「iQOS」「Ploom TECH」に次ぐ第3の加熱式タバコ『glo(グロー)』、喫煙者が実際に吸ってみてわかったそれぞれの実力と違い!

それでは実際に『glo(グロー)』を使ってみよう!

当然のごとく、『glo(グロー)』のスターターキットだけでは楽しむことができないので、同時にカートリッジの購入が必要となる。「iQOS」のヒートスティックにあたるのが、『glo(グロー)』のネオスティック。


使い方は簡単。本体の左上に穴があいているので、そこにネオスティックを差し込めばいい。ガイドの線があり、それが隠れないようにとのことだが、普通に奥まで差し込むと隠れてしまうのはご愛嬌か。ただ「iQOS」のようにうまく加熱ブレードを折らないように刺すという気遣いは不要。スポッと入る。


そして本体上部中央の、Mac製品を彷彿とさせるボタンを長押しすると、iPhoneライクなバイブでのブブッとした振動がして、起動。手を離して待っていると、1/4ずつLED点灯が増えていき、全点灯になると最後にまたブブッと振動してスタンバイ完了。


持ち方に悩むかと思いきや、ごく自然に手のひらに収まるデザインで、ずしっとした重みはあるものの、心地いいフィット感。先端に突き出たネオスティックをくわえて吸引する。


軽い、というのが第一印象。吐く蒸気も控えめで、実に目立たないスモーキングスタイルとなる。「iQOS」的な匂いも控えめなのは、細いからか。喫煙可能時間も「iQOS」の約6分に対してこちらは3分だ。ただバッテリーが本体に内蔵されているので、連続で約20本吸うことも可能(しないだろうが)。

 

加熱時間終了もまた、ブブッとバイブで知らせてくれるところが面白い。吸い終わったら、ネオスティックをスッと抜くだけ。火を使っていないので、「iQOS」同様灰皿でなくても捨てることが可能。「iQOS」が慣れるまでは抜き差しが少々難しいのに比べて、こちらはいとも簡単に抜ける。


ただこれには良し悪しがあって、通常の紙巻きタバコのように口から勢いよく離すと唇にスティックだけが残って、すっぽ抜けてしまう確率が高くなる。「iQOS」でも起きることだが、『glo(グロー)』は余計に起きやすい。この現象を防ぐには、吸った後に口から離す前にパッと口を開いて、それから本体ごと離すというコツを学べばいいのだが。

一応内部に詰まった時のために掃除用のスティックも付属するが、あまり使う可能性は低いと感じた。

「iQOS」「Ploom TECH」と比べて『glo(グロー)』はどうなの!?

●左から「Ploom TECH」、『glo(グロー)』、「iQOS」。『glo(グロー)』の構造は「iQOS」に近い。

嫌煙運動花盛りの今、喫煙者も周囲への気遣いが今後もより必要になってくるのは確か。匂いなども問題だが、無視しにくいのはやはり副流煙の問題。それを最低限に収めるという妥協点として、「iQOS」は普及したのだと思う。

その流れで行けば、『glo(グロー)』は有効な選択肢。「iQOS」の方が若干タバコ感は強いが、匂いもまた紙巻きタバコほどではないがそれなりにある。周囲でも匂いに敏感な人なら、気付きやすいのが「iQOS」だ。

完全無臭化に近い状態を目指すなら、「Ploom TECH」が一番匂いがない。タバコカプセルという手法で、ほとんど周囲に気づかれないレベルにまで匂いが抑えられる。ただその一方でタバコ感は少々薄め。


では『glo(グロー)』はどこに位置するかというと、ちょうど「iQOS」と「Ploom TECH」の中間である。「iQOS」よりも喫味が軽く、匂いは薄いがタバコを吸っている感覚は「Ploom TECH」よりも強いといったところ。

 

決め手はおそらくデザインとランニングコストなのではないだろうか。1箱460円が420円というのはでかい。1日1箱の人ならひと月で1,200円の差になってしまう。

 

とはいえ、それもこれも実は先の話。というのも、現在『glo(グロー)』は宮城県仙台市のみの販売で、インターネット購入に関しても仙台市在住の人に限定されているのだから、それ以外の地域の人にとっては、将来的には可能性があるかもしれないが、現状ではとにかく入手が難しい。もちろんネオスティックも同様。

 

加熱式タバコは世の趨勢。「iQOS」を展開するフィリップ モリス ジャパンのCEOも将来的には紙巻きタバコからの撤退を視野に入れているのがご時世。移行はもはやせざるを得ない状態に傾いていると思う。

●未来の喫煙スペースはこのようになるのかも。もっともこうしたちゃんとした灰皿はどれも必要ないのだが。

 

そのためにも少しでも選択肢を増やして欲しいと思う。「iQOS」の供給不足解消、「Ploom TECH」及び『glo(グロー)』の増産と全国発売は急務だと思う。そして喫煙者はいずれ切り替えを余儀無くされる可能性も大きいので、早めに移行の準備をしておいた方が安心だと思う。

オススメ度:(絶対におすすめ)
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記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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