カシオ『G-SHOCK GMW-B5000』こ、これは初号機のフルメタルバージョンじゃないか! 歴史と伝統を受け継ぐ新たなる”G”爆誕!

35年前、何してた?

カシオ計算機が誇る世界的な大ヒット耐衝撃ウオッチ「G-SHOCK」。発売から今年で35周年を迎え、シリーズ累計出荷数はなんと1億個というG-SHOCKから、驚くべきコンセプトモデルが発売された。『GMW-B5000』は、G-SHOCKシリーズの原点ともいえる初号機「DW-5000C」のフルメタル化だった! G-SHOCKの歴史と伝統を受け継ぎ、新たな歴史を刻む新モデルに、記者も思わずうなった!

35年の時を超え…初号機フルメタル化復刻にファンから注文殺到、完売店続出!

G-SHOCKの初号機「DW-5000C」が発売されたのは1983年。メカメカしいゴツいボディと、10mの高さから落としても壊れないとされる耐衝撃ウオッチに、ガジェット好きな少年たちや大人の男性から大きな注目を集めた。かく言う記者も当時は中学生。まさに「厨二病まっさかり」な少年は、このガジェット感あふれる腕時計に憧れたものだった。

G-SHOCKの歴史を築く礎となった初代「DW-5000C」。世界初の20気圧防水というスペックを持った耐衝撃ウオッチとして衝撃デビューを果たした

あれから35年。シリーズ累計で1億個の出荷数を誇る“メガヒット商品のG-SHOCKに新たな系譜が加わった。カシオ計算機株式会社(東京都渋谷区)から発売されたG-SHOCK『GMW-B5000』2モデルだ。基本モデルはシルバーの『GMW-B5000D-1』で、サイズは49.3×43.2×13.0mm、重さ約167g、希望小売価格税抜60,000円となっている。

G-SHOCK35周年記念モデルの「GMW-B5000TFG-9」はゴールドIPボディで裏蓋には35周年記念ロゴ(左)を刻印したプレミアム商品

「GMW-B5000TFG-9」のパッケージ。限定商品だけに、なかなかお目にする機会はないかもしれない

 

もうひとつのモデル『GMW-B5000TFG-9』G-SHOCK35周年記念モデルという位置付けで、モディーカラーは高級感あふれるゴールドIP仕上げ。裏蓋には35周年記念ロゴが刻印されており、周年ロゴを配したスペシャルパッケージも用意されて、特別感あふれるモデルとなっている。価格税抜70,000円。サイズや重さはシルバーモデルと同じだ。

 

2モデルとも2018年4月13日に発売されているが、すでにショップによっては人気が沸騰して予約殺到。完売しているという声も聞かれるほど。自由にできるお金を持っている根強いG-SHOCKファンが飛びついたことが予想される。

 

それではカシオ公式の超かっちょいい「G-SHOCK GMW-B5000」ティザームービーをご覧いただこう。

どう?
欲しくなってきたでしょ?

 

それでは、G-SHOCK「GMW-B5000D-1」の実機を手にしてみた印象や使用感などをレビューしていくぞ!

 

初号機のDNAを継承しつつ現代風に正常進化

基本モデルのシルバーボディ「GMW-B5000D-1」。細部まで初号機を再現してくれているので、オールドファンには垂涎モノだ

 

基本モデルのG-SHOCK「GMW-B5000D-1」は、初代「DW-5000C」のDNAをしっかりと踏襲したルックス。その上で素材や構造、機能の面で進化を遂げている。ケースやベゼル(表示部分を支持・保護する機能を持つ部分)、バンドといった外装の素材にすべてステンレススチールを採用。さらにケースとベゼルの間には、耐久性に優れた樹脂素材「ファインレジン」を挟んで衝撃を吸収するという新しい構造となっている。

 

もちろんG-SHOCKの代名詞ともいえる20気圧防水は健在だ。

画面下部に「Bluetooth」の文字が見える。スマホとの連携で、世界中どこでも正確な時刻情報を取得できるのだ

現代風の機能進化としては、スマホと連携してタイムサーバーに接続する「Connectedエンジン」を搭載したところ。もともと「GMW-B5000D-1」に搭載されている標準電波受信機能と合わせて、世界中どこにいても正確な時刻情報を取得できるのだ。さらにスマホアプリ「G-SHOCK Connected」と連携することによって、アプリ上で操作方法を確認したり、ワールドタイムやアラームなどの設定も行うことができる。

35年が経過しても古さを感じない完成されたデザイン

 

さすが長年愛されてきたG-SHOCKの基本デザインは、今でも古さを感じさせない飽きのこないモノとなっている。初号機は樹脂素材だったのでスーツなど正装に合わせるには少しレジャー感が出すぎて抵抗があったが、この「GMW-B5000D-1」ならバリッとしたスーツに合わせても違和感はない。

 

どうかしら?

 

スマートなシルバーボディのためか、デザインはG-SHOCKだがゴテゴテとしたゴツい印象は薄れている。ただ、オール金属製なだけあって、重い……。そろそろ五十路が見えてきたG-SHOCKオールドファンの記者にとっては、これを1日中つけているのは少しつらいかな。体力自慢の元体育会系(アメフトとか)G-SHOCKファンなら、これはバチッとカッコよくキメられるかもしれない。

リュウズもステンレススチール製。あ、これは初号機も一緒だった。押しにくいということはなく、使用感は問題ない。

さすがにここまで傾けると時刻表示は見づらくなってしまうが、ギリギリ読める

 

腕時計の主な用途は「時間を見ること」。そういう意味では、時刻表示の液晶視認性は重要。そこは35年の実績とノウハウがあるG-SHOCK。けっこう傾けても時刻をしっかりと確認できた。さすがに写真のように傾けてしまうと視認性は落ちるが、ギリギリ読み取れた。これはかなり優秀なほうだと思う。

 

すでに入手困難状態。“転売ヤー”から買わないように気をつけろ!

35年前、衝撃デビューで一世風靡したG-SHOCK初号機「DW-5000C」。そのデザインをフルメタル化して復刻させた意欲作のG-SHOCK「GMW-B5000」2モデルは、ファンならコレクターズアイテムとして手に入れたい商品だ。ただ、ファンが多いG-SHOCKだけに、なんとなく腕時計が欲しいという人に勧めるには少し高価すぎるかもしれない。

 

特に35周年記念のゴールドモデル「GMW-B5000TFG-9」は限定生産商品で、すでに店頭で見つけるのはほぼ不可能。Amazonでもプレミアム価格というよくわからない理由で、出品価格が16万円を超えるというおかしなことになっているので、よほどの理由がない限りは手を出すのはおすすめできない。

 

基本のシルバーモデル・G-SHOCK「GMW-B5000D-1」も現在は品薄状態で、Amazonでは9万円以上の価格で出品されている(2018年5月28日現在)。ただ、こちらは限定モデルではないため、しばらく待てばメーカーから製造・出荷されるはずなので、今は「転売ヤー」の出品商品に飛びつかないことをおすすめしておく。

 

 

 

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タック二階堂

40代男性。東京都出身。本業である取材ライターの傍ら“ボカロP”としても活動。著書に『「ボカロP」になる本』(工学社)がある。

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photo by 尹 哲郎

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