祝・稀勢の里横綱昇進! 『サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 醤油ちゃんこラーメン/塩ちゃんこラーメン』

なんというナイスタイミングだろうか。ようやく横綱に昇進した稀勢の里関が所属する田子ノ浦部屋が監修した『サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 醤油ちゃんこラーメン/塩ちゃんこラーメン』が発売された。久しぶりの日本人横綱を生み出した相撲部屋が監修したちゃんこの味を、手軽に楽しめるのだろうか。

やさしい味がカップラーメンということを忘れさせてくれる

2017年は久しぶりにおめでたい話題からスタートした。稀勢の里関が初場所で優勝を果たし、場所後の横綱審議委員会で第72代横綱に推挙されたのだ。日本人横綱としては1999年に横綱昇進した武蔵丸関以来という文言が踊るが、ご存知の通り彼は日本国籍を持っているだけで生まれも育ちもアメリカのハワイである。純粋な日本人による横綱昇進は、さらに1年前の若乃花関まで遡る。つまり、18年半ほど日本人の横綱がいなかったわけで、稀勢の里関は待望の日本人横綱となったわけだ。

 

しかし、少々相撲には一家言ある記者としては、非常に忸怩たる思いなのだ。稀勢の里関といえば、貴乃花関(現・貴乃花親方)に次ぐスピード出世で新入幕を果たした力士。恵まれた体格と巧みな取り口で、ゆくゆくは横綱を張る逸材と言われ、見た目が似ていることから「大鵬二世」との呼び声も高かったのだ。それが、新入幕からなんと13年の時を経て、齢30歳にして“ようやく”横綱となったのだ。もちろん、さまざまな苦労があったことは認めるが、この日が来るのが遅すぎた感は否めない。期待が大きかっただけに、苦言が出てしまう相撲好きも多いはずだ。

 

さて、そんな待望の日本人横綱を生み出した田子ノ浦部屋にサンヨー食品はカップラーメンの監修を依頼していたのは慧眼と言わざるを得ない。まさに狙ったかのようなタイミングで発売されたのが『サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 醤油ちゃんこ/塩ちゃんこ』(88gうち麺55g・希望小売価格 税抜180円・2017年1月発売)だ。

カップラーメンとしてはカロリー控えめ(醤油ちゃんこ:319kcal、塩ちゃんこ:318kcal)。おや? ちゃんこって“太るための食事”だよね……。まあ、一般の人が力士と同じカロリーを摂るべきではないので、控えめのほうがウレシイかも。

醤油ちゃんこ、塩ちゃんこ両ラーメンとも後入れ液体スープとかやくで構成されている。かやくはキャベツや椎茸などの野菜と鶏肉そぼろが含まれており、ちゃんこ鍋をイメージさせる具材だ。

 

では、さっそく食べてみる。

湯を注いで待つこと3分。ふんわりとやさしい香りが部屋に広がる。内容量は少し軽めな感じで、これは食事というよりは“おやつ”と考えたほうがいいかもしれない。

まずは醤油ちゃんこラーメンから。スープの味は非常にあっさりとしており、イメージとしては「けんちん汁」のよう。塩分控えめでありながら、しっかりとした味はさすが即席めんメーカーとしての歴史があるサンヨー食品のサッポロ一番ブランドである。

続いて塩ちゃんこラーメンを食べてみる。こちらは、サッポロ一番「塩ラーメン」に似ている味わい。ただ、ガーリックの風味が効いており、味のパンチがあって美味しい。

まとめ:ちゃんこという概念を強く持ちすぎないほうが吉。

ちゃんこ(鍋)の定義とは本来、力士が作る食事ということであり、極論すればカレーでもチャーハンでも力士が作れば「ちゃんこ」である。ただまあ、そうは言ってもちゃんこの定番といえば、豪快に肉や野菜をどっさり鍋に入れ、グツグツ煮たものが「ちゃんこ」と呼ばれている。その意味では、この2つのラーメンは野菜も肉も“どっさり”は入っていない。これは想像の域を出ないが、あくまで田子ノ浦部屋が監修したのは、ちゃんこ鍋の「味」であり、その味を再現したのが「サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 醤油ちゃんこラーメン/塩ちゃんこラーメン」なのだという認識を強くした。だって、本当にちゃんこならこの量では足らないし、太りたいならこれらのラーメンは3つは食べないと満足できないだろう。あくまでも、カップラーメンとしての味がちゃんこだということを覚えておきたい。

 

オススメ度:(良い商品です)
公式サイトはこちら

記者

タック二階堂

40代男性。東京都出身。本業である取材ライターの傍ら“ボカロP”としても活動。著書に『「ボカロP」になる本』(工学社)がある。

この記者の記事一覧

トラックバック