2倍、3倍と茶葉の使用量が増えるのはいいが、やはり甘い?! ミルクもお茶も濃厚な、キリン『午後の紅茶 ザ・リッチ』

リースを見ると、この紅茶はキリンの自信作のようである。金色のフタに、金色の中ぶたがあり、金色のストローに、金色で描かれた文字とイラスト。名前も「ザ・リッチ」である。高級なイメージ作りがムンムンしている。

紅茶飲料のトップブランドとも言われる、キリン「午後の紅茶」から、『午後の紅茶 ザ・リッチ』が昨年12月3日に発売された。特長はとにかく「濃い」こと。ミルクティーで、ミルクも紅茶も濃い、これが売りである。さっそく飲んでみた。

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原材料を見ると、牛乳、砂糖、脱脂粉乳、紅茶、クリームだけである。しかもクリームは、北海道産生クリーム、紅茶はウバ茶葉を通常の3倍使っているらしい。

最近の紅茶飲料は、この茶葉を通常の何倍使っているかというのが、ちょっとした流行りになっているが、3倍は記者が見た限りでは、最大量ではないだろうか。

パッケージに描かれた女性は、イギリスの紅茶文化であるアフタヌーンティーの創始者・ベッドフォード婦人像で、ブランド名にもなった女性を描くことで、キリンのこの商品にかける意気込みが感じられる。

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さてチルドカップのフタにストローを突き刺して一飲みしてみる。確かに紅茶の風味は強く感じる。香料を一切使わず、ここまで紅茶らしさを感じさせるのは、やはり3倍使っている茶葉の恩恵なのだろう。ミルクとクリーム感も濃くて滑らかである。

しかし、記者には、どうにも気になるのが、やはり甘さだ。この紅茶飲料のメインターゲットは20~30代の女性ということらしいが、彼女たちは、ここまで甘い紅茶が好きなのだろうか?またウバを通常の3倍使っているにしては、紅茶らしい渋みがほとんど感じられない。これも紅茶飲料が持つ限界なのか。記者は、どんなブランドであっても、紅茶飲料には、どうしてもこの甘さと渋みの疑問が付きまとってします。

普通のミルクティーからみえれば、美味しくできた飲料かもしれないが、メインターゲットは、このあたりをどう評価するのだろう。キリン『午後の紅茶 ザ・リッチ』は、240mlチルドカップ入りで、税込168円。沖縄県を除く全国にて発売中だ。

記者

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渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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