福岡の老舗和菓子店・如水庵とのコラボで生まれた『ランチパック 筑紫もち風』が九州限定で登場。実物筑紫もちと比較、信玄餅との違いも判明!

信玄餅との違いがわかる人は少ないかも

パッと見は「信玄餅?」と思われがちだが、福岡では40年間愛され続けているのが「筑紫(つくし)もち」(※ちくしもちと読んでもOK)。筑紫平野のヒヨク米に、希少な大豆・タマホマレを使った香ばしい黄な粉が塗られ、お好みで黒蜜をかけて食べる上品な和菓子の味わいをパンに挟んで楽しむ『ランチパック 筑紫もち風』の登場だ。老舗和菓子店・如水庵のリアル「筑紫もち」とともに食べてみた。

パッケージもその素材構成も桔梗信玄餅に似ているけれど異なる”筑紫もち”。くしゃみをすれば違いがわかる!?

きな粉餅を黒蜜とともにいただく、小さなプラスティックの容器に入ったお菓子。その容器は小さな風呂敷に包まれて…。ここまで聞いたら「山梨の桔梗信玄餅!」と即答する人も多いだろう。しかし九州育ちの人の答えはたぶん「筑紫もち」。何しろ昭和52年の発売以来40年にわたって愛され続けてきたお菓子だから。「第24回全国菓子大博 覧会 最高位 名誉総裁賞」にも輝いた由緒正しい銘菓だが、歴史は信玄餅よりも10年程度若い。

ではその違いは何か。細かく言えば素材産地などが微妙に違うのだが、一番の違いは風呂敷を開けて容器のフタをめくり、くしゃみをするとわかる。周辺が飛び散ったきな粉で大惨事となれば信玄餅で、程よい惨事なら筑紫もちだ。つまりきな粉の量がギチギチなのが信玄餅で、そんなに多くなくて食べやすいのが筑紫もち。実際に今回、福岡を代表する名店・如水庵の「筑紫もち」と食べ比べてみて、その違いがわかった。

今まで様々なランチパックの変わりフィルが出てきており、すでに信玄餅に先をこされてしまってはいるが、今回登場したのは山崎製パン『ランチパック 筑紫もち風』(2個入・参考価格 税込165円・2018年1月30日発売※九州限定)である。それもその老舗和菓子店・如水庵のコラボ商品なのでお墨付きだ。

パッケージの紫色に白い小さな紋が入っているが、これは“博多絞り”と言われる地元民なら誰でも知っている模様。文字が読めない…

 

さて一体どんな味わいに仕上がっているのだろうか。

袋を開けると、見た目は何の変哲も無いランチパック。パンの白いところだけでふちがぴっちり留められているので中身を知ることができないのも基本だ。香りを嗅いでもパンの香りしかしない。

でもかぶりつくと中から濃厚な黒蜜ときな粉がはみ出してきて、さらに筑紫もちのもち部分を担当する和菓子でおなじみの求肥(ぎゅうひ※餅粉に水飴・砂糖を入れて練り上げたもの)の感触が伝わってきた。和菓子風の甘さと食感をくるむふわふわのパン。何とも不思議なハーモニー。でも、しっかり甘くて、もちもちとふわふわが共存しているのは、普通に美味しい。

求肥好きとしては、気軽にランチパックの形で求肥を味わえるのは非常にうれしい。歩きながら和菓子を食べるのはそれなりに勇気がいるが、これなら傍目からは求肥を食べているとは誰も気づかない。まさにステルス求肥。

そして同時にリアルな筑紫もちも食べ比べてみる。うーん、別物! 信玄餅よりも緊張感を持たずに食べられるきな粉少なめの筑紫もちは、まさに銘菓の趣き。食べやすい上、トロリとしつつ弾力のあるもち感がたまらなくツボ。これは美味しい。でも歩きながらはやっぱり食べられないかな。

『ランチパック 筑紫もち風』は残念なことに、九州地区のコンビニ・スーパーのみの発売。出張などで他地域に出かける人は、お土産物としても喜ばれるかも。

 

 

オススメ度:(買っても損はない)
公式サイトはこちら

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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