『仙台中華そば みずさわ屋』そうめんのようなストレート麺と究極あっさりスープが生み出す繊細きわまる美味!
こってり濃厚なものが主流のカップ麺シーンでは少数派のあっさり・すっきりを極めたのがこの日清『仙台中華そば みずさわ屋』(104gうち麺65g・希望小売価格 税抜249円・2015年5月26日発売)である。カップ麺としては高額の部類に入るこの商品、それだけの価値はあるのだろうか。
原型となっているのは宮城県仙台市青葉区にあるラーメン激戦区・落合でその名を轟かせている平成12年創業の名店「みずさわ屋」。
昔ながらのしょうゆ味の細麺中華そばというあっさりした味わいで人気だそう。
フタをめくると中に入っているのは揖保乃糸そうめんと見紛う極細麺。ノンフライで真っ白く、見るからに異彩を放つ。中からかやく2種と液体スープを取り出して、かやく2袋の中身をあける。かやくは乾燥ネギとチャーシューとメンマの基本3点セット。
470mlの湯量を注いで待つこと3分、ノンフライ麺なので不安だったが、かき混ぜると麺がサラサラとほぐれたので一安心。ストレートな麺はやっぱりどう見ても揖保乃糸。液体スープをだくだくと投入すると香ばしい基本の中華そばの香りがする。
まずはスープから。澄み渡ったそのスープは濃い味に慣れたコンビニ・チルドレンには薄く感じるかも。よくよく味わうとその向こうにニワトリと魚介類が微笑んでいるのだけど、実に繊細な味わいでわかりにくい。
そして麺。食べてもやっぱりそうめんチック。小麦粉の粉っぽい感じが残るほどの真っ直ぐな麺は好みが分かれそう。
スープよりも麺の味が主張しているところは、ストレート麺がゆえに味が絡みにくいというところもあるのだろう。ただチャーシューはしっかり肉脂の味がして旨い。
なかなかに繊細な感度を食べる者に望むラーメンだ。針の落ちる音に耳を澄ますように丁寧に味あわないと、美味しさを感じることが出来ない。ただ静かな場所でゆっくりと味わうなら、この究極のあっさり系もいいかもしれない。
舌の感度が鋭敏な人なら、この天使の囁きのような美味しさもわかるかもしれないが、ラーメンにガツンとした感触を求める人にはお勧めしにくい一品。記者は濃い味系のカップ麺を味わうことが最近多かったので非常に新鮮に美味しく食べられたのだけれど。
ちなみにこの『仙台中華そば みずさわ屋』はファミリーマート限定で数量も限定なので、あっさりラーメン好きは早めに手に入れたい。