変わり味麺というものは、豚骨やニンニク、カレーなど、いわゆる引きのあるパワーフードをテーマにするのが普通。メニューにしても担々麺や油そばなどのパワーメニューを持ってくるはず。

「それを安価なカップ麺で!?」という意味合いがアイデンティティーだと思っていた。しかしそこに地味な”野菜炒め”をわざわざ持ってくるんだから、何か仕掛けがあるのかもしれない。それでは食べて確認してみよう。

麺はいつものスパイスを練りこんだ中太油揚げ麺。かやくはキャベツ、ニンジン、もやし、キクラゲキャベツ、ニンジン、もやし、キクラゲという野菜のみ。いつもよりは少し量が多め。その分、添付のスパイスやふりかけは付いていない。

湯入れをすると確かに野菜くさい。3分後の湯切りではさらに野菜の香りが強烈に。液体ソースは醤油ベースタイプで、驚いたのはそのニンニク臭。これ、かなりのフェイントでは無いだろうか。原材料名に書いていないが、これはほぼニンニクが主役並みに香り立っているではないか。

野菜炒めという羊の皮を被って、この狼のようなニンニク感。くれぐれもオフィス食べには注意したい。かき混ぜてみると人参のオレンジが目立つ。そして具材とともに口に入れると、ランチタイムの中華料理屋で、問題になるといけないから餃子を我慢したというのに、ばっちりニンニクを効かせた野菜炒めが出てきてしまった時の衝撃を感じることができる。

ピリ辛というのも、どちらかというとすりおろしニンニクのような辛み。確かにニンニクはパワーフードなので美味しく感じる。肉感がない状態でも、野菜が美味しく感じるから、仕上がりとしては成功なのだろう。

でも正直、”ピリ辛ニンニク野菜炒め”と称するべきじゃなかったのかなと強い疑問を抱きながら完食。思ってたのと違うとならないように、あらかじめ覚悟して食べてもらいたい。

 

 

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記者

清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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