アルコール度数50%で醸す美味ジャパニーズウイスキーの新潮流『キリンウイスキー 陸(RIKU)』!【糖質ゼロ】

高アルコールだけど消毒用じゃありません

 

世界的にも大ブームを呼んでいる日本ウイスキー。キリンビールとしては、かつては「ロバートブラウン」、近年は富士御殿場蒸溜所のイメージを押し出した「富士山麓」で良質な国産ウイスキーを生み出し続けている。そして今回ラインナップに加わったのは、高アルコール銘柄『キリンウイスキー 陸』だ。これは酔えそう! ちなみにウイスキーは糖質ゼロなので念のため。

 

日本ウイスキーの新大陸、グレーンウィスキーのおいしさに目覚めてしまった日

近年世界的にウイスキーがブームを呼んでおり、日本のウイスキーもクオリティの高さで、漢字系の銘柄が次々と原酒不足で販売中止になるほど売れている。そんな中、「ワールドウイスキーアワード」で過去3回「ワールドベストグレーンウイスキー」を獲得するなど、グレーンウイスキー作りに定評のあるキリンビールが新たに生み出したのが『キリンウイスキー 陸』(アルコール分50%・500ml瓶・希望小売価格 税込約1,500円・2020年5月19日発売)である。

グレーン主体のおいしさを知ってる?

ちなみに高アルコールぶりに勘違いしてしまう人もいるかもしれないが、これは消毒用ではないので、念のため。

 

モルトとグレーンの違い

ウイスキーというと「モルトがね…」「シングルモルトならではの味わいが…」などとこだわられることが多いが、そうしたモルト主体のウイスキーにもブレンドされているのがグレーンウイスキー(ブレンデッドウイスキーと呼ばれる)である。ちなみに「シングル〜」というのは一つの蒸留所で作られたという意味だ。

 

2種類の主な特徴を挙げると以下の通り。

 

■モルト
原料:大麦麦芽
味:重厚
アルコール度数:低め
コスト:高め
■グレーン
原料:トウモロコシ、ライ麦、小麦、麦芽など
味:軽やか
アルコール度数:高め
コスト:安め

つまりグレーンでおいしく作ることができると、お手頃価格で高アルコールのウイスキーを作ることができるというわけだ。しかもこの『キリンウイスキー 陸』は、世界でも珍しいモルトもグレーンも作ることのできる富士御殿場蒸溜所の製品なので、モルトとグレーンもまたシングルとなるレアなお酒なのである。

 

 

赤みがかった琥珀色、『陸』をストレート、ロック、水割りで味わった!

ストレート編
水色は赤みがかかった琥珀色、もしくは赤みがかかった黄金色とでもいうべきか。樽を感じさせるウッディーな香りにうっとり。微かにバニラも感じる。

飲もうとすると、その芳香は一層強くなる。50%という度数高めの液体は目に染みるくらいだ。さぞやケミカルな味なのかと思ったが、目の覚めるような強い刺激はあるものの、強い香りと甘みが口いっぱいに華やかに広がって、とてもおいしい。

スパイシー感とともに、オレンジのように香りが広がり、舌の中心には贅沢な甘みが残る。そして余韻は程なくスッと消えるのがおしゃれ。口を開けると50度なので、どんどん揮発していくのがわかる。ガンガン飲むのは気が引けるが、このおいしさは一度は味わってほしい。

 


ロック編
氷でほんの少し薄まるだけでも、だいぶ落ち着いて味わうことができる。これはとてもおいしい。大至急、つまみのチーズを用意したくらい。上品だがしっかりとした主張を感じるし、パンチもある。グレーンウイスキーの味に対しての評価がひっくり返った瞬間だ。この価格帯でこれだけ贅沢感を味わえれば文句はない。


水割り編
腰を落ち着けてゆっくり楽しんで飲みたい平和な味になる。すでに酔いがまわってきた。ハイボールでも普通においしいが、味の面ではロックが最強だと思う。

 

入手は全国の酒類取扱店などで可能だ。

 

 

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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