果汁感強め缶チューハイ『本搾り』『こくしぼり』『贅沢搾り』一体どれが美味しいのか?(2018年度版)

最近大人気のフルーティー缶チューハイ比較!

果実半分使用が売りのフルーティー
アサヒビール『アサヒ贅沢搾り グレープフルーツ』

350ml缶・希望小売価格 税抜141円・2018年3月発売・果汁41%・アルコール度数4%

 

3月に発売されて大人気を博している果汁感強め缶チューハイ・ブームの台風の目が「アサヒ贅沢搾り」。相葉雅紀、上戸彩というダブルネームのCMでも話題のこのシリーズの最大の特徴は、果実1/2個ぶんという高果汁。度数4%と控えめなので、アルコール感低め・果汁感高めという気軽なタイプ。

原材料も至ってシンプルに、ウオッカ、グレープフルーツ果汁、酸味料、香料の4種類。これも「逆さにして飲む」指示が書いてある。CMではかなり強調している飲み方だ。

お酒に見えない!

では果実半分をダイナミックに使ったという『アサヒ贅沢搾り グレープフルーツ』を飲んでみよう。『こくしぼりプレミアム 贅沢グレープフルーツ』を1%越えただけなのに、テクスチャーがネクターに近いのに驚く。香りも桃でも入っているかのようなジューシーなフレーバー。見た目はほぼジュース。

なのに飲んでみると、甘さはがっつり控えめ。果皮の苦味の方が前に出ている印象。でも後味は甘やかなのが、何とも不思議。確かに果実をそのまま凍らしたかのようなフルーティーさに満ち溢れている。これは女子もかなりうれしいのでは? もちろん4%は記者のような酒弱男子にもぴったり。果皮の苦味なのか、アルコールの苦味なのかが判別付きにくいタイプだが、飲み過ぎればやはり酔っ払うのに注意したい。

 

 

酒としての本分を忘れない本格高果実度
キリンビール『キリン本搾り グレープフルーツ』

350ml缶・実勢価格 税抜120円・2018年5月パッケージリニューアル・果汁28%・アルコール6%

 

ヘルシー志向の現代人の嗜好に合わせた香料・酸味料・糖類無しの無添加で作られた”にごり”が特徴の「キリン本搾り」。原材料名がグレープフルーツとウオッカのみという潔さ。甘さも控えて、まさに体を気遣う中高年にまでアピールする内容となっている(アルコール度数は少し高めだが)。

余計なものは入れない主義

「一度ゆっくり逆さにしてください」という勢いよくひっくり返す人に注意を促しているのが『キリン本搾り グレープフルーツ』。他の2つに比べると果汁率は低めの28%だが、それがどう出るか。アルコール度数も少々高めだし。

何となく予想はしていたけど、これはお酒である。飲んだ瞬間にきっちりアルコール感があるのが、大きな違い。香りはおしゃれなテンションコードのような控えめな良い香り。グレープルーツノートとでも言いたくなる、酒が主役でいい感じに脇役を果たすタイプ。

もちろんフルーティーさもしっかりあるのだが、果皮の苦味とアルコールの苦味が合わさったミックスが、何とも充実感がある。

酒好きの人にとっては、やはりこのバランスの方が自然なのかもしれない。甘さもかなり控えめで、苦味が目立つところが、どんな食事にもよく合いそう。本格派の缶チューハイとしての心意気を感じた。

 

特別な果実感のある『こくしぼりプレミアム 贅沢グレープフルーツ』、フルーティーさ際立つ『アサヒ贅沢搾り グレープフルーツ』、酒のアイデンティティを忘れない絶妙バランス『キリン本搾り グレープフルーツ』

今回飲み比べて思ったのは、どれもしっかりグレープフルーツ特有の果皮の苦味をしっかりとフィーチャリングしているところ。レモンでは果肉ばかりが主役にされがちだが、グレープフルーツは果皮の苦味も含めて果実の味なのだなあということを再認識させられた。

しかも3製品ともに、無茶に酸っぱい路線ではないのもうれしかったところ。果実としてのグレープフルーツの美味しさが、しっかりと感じられるのが楽しかった。

入手は全国の酒類取扱店、コンビニエンスストアなどで可能だ。

 

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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