『KaiHouse 本格かき氷器』自宅でふわふわのかき氷ができるのか、スタイリッシュな高級機を検証してみた!

暑い日々が続くと自宅でも楽しみたくなるかき氷。しかしこれが結構厄介で、1,000円程度から手に入る廉価版かき氷器だと非常に力を要するので疲れるし、大汗もかく。一方高価な電動式機器を使ってみると思ったよりクラッシュアイスに近いガリガリの仕上がりとなることも多い。そんな悩みへの貝印の回答が『KaiHouse 本格かき氷器』だ。

カミソリメーカーの面目躍起、なめらかに削るために必要だったのは刃の性能!

自宅でふわふわのかき氷というのは無理難題なのだろうか。そう、半ば諦めかけていたところにこの『KaiHouse 本格かき氷器』(220×220×435 mm/1,820g・希望小売価格 税抜15,000円・発売中)を発見した。メーカーは切れ味鋭いカミソリ製品で知られる貝印株式会社。確かにかき氷は氷をどう削るかが問題。そのために必要になってくるのは刃の性能だろう。

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そうなると貝印製のかき氷器というだけで浮き足立ってくる。高性能な刃を使えば、専門店のようなふわふわのかき氷も自宅で可能ではないのかと。ということで目下大人気で品薄と話題の『KaiHouse 本格かき氷器』を試してみた。

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機構としては昔ながらのかき氷器のスタイル。電動ではなく手回しで作るタイプ。また大汗をかいてしまうのかと思いきや、ネジ歯車を組み合わせたウォームギアなるものを採用しているので、力は要らないんだとか。ますます浮き足立つ。

 

佇まいは何とも和風で精悍なルックス。余計な媚を売らない職人のような見た目は粋。ただちょっとでかいし、重い。それでいて重心がギアなどのせいで上にあるので、テーブルの上に置いておいても不安定。転げ落ちて壊すわけにはいかないので、慎重に。高価だし。

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取扱説明書を読むと、どうやら箱から出してすかさずかき氷を楽しめるというわけでもないことがわかった。専用の製氷器で氷を作らなくてはならない。二重構造でフタなしの製氷器は冷気をまんべんなく伝えるための工夫か。また使用する水もミネラルウォーターを指定。それを5分間沸騰させて(HPなどでは沸騰直前で10分と書いてあったり、レシピブックではまた違ったことが書いてあったり、そこらへんは不明瞭だ)、常温まで冷ましてから、製氷器に入れて冷凍庫へ。そこから氷が固まるまで約8〜12時間。急速冷凍は禁止。なんか壮大なことに手を出してしまったようである。

 

製氷器容量は大人3人前とのこと。製氷器にフタがないので中に冷凍室のものが飛び込んでしまわないように慎重に配置する。一晩明けて、ようやく次の工程にかかれる。ところがここでまた時間が必要になった。そう、製氷器の氷を取り出すのに常温、または冷蔵庫での自然解凍が理想なのだとか。乗りかかった船なので、もう完璧を期するために自然解凍にチャレンジ。かなりがっちり凍っていたようで逆さにして皿を置いておいて、落ちてきたらわかるようにしたのだが、小一時間かかった気がする。

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ただ出来上がった氷は苦労の甲斐あって実にきれい。上の方は透明で、昔ながらの氷屋さんがのこぎりで切っていたような美しさ。下の方に不純物と空気の入った白い層が1/3程度出来上がる。この白いところはあまり削らない方がいいそう。

 

 

やっとの事でガリガリタイム。力はいらないが、コツはいる!?

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台座部分に貝印謹製の鋭い刃があるので要注意。そこに描かれた円内に氷を設置して上から尖ったネジのついた氷ストッパーを下ろして固定するのだが、ハンドルを回すとずれていく氷。なかなかに難しい。

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中心がずれると刃に氷が当たらなくなり削れないので、何度かやり直した。

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回すハンドルは力が平均して伝わりやすいウォームギアのせいか、なめらか。ところがなめらかすぎて削れないことが判明。やはり軽く押さえつけるようにして回す方が良いらしく、その感覚をつかむ必要がある。何回か回しているうちにコツをつかむと、まさに氷の表面を薄く削り出しているような、鰹節的なフィーリングとなる。確かに今まで味わったことのない切れ味。気持ちがいい。

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削れた氷を触ってみると粉雪のようなさらっとした感触で、心が躍る。妻と2人なので、2人前分作ったところで食べることにした。氷は1/3くらい残った。さあ食べてみよう。