レモンがそのままレモンスプレーになる『シトラススプレー』

モンなどの果実に直接差し込めば、果汁を霧状にスプレーすることが出来る『シトラススプレー』。シリコン調理器具で有名なスペインのルクエ(Lekue)社が手がけているアイテムだ。

 

まず、見た目が良い。柑橘をそのままスプレーにしてしまうという面白味がある。
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実用面を考えても、搾るときに手が汚れない、カットやラップの手間が省けるなど、メリットがありそうだが、はたして使い心地はどうか。

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大小2個のスプレーと置き皿がセットである。
果実に差し込む部分がスクリュー型になっており、柑橘にねじ込みながらセットする。
大きなサイズはレモンやオレンジなどに、小さいサイズはライムやゆず、すだちなどに。柑橘のサイズに合わせて、スプレーのサイズを選ぼう。

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まずはレモンをスプレー化してみよう。
レモンの片側の端を切り落とす。この時のポイントは、大きくカットしすぎないこと。
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次にスプレーを、ねじりながら差し込んでいく。
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レモンを少し揉んで、準備完了だ。
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レモン果汁がシュッと、本当に細かな霧状になって出てくる。
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さて、次はライム。こちらは小さいサイズのものを使ってみよう。
同じように片側の端を切り落とす。
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スプレーを差し込む時に、置き皿を使えば楽だと気がついた。果実をまっすぐに立てて、ねじ込んでいくとうまく差し込みやすい。
食品にまんべんなくスプレーすることが出来るので、とても面白い!

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シュッ、 シュッ! とスプレーを楽しむ記者。

しかし、何度か使っているうちに、色々と不具合も出てきてしまった。

まず、果汁の出が良いのは最初だけで、割とすぐに出てこなくなる。

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果汁が出てこなくなった後でも、スプレーを外して手で絞れば、まだしっかりと果汁は出てくる。スプレー後は、ムダなくきちんと果実を絞ろう!

 

また、手に果汁がつかないわけではない。果実を揉むことで、果皮に含まれる成分も表面に出てきたり、果汁がこぼれてきたりと、柑橘の成分が直接手に触れることになる。アレルギー体質の人は気をつけた方が良い。

 

そして……スプレーが完全に出なくなってしまった。やはりというか、果肉が詰まってしまったのである。大きなタネなどは入り込まない構造になっているものの、細かな繊維やタネのカスなどが、何度もスプレーすることで本体に吸い込まれていく。

 

 

果肉が詰まってしまった場合の対処法については、パッケージに記載があった。

「果肉がストロー部分に詰まったまま放置しておくと、中で果肉が乾燥して取れなくなってしまいます。その場合、差込み口を外し、本体に差し込んであるストロー部分を引き抜き、針など細かいもので詰まりを取り除いて下さい」とのこと。

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早速、本体を分解してみると、スクリューの内部に件のストロー部分があり、パーツごとに外せることが分かった。

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チェックしてみたら、なんとストロー部分を通過してスプレー本体(バネがある部分)にまで果肉が入り込んでいる。 これは取れない。中のバネ部分まで分解するには、部品が細かすぎる。壊してしまいそうで、記者にはできなかった。

 

 

そして、このスプレー本体にまで果肉が入り込んだことによって、まもなく完全にスプレー不能となってしまったのである。何度も水ですすぐなどしたが、残念、こうなってしまうと霧状に出てくることはない。

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これらの事から考えると、スプレーを楽しむのは出の良い最初だけにしておいた方が良いかもしれない。使えば使うほど、果肉が入り込むおそれがある。また使用後は面倒でも分解して綺麗に洗おう。

 

 

見た目の面白さは間違いないので、ホームパーティーなどに最適。

シュッとスプレー出来るのも楽しい。

ただ、実用性を求めるならば、普通にレモンをカットして絞る方が早い……というところだろう。

 

 

 

耐熱温度:80℃、耐冷温度:-45℃、食器洗い機使用可。 定価2400円(税別)。ルクエ公式サイト他、Amazonなどインターネット通販やキッチン雑貨売場で販売中。

公式サイトはこちら

記者

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蘭 よう子

デザイン/マーケティング専攻。商品開発やレシピ開発に携わる。雑誌やWebメディアでの執筆・連載多数。調理、アートワーク制作から撮影まで、すべてをこなすマルチクリエイター。文具やアートの分野にて講師経験あり。

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