道具なしで本格ドリップが味わえる!『スペシャルティドリップコーヒーギフト』はコーヒーをいれる時間も楽しむ特別な贈り物

パッケージデザインは、京都の建造物や寺院のふすま絵などで多くの作品を手掛け、独特な世界観で注目を浴びる木村英輝氏によるもの。ダイナミックかつパワフルな花木が一面に描かれている。

 

ドリップは豆本来の味わいを楽しめる抽出方法の1つ。抽出することにより質や味の違いを楽しむのはもちろんドリップを行うという工程にも良さがある。この良さも楽しんでもらいたい、『スペシャルティドリップコーヒーギフト』はそんな思いを形にした道具なしで抽出できるギフトセットだ。その味と使い心地を確かめてみた。

 

抽出過程はまさにドリップコーヒーそのもの。バランスの良い酸味と甘みが心地よい。

小川珈琲株式会社(京都市右京区)の『スペシャルティドリップコーヒーギフト』(3種入り・各10g×5杯分・希望小売価格 税抜3,000円・2018年3月より)は、贈り物にぴったりのアソートセット。

「スペシャルティコーヒー」とは、“素晴らしい風味特性のあるコーヒー”のことだ。品質向上と品質管理を一貫して行っており収穫量も少ないブランドとなっている。

ブラジル セルタオジーニョ

入っているのは、「ブラジル セルタオジーニョ」、「コスタリカ サンタルシア」、「エルサルバドル ロスアルペス」の3種。このうち「ブラジル セルタオジーニョ」、「エルサルバドル ロスアルペス」については以前検証記事を執筆をしたので参考にしてみてほしい。

あわせて読みたい:生産者の顔が見えるコーヒー。小川珈琲の『スペシャルティコーヒー シングルオリジン』3種類を飲み比べしてみた!

今回検証するのはサンタルシア農園で作られた「コスタリカ サンタルシア」。先の2つと同様に単一生産地のコーヒー豆を使用したシングルオリジンだ。同農園に隣接するエルサル精選所でスロードライと呼ばれる乾燥方法を用いており、甘味のあるコーヒー豆に仕上がっているとか。

コスタリカ サンタルシア

このコーヒーをどうやって味わってもらうか、と考案されたのが今回の商品。コーヒーのギフトといえば、インスタントコーヒーや簡易抽出型コーヒーが一般的。コーヒー抽出器具を持っていなくても手軽に1杯分のコーヒーを作ることができる手軽さが特徴だ。

 

今回の商品は、特別な道具が必要ない簡易抽出型の手軽さは残しつつ、【あえて、つくる】ことで、ハンドドリップのような抽出する楽しみを感じてほしいということらしい。そのため簡易抽出型と比較するとかなり本格的なつくりとなっている。それではコーヒーをいれながら順に見ていこう。

入っているのはコーヒー粉、enフィルター、enフィルター用台紙の3つ。これらを組み立てて抽出を行う。

ここで注目したいのが、コーヒーの粉とフィルターが分けて包装されている点。飲む人に開封したてのコーヒーの香りを楽しんでほしいという気配りが感じられる。そして何より特徴的なのは小川珈琲オリジナルのフィルターであるen(エン)フィルターだ。

フィルターの丸い形からつけられた”en(エン)フィルター”という名前には、「一杯のコーヒーからつながるご縁(エン)を大切に」という思いが込められているらしく、贈り物にぴったり。

コーヒーの粉をいれたら20秒ほど蒸らし、2~3回に分けて1杯分(約140cc)のお湯を注げば完成だ。注ぎ口が広いためお湯が注ぎやすくムラなく蒸らしが行える。

従来の簡易抽出型と違い、高さのある台紙と組み合わせることでフィルターが抽出液に浸らないように工夫されている。余分な成分が染み出ないのでスッキリとした後味と香りを楽しむことができるというわけだ。

明るく爽やかな香りらしいが、記者としては雑味を感じないしっかりとした深みのある香り。

飲んでみると、苦味と酸味と甘味のバランスが非常によく万人向けの味わいが広がる。軽やかな酸味と甘みが特徴らしく、特に甘味をしっかりと感じる。これがスロードライによって引き出された甘味ということだろうか。

20秒ほど蒸らしてガス抜きを行うのがコツ。

香りに見合った深みがあるにも関わらず、フィルターの効果もあってか後味は非常にすっきりとしている。ビターチョコレートなどと一緒に嗜みたくなる美味しさ。

問題はドリップ方式に慣れていない人がいれても上質な味が引き出せるか、という点。専門店のような口が細いポットで注ぎたい。折角のスペシャルティコーヒーをやかんで抽出するのは後ろめたい。

コーヒー好きの人にも、これからコーヒーを始めたいと思っている人にも喜ばれること間違いなし。

 

小川珈琲公式オンラインショップ、全国の関連ショップで発売中。

 

公式サイトはこちら

記者

アバター画像

森脇 学

20代男性。工学系出身ライター。食品・工学・アニメ・漫画と幅広い知識を活かして執筆中。関東住まい。

この記者の記事一覧

photo by 尹 哲郎

トラックバック