『氷結 ストロング ライムシークヮーサー』メキシコと沖縄を感じるマーサンな高アルコール・缶チューハイ誕生!

 

高アルコールRTD市場は活況が続いているようで、特に缶チューハイのジャンルではストロング系の新商品が続々と登場している。そんな中、発売から19年目を迎えたRTDの先駆け・キリン「氷結」の『氷結 ストロング』が順次リニューアルされている。さらに新フレーバーの『氷結 ストロング ライムシークヮーサー』2019年3月19日に登場した。「W氷結 ストロング果汁」を使ったアルコール度数9%の硬派な缶チューハイ。実際に飲んでチェックしてみた!

 

ますます伸長していくストロング系RTD市場

RTD(Ready to Drink=フタを開けて、そのまま飲めるアルコール飲料)市場は、低価格な商品が多いためか拡大傾向が続いている状況。2018年は、2014年に比べて約1.5倍の市場規模となっている。今後も、ビール類の税制が段階的に変わる中、RTDの酒税は2026年まで据え置かれる予定なので、市場はさらに拡大が予想される。

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そんな活況を呈するRTD市場を牽引しているのが、いわゆる「ストロング系」と呼ばれるアルコール度数7%以上の商品カテゴリー。2018年にはRTD全体の60%弱を占めるほど人気なのだ。

順次リニューアルされている『氷結ストロング』シリーズ。今では見慣れた「ダイヤカット缶」は2019年に立体商標登録。ミウラ折りから発想を得たデザインで、力の弱い人でも簡単に開けられ、グリップ性を向上させるという機能がある。また発売当初は焼酎ベースだったが、早い段階で飲みやすいウオッカベースに切り替えたのも氷結

キリンビール(東京都中野区)でも、このRTD市場における動向には注視しており、2019年は主力ブランド“3本柱”(「氷結」「キリン・ザ・ストロング」「本搾り」)に注力していくことを発表。特にRTDストロング市場では「キリン・ザ・ストロング」の成長と、そして看板ブランド「氷結ストロング」の再強化がブランド戦略の核となるとしている。

 

その一環として2019年1月から段階的に行われているのが「氷結 ストロング」シリーズのリニューアル。すでに「氷結 ストロング シチリア産レモン」「同グレープフルーツ」「同巨峰」は中味・パッケージともに1月製造品から順次リニューアルされている。

このほど発売される新フレーバー「氷結ストロング ライムシークヮーサー」。

そして2019年3月19日には、「氷結 ストロング ピーチ&マンゴー」がリニューアルされるとともに、新フレーバー『氷結 ストロング ライムシークヮーサー』(350ml/500ml缶・オープン価格・2019年3月19日発売)が登場。

今回のリニューアルで採用されたのが「W(ダブル)氷結®ストレート果汁」

これまで「氷結 ストロング」シリーズは、2001年発売と歴史のある「氷結®」シリーズで使用している「クリア氷結 ストレート果汁」使用を踏襲してきた。今回のリニューアルでは、さらに「リッチ氷結 ストレート果汁」を新たに採用した「W(ダブル)氷結 ストレート果汁」となった。これは、ユーザーが「果汁のおいしさ」「果汁感があること」などをRTDに期待しているという同社の調査結果に基づくもの。従来よりも果汁感が増し、しかもスッキリした後味に仕上げているという。

 

また、パッケージも果実イラストを中央に大きく配置し、飛沫を加えることでみずみずしい果汁感を演出したという。また商品ロゴと一連で「STRONG」の文字を配し、よりストロング系RTDを強調するなどブラッシュアップしている。

 

それでは、新発売の「氷結 ストロング ライムシークヮーサー」を実際に試飲して、そのパンチ力をチェックしてみよう。

 

沖縄とメキシコのコラボで「マーサンなー」

「氷結®ストロング ライムシークヮーサー」もストロング系らしくアルコール度数9%

ストロング系RTDにふさわしいアルコール度数9%の「氷結 ストロング ライムシークヮーサー」。ただ、早く酔えればいいというものでもないのがユーザーの本音。美味しくないと悲しい気分になる。果たして、新たに採用された「W氷結 ストレート果汁」はどんな味わいなのか。

「W氷結®ストレート果汁」の説明もパッケージにレイアウト

まあ、今回のリニューアルの目玉が「W氷結 ストレート果汁」なので、詳しく説明したい気持ちは理解できる。ただ、ちょっとパッケージデザインとしてゴチャゴチャしている印象は否めない。ユーザーに自分で「W氷結 ストレート果汁」と検索させたほうが、より興味を引くのではないかと記者は思う。

 

では、実際に飲んでみようじゃないか。

グラスに注いでみると思いのほかクリア

ライムシークヮーサーという2種類の柑橘系が入った缶チューハイということで、少し白濁した液体を想像していたが、意に反してクリアで透明。それでも、やはり酸味を感じる香りが広がる。思わず口の中に唾液があふれてくる。

沖縄感にメキシカンテイストをプラスしたライム&シークヮーサーの果汁感がすごい

一口含んでみると、当然ながら真っ先に果汁の酸味がやってくる。同じ酸っぱい柑橘系を組み合わせた意味は飲んでみたらわかる。ライムのメキシカンっぽさが、シークヮーサーの沖縄感にプラスされたような味わい。思わず「マーサンなー」と声が出てしまった。あ、この「マーサン」というのはウチナーグチで「美味しい」という意味。

 

これからのストロング系RTDは「味」で勝負!

とかくストロング系のRTDは高アルコールを優先して、味わいが疎かになることが多い気がする。その点、この「氷結 ストロング ライムシークヮーサー」は「W氷結Rストレート果汁」を採用するなど、ユーザーがストロング系RTDに期待する味に関して、果汁感にこだわって仕上げてきている。雨後の筍のように新商品がボコボコ出てくるストロング系RTDは、差別化を図るために今後は味で勝負というステージになるのではないだろうか。その先陣を切ったのが、今回の「氷結 ストロング」シリーズのリニューアルだと考える。もちろん、ストロング系だけに手っ取り早く酔いたいという需要にもしっかりと応えてくれるのが、ユーザーにはありがたいところだ。

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タック二階堂

40代男性。東京都出身。本業である取材ライターの傍ら“ボカロP”としても活動。著書に『「ボカロP」になる本』(工学社)がある。

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photo by 尹 哲郎

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