『日清 けやき 札幌味噌ラーメン』味噌ラー本場の行列店とのコラボで生まれた透明油膜スープの本格派だが…

ご当地ラーメンブームの元祖といえば札幌ラーメン。WWII直後の満州引揚者により発展したというから古い。その中でも特徴なのが、1955年頃に生まれた味噌ラーメン。そうした歴史的土地柄で行列の絶えない1999年開業の味噌ラーメン専門店が「にとりのけやき」で、その味をカップ化したのがこの『日清 けやき 札幌味噌ラーメン』である。

1950年代半ばに誕生した味噌ラーメンのルーツと今風の油たっぷり感と野菜の甘みがミックスされた独自の進化版

 

数年前から度々サンクスPB「PrimeONE」商品として登場していたこの製品、ファミリーマートとの経営統合を経て「PrimeONE」は消滅したものの、この日清食品『日清 けやき 札幌味噌ラーメン』(138gうち麺70g・実勢価格 税抜280円・2017年6月6日発売)は生き残り、ファミリーマート、サークルK、サンクス限定・数量限定商品として蘇った。ファンが相当多いのだろうと予想される。

札幌味噌ラーメンの特徴といえば、たっぷりのもやしで麺がなかなか出てこない、でも見つかりやすいように(?)麺が黄色、豚骨ベースのこってりなはずなのに、野菜の多さであっさり感じる。さらに味噌味なので、どこか健康に良さげ、といったところだろうか。

 

 

記者もたまに札幌味噌ラーメンが食べたくなるが、最近では札幌ラーメン店自体が少ないので、なかなか機会がない。このように手軽にコンビニ店頭で入手できるのは助かる。

それではかやく、粉末スープ、液体スープを中から取り出して、かやくだけを投入して湯入れだ。中にいるのは黄色さが際立つ美味しそうなノンフライ麺。そこそこ太めなのが期待大。かやくはキャベツ、味付け肉そぼろ、人参、メンマ、ネギというラインナップ。

4分後、スープを加える前に、しっかり麺を箸でほぐすのがノンフライ麺を美味しく食べるための鉄のルール。よくパッケージにも先に麺をほぐさないでスープを入れると大変なことになると脅されているので、記者もおためしキャリアが浅い頃、個人的に実験してみたことがあるが、笑っちゃうほどほぐれなくなる。塊の麺を味わうことになる。

それもまた一興だとか、記者のように自分の目で見たものしか信じたくないタイプの人なら一度やってみるといいと思う。そんなリスクとともにカップ麺を味わいたくないという保守的な(正常な?)人なら大人しくきっちり麺をほぐしてからスープを入れよう。

ただそうしたスープを入れる前に指定はよくあるのだが、粉末と液体のどちらを先に入れるかの指定がないことが多いのが、マニュアル世代としては困ってしまうところ。記者の体感でいうと、先に粉末を溶かしてから液体スープを入れたほうがダマにならないのでオススメだ。

 

透明な油膜のできた現代的なスープから飛び出す野菜の味わいが強烈!

仕上がりは油膜に覆われた向こうに、ダークな味噌の色が潜む現代的なタイプ。いつもはもやしで隠れているから意識しないが、それをどけるとこんな感じなのかも。スープを飲むと、ニンニク感と野菜の甘み・旨みが襲いかかる。

麺は太めで弾力のある生麺ライクな黄色い麺。弾力はいいのだが、のびの点ではやはり生麺には叶わないタイプ。麺とスープを一緒に食べると濃厚な味噌味の中で野菜味が暴れまわる味に。野菜嫌いな人にはオススメしにくい味。記者もできることなら野菜は食べずに生きていきたいタイプなので、これは少々厳しい。

味噌ラーメンを食べたい時は、味噌の旨みは欲しいのだが、野菜は甘くなるほど要らないし、シャープにあっさり楽しみたいと思う記者にとっては、がっかり感のある味わいだった。ファミリーマート、サークルK、サンクス限定・数量限定で購入可能。

オススメ度:(ピンときたら、どうぞ)
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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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photo by 尹 哲郎

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