パナソニック除湿乾燥機『F-YHKX120』は確かによく乾く!脱臭機能も意外に素晴らしい!

ナソニックより2014年4月1日に発売された除湿乾燥機『F-YHKX120』をご紹介しよう。洗濯物の広い干し幅に対応する「ワイド送風」と衣類乾燥後も快適な湿度で運転する「カラッとキープ」を搭載しているのが特徴だ。

 

 

あと1~2週間で全国的な梅雨明けを迎えると思われるが、除湿乾燥機の出番が雨の日ばかりとは限らない。花粉、黄砂、PM2.5、放射能など、洗濯物を干す外気環境を気にする人が近年増えている。ライフスタイルの変化もあり、季節や時間を問わずに”部屋干し”するニーズが高くなっており、除湿乾燥機の購入者も増加中だとか。かく言う記者も最近はもっぱら“部屋干し”派であり、『F-YHKX120』でどれほどの快適さが得られるのか、興味深い。

 

 

 

 

さて、本商品を紹介する前に、まずは除湿器選びの基礎を簡単におさらいしよう。除湿機の除湿方式は大きく分けて3種類ある。コンプレッサー方式・デシカント方式・ハイブリッド式である。共通の特徴として、基本的には室温を下げる能力は無い。むしろ運転時の放熱により、どうしても温度は上昇してしまう。除湿方式によって、室温変化や除湿能力に差があるので、このあたりをポイントに考えると良い。

 

コンプレッサー方式
空気を冷やすことによりすいぶんを取り除く方式。

【長所】
特に室温が上昇する夏場(25℃以上)に強い。
パワフルで、除湿量が多い。
消費電力が小さい。
【短所】
本体がやや重たい。
運転時の放熱により、室温は約1~2度上昇

 

デシカント方式
ゼオライト(乾燥剤)で水分を取り除く方式。

【長所】
冬場低温時、結露などに強く、年間を通して使える。
運転音が静かで、計量コンパクト。
【短所】
ヒーター方式なので消費電力が大きい。
発熱量が多いので、室内温度上昇が大きい(約3~8℃上昇)。

 

ハイブリッド方式
コンプレッサー方式とデシカント方式の機能のいいとこ取りしたタイプ。

【長所】
夏場はコンプレッサー方式、冬場はデシカント方式で
1年中変わらない除湿能力を発揮する。
【短所】
室温上昇は、約1~8℃ほど。

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今回紹介する『F-YHKX120』はハイブリッド式であり、1年中衣類乾燥スピード業界No.1(2014年2月14日現在)を謳い文句にしている。

特徴は幅広く干した洗濯物に対応する、送風幅約165cmの「ワイド送風」。風をワイドに送ることが出来る。

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そして新搭載の「カラっとキープ」機能。衣類乾燥終了後も、部屋の湿度を55%にキープ。これにより、衣類への湿気戻りを防いでくれるという。

 

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エコナビで、かしこく節電。ナノイーで気になる部屋干し臭を抑制。このあたりはパナソニック家電の定番機能だ。

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いよいよ開封、箱から取り出した。

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大きさは、高さ58cm×幅37cm×奥行き22.5cm。
重さは13.9kgで、女性にはかなり重たい。
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電源、設定ボタンはすべて上部にある。屈まず操作できるのは嬉しい。

2時間・4時間・6時間の切タイマーや、洗濯物の干し方や量に合わせて「ワイド」「スポット」「ウェーブ」と送風範囲を選べるモード、本体内部に残った水滴や湿気を乾燥する「内部乾燥」も搭載されている。
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除湿乾燥が始まると、上部のパネルがあがり、送風開始だ。

記者の住まいはマンションで、洗濯室、脱衣所、浴室がつながっているタイプ。洗濯室・脱衣所は約4畳くらいのスペース。 バスタオルなど厚手のものや、下着などの衣類約3~4人分を干し、除湿乾燥をスタートさせた。

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衣類乾燥には、「標準」「音ひかえめ」「速乾」のモードがある。まずは「速乾」モードを使ってみることにしよう。

運転音は、カタログによれば速乾・ターボで約48~49dBとなっている。日中であればまず気にならないレベルだが、使用する環境次第ではやや大きな音と感じてしまうかもしれない。

速乾だとやや暖かい風が出るので、室内温度の上昇を伴う。

本体には湿度ゲージが付いており、スタート時には、湿度70%以上を示していた。

 

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約2時間45分後に自動で停止。湿度表示も時間とともに下がっていき、50%程度に。

洗濯ものの渇き具合も「シャツマーク」のランプで知らせてくれる。レベル3だったのが、レベル1まで下がった。停止後直後に洗濯物を触ってみると、なるほど、やや湿り気が残っている状態。密集してしまっているところや、折りたたんで干している部分などはやはり乾きが悪い。ここで「カラッとキープ」をスタートさせ、その後しばらく放置しておくと……カラッと乾いた!

 

 

 

「標準」モードでの衣類乾燥も試してみたところ、こちらは約5~6時間で完全乾燥!
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サイドにあるタンクを引き出すと、約1.2リットルの水がたまっていた。
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ちなみにこのタンク、作りが良い。持ち運びがしやすく、排水もしやすい。

 

 

 

ということで、乾燥機能については、概ね満足である!

気になる電気代は「速乾」モードで15~16円/時間、「標準」モードで5~6円/時間。毎日1回使ったとして、月に1,000~1,500円くらいだろうか。浴室乾燥機と比べると、案外安いように思う。

 

そして、ナノイーの脱臭効果が思っていた以上に良い! 洗濯物の生乾きのニオイがほとんどしないのだ。風呂場ともつながっている空間で稼動させたが、浴室内のニオイも抑えてくれており、感心した。

脱臭に特化した 「衣類リフレッシュ」モードもあり、スーツや制服など、気軽に洗えないような衣類を干して稼動させると、嫌な臭いを取り、除菌もしてくれる。この機能がとても「使える」と感じた。

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なお、本体を持ち上げるのは重たいが、4輪キャスターがついており、左右へのスライドは楽々行える。

 

 

 

消費ワットは230w~255w。価格はオープン、店頭価格は40,000~45,000円程度。

年中部屋干しするなら、4万円の初期投資も「アリ」と言えそうだ。

公式サイト:パナソニック除湿乾燥機 F-YHKX120

記者

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蘭 よう子

デザイン/マーケティング専攻。商品開発やレシピ開発に携わる。雑誌やWebメディアでの執筆・連載多数。調理、アートワーク制作から撮影まで、すべてをこなすマルチクリエイター。文具やアートの分野にて講師経験あり。

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