ビジネスシーンで使いたいペン『クロス タウンゼント』3種類のペン先が選べるセレクチップローラーボールも魅力

 

アメリカで最古、170年以上の歴史を持つ筆記具ブランド『CROSS(以下、クロス)』。その創業者の長男であり、ボールペンの原型となる機構を発明したアロンゾ・タウンゼント・クロスの名をいただくコレクションが『クロス タウンゼント』である。ラインナップの最高峰である『ピアレス125』ほどのラグジュアリー感はないものの、優美さと重厚なステータス感を合わせ持つ、ビジネスシーンで間違いなく存在感をアピールするコレクションである。2019年の干支にちなんだ新作モデル『2019 イヤー・オブ・ザ・ピッグ』も加わり、ギフトとしても注目を集めそうな『クロス タウンゼント』。さっそく“おためし”してみた。

 

セレクチックローラーボールの魅力!

『タウンゼント』の特徴は、極太ではないが扱いやすい太軸のボディ。そのボディの中央に輝くダブルリング。そして『クロス』お約束の円錐形キャップトップ「コニカルトップ」である。その堂々とした重量感は男性的で、ビジネスシーンによく似合う。また歴代アメリカ大統領が使用したペンとしても知られている。

 

しかし、『タウンゼント』の魅力は、そうした外観からくるイメージだけではない。記者は、筆記具においてはどうしても万年筆を語りがちだが、『クロス』の場合、万年筆以外にこそ魅力があるといっても過言ではないのである。

『タウンゼント』の各フィニッシュにはそれぞれ、「万年筆」「セレクチップローラーボール」「ボールペン」の3種類のペンが用意されている。前2種はキャップ式、ボールペンのみが回転繰り出し式の機構である。そのなかで最もユニークで、クロスらしいペンが、「セレクチップローラーボール」

 

セレクチップ(Selectip®)とは、自由に選択(セレクト)できるペン先(チップ) という意味で、「セレクチップローラーボール」は、3種類のリフィル(替芯)の中から、好みや用途に合わせて自由に使い分けることができるペンなのである

3種類のリフィルとは、ジェルインク(水性)ボールペン(油性)ポーラス芯(水性)のこと。このうち、ボールペン(油性)は、いわゆる普通のボールペンだと思えば間違いないが、その他の2つが非常に面白い書き味なのである。

まず、ジェルインク(水性)。このボール径0.7mmのペン先は、この上なくスムーズ。インクが滑らかに流れ出す書き味は、あたかも太字の万年筆かと勘違いするほどである。個人的な意見を言わせてもらえれば、記者はこのリフィルがイチ押しである。

一方、ポーラス芯(水性)は、いわば細字のサインペンの感覚。ただしサインペンよりもカチッと固いペン先で、ボールペンとサインペンの中間的な書き味。かなり個性的なペン先だが、これを選んで『タウンゼント』のペン軸で使用できるというのが面白い。

 

「2019年亥年」がモチーフの新作!

さて、この『クロス タウンゼント』に、来年2019年の干支を題材にした新作フィニッシュが加わった。「中国十二支」シリーズの第8弾で、その名も「YEAR OF THE PIG(イヤー・オブ・ザ・ピッグ)」である。

見た瞬間に惹き付けられる赤色のボディは、クロスの表現では「トランスルーセントレッドラッカー」。透明感のある光沢のある赤色である。そこに23金ゴールドで豚の彫刻模様が施されている(亥は、日本ではイノシシだが、中国では豚を意味する)。シルエットは『タウンゼント』で、コニカルトップのキャップトップには、赤のスワロフスキーⓇクリスタルが埋め込まれている。

数量限定のこの特製品は、18金ペン先の万年筆(細字・中字)が税別6万円、セレクチップローラーボールが税別4万5000円、ボールペンが税別4万円となっている。

限定品ということもあり、定年退職者や還暦を迎えた方、そして筆記具コレクターの方へのギフトとしても喜ばれる、質感と品位を備えた筆記具である。

ひと通り、『タウンゼント』の魅力についてご紹介してきたが、日頃愛用している記者が、この『タウンゼント』の一番気に入ってる部分をあらためて考えてみると、おそらくその重量感なのではないかと思っている。

 

『タウンゼント』はフィニッシュやペンの種類にもよるが、どれもおおむね35~40gの重量がある。通常、軽いと感じる万年筆が20~25g程度であることを考えると、約2倍近い重量感があるのだ。この重みを胸のポケットに感じ、そしてこの重みを感じながら文字を書くのは、とても満足感があるのである。

数量限定品の「イヤー・オブ・ザ・ピッグ」の他に、『タウンゼント』にはレギュラー商品でプラチナ、10金張、ブラックラッカーなど7種類のフィニッシュが用意されている。価格は、税別で1万円~6万9000円までのバリエーションが揃っている。その詳細は、株式会社クロス・オブ・ジャパン(東京・中央区)の公式サイト内にある、『タウンゼント』のページをぜひ参考にして欲しい。

 

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渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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photo by 尹 哲郎/official images

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