先祖返りかセルフカヴァーか、日本国民お馴染みのカレー味で仕上げた『日清カレーメシ カップヌードルカレー味』を本家と食べ比べ!

日清が生み出したカレーの混沌

 

「カップヌードルカレー」と言えば、近年は「シーフードヌードル」に押されがちだが、日本国民のカレー感の基本を支え続けてきた不朽の現役名作味。それを同じ日清のエキセントリックCMでお馴染みのカレーメシがコラボするという。果たしてどういうことか、『日清カレーメシ カップヌードルカレー味』を食べてみた。

 

実は今までの「日清カレーメシ」は「カップヌードルカレー」とは別のカレー味だったのです

日清食品から出ていることもあって、「日清カレーメシ」は「カップヌードルカレー」と共通のカレー味なのだと思っていた。ライスと麺が変わるだけで、わざわざ別の味を開発するのも効率が悪いのではないかと、勝手に推測していた。比べて食べたことがないので、何か違うような気はしていても、それは米と麺の差だと自分を納得させ続けてきたのである。

そこかしこにカレーメシならではのちょっとした悪ふざけ

ところが今回、日清食品『日清カレーメシ カップヌードルカレー味』(103gうちライス69g・希望小売価格 税抜220円・2019年2月4日発売)の登場で、はっきりとわかった。カレーメシのカレー味はカップヌードルカレーのカレー味に非(あら)ず。迂闊だった。

そんな反省を込めて、今回は「カップヌードルカレー」を同時に食べて、『日清カレーメシ カップヌードルカレー味』をレビューしたい。

 

 

ちなみに記者は「カップヌードルカレー」の味が大好きで、日清食品という名前なんだからと、自宅のカレーとして作りたくなって、日清食品のレトルトカレーやカレー粉などを探したことがあるくらい(今回、改めて「そういう製品はありません」と中の人に言われた…)。調べるうちに「日清カレーメシ」にたどり着いたわけだが、何か違う気はしていた。

そんな中の『日清カレーメシ カップヌードルカレー味』なので、もはや期待しかない。ではいざ、食べてみよう。まずは「カップヌードルカレー」を食べて舌をチューニング。よし、この味だ。甘やかな中のスパイシー、余計な方向へは引っ張らない茶色いカレーの旨味の王道、それをつるみのある麺が暴れることで、白いシャツにシミをつけながら食べる美味しさ。いつもの美味しさだ。

 

そして『日清カレーメシ カップヌードルカレー味』。原材料名をみると、全く内容が同じというわけではない。確かに小麦粉ベースの油揚げ麺と、平たい米ベースのライスでは、そのままだと味が違ってしまうのかもしれない。

具材は謎肉(味付け豚ミンチ)、ネギ、ポテト、ニンジン。フタを大きくめくって熱湯5分。そうそう、作るのが少しだけめんどくさいのが「カレーメシ」。5分経過でフタをめくり直しても、そのまますぐ食べられるわけではない。そのままだとサラサラすぎるので、ここでぐるぐると内部をかき混ぜなければならない。だんだんとろみが出てくるので、それから食べる。さらに1〜2分くらいだろうか。カップヌードルなら下手すれば食べ終わってしまうかも。

ルーは固形

とろみがあるので冷めることはないので、フウフウしながら食べる。カレーメシならではの平たくて食感の良い、「はえぬき」テイストのライス。それに加わるのは、確かに「カップヌードルカレー」の野菜の甘みとチキン・ポークの旨味が集結した味わい。確かにカレーメシがカップヌードルカレーになってる! というこんがらがった状況。

これは美味しい。多分これが探してたカップヌードルカレー味のカレーライス。もちろんリゾット並みにルーに埋没しているけれど、美味しい。刺激的というより平和的友好的なこのカレーの味わいはまさに王道。

とは言え、「カップヌードルカレー」とは少しだけ違う。それは一口ごとに訪れる、危険な麺のピチピチ感。つるるっと口に入るときにシャツを台無しにする麺の尻尾。その時にふわっともう一度香ばしさを生むのだが、それがない。ライスの方は素直に口の中で喉を通って胃袋に直行してくれるので、危険はないが少しだけ物足りないかもしれない。ただお米の国の人なので、ライスのうまさも捨てがたい。

でもライスで食べるこの味も美味しいので、今後はどちらにするか悩むのだろうか、自分は。いろいろ考えさせられてしまった。

入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。

 

 

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記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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