平打ち麺を醤油クリアスープで味わう白河ラーメンの本家監修『とら食堂 ワンタン麺』がドロドロに辟易したラーメンファンを救う!

たまには基本に立ち返ろう!

 

「最近のラーメンは濃厚ドロドロすぎて食べられない!」と憤っている人がいたら、福島県の白河ラーメンをすすめたい。『とら食堂 ワンタン麺』は、白河ラーメンの発祥店「とら食堂」監修の、醤油の美味しさが光るシンプルな平打ちノンフライ麺使用の一品だ。

 

豚骨や鶏ガラをベースとしていても、主役は醤油とばかりにすっきりと澄んだスープに手打ちタイプ・平打ち麺が絶妙に絡む!

近年の傾向として、ラーメンのスープは濃ければ濃いほどいいという風潮を感じる時がある。もはや濃すぎて豚骨ゼリー状になっているスープのラーメンを食べると、それはそれで美味しいのだけれど、やはりちゅるちゅるとスープを細かく飛び散らしながら味わう本来のマンガのようなラーメンが食べたくなる。

そんな時に安心して入れるのが、白河ラーメンを看板に掲げているお店。全国的な知名度としては最強とは言えないかもしれないが、福島県白河市には100店以上存在するというからすごい。ちなみに手打ち・平打ちタイプの麺を豚骨&鶏ガラを醤油で仕上げたクリアなスープで食べるのが基本。そしてその基本を作り上げたのが「とら食堂」である。創業は昭和44年(1969年)という NHK-FMが放送開始した年だから、その歴史はけっこう古い。

そんな名店が監修したのが、明星食品『とら食堂 ワンタン麺』(105gうち麺65g・希望小売価格 税抜258円・2018年10月23日ファミマ限定発売)。ちょうどドロドロしてないラーメンが食べたい頃合いだったので、心が弾む。

大型のカップに収められているのは平打ちタイプで幅広の畳まれた麺。一見カップうどん的な見た目。そしてその麺はノンフライ仕上げ。かやくはワンタン、チャーシュー、メンマ、ネギ。湯入れ時間は長めの5分だ。先にかやくだけ投入して熱湯を注ぐ。ノンフライ麺は湯戻しにシビアなので、必ず熱湯を使用したい。

フタをめくると、まずしっかりほぐすのがノンフライ麺のお約束。後入れスープなど脂の多いものを入れるとほぐしにくくなるのが基本だ。そしてワンタン麺の場合は、ワンタンめがけて熱湯をかけるのが基本。基本だらけですまない。

出来上がってみると、麺のほぐれも良く、後入れ粉末スープを溶かした後に液体スープを溶かすと醤油の香りと色がパーッと広がる。麺がうっすら透けて見えるのがクリアスープの証明。さあ、食べてみよう。

スープはそれでも脂感のあるタイプ。東京ラーメンほどにはすっきりしていないところがちょうどいい。油膜を混ぜ合わせながら食べると、平打ち麺があちこちにスープを弾き飛ばしながら口の中に入ってくる。これは美味しい。醤油の味をしっかり目に、旨味がたっぷり。それを平打ち麺がピチピチ跳ねながら口の中でも踊る。たまらない。

ワンタンは肉厚で、主張がけっこうある割には、これも味というより食感勝負の役割。つまり食感がいろいろと変わるところが、この飽きない美味しさの秘訣なのだろう。

カップは大きいが、麺量65gなので、完食はあっという間。少しだけ小腹が空いた時に、じっくり味わいながら食べたい傑作だった。

入手は全国のファミリーマート、サークルK、サンクス限定・数量限定で可能だ。

 

 

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記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 髙水弐徳

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